中山七里の『護られなかった者たちへ』を読んだ。
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福祉社会保険事務所の課長が、無人のアパートに手足をガムテープで縛られ、口をガムテープでふさがれ放置されて餓死した死体として発見される。さらに農家の小屋で県議が同様に餓死死体として発見される。ふたつの事件の関係は?いったい誰が?なぜ?
刑事が調べていくと、知り合いの女性が生活保護を申請したが却下されて餓死したことに怒って、担当者に暴行し事務所に放火して懲役の刑を受けて最近刑務所から出てきた男が容疑者に浮上。警察はこの容疑者を追いつつ、3人目の犠牲者になると思われる人物も追いかけていくと・・・。
意外な展開とともに生活保護の問題点を描く社会派ミステリー。なかなか面白く読めるが、意外な犯人に驚きはないなぁ。以下ネタバレなので未読の方は読まないように。
読んでいくとどうみても犯人は利根なのだが、わたしどんでん返しがあるならカンちゃんが犯人なんだろうなぁと思いながら読んでた。なのでカンちゃんが犯人だという真相に驚きはないが、ケースワーカーの円山がカンちゃんだというところまでは思い至らなかったよ。