塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

羽中田さんの流した涙の意味を知る

2011-07-15 00:46:54 | 日記
 「もしかして泣いてるの?ウソでしょ?」

 かつてバルセロナにサッカー留学をした経験を持つ羽中田昌さん。

 羽中田さんは1992年のチャンピオンズ・カップ決勝

 「サンプドリアVSバルセロナ」

 の試合を観戦中、バルセロナが紡ぐその美しく、流麗なサッカーに思わず涙を流してし
まったことを、ワールドサッカー・ダイジェスト2002年9月20日号の中で告白して
います。

 冒頭の言葉は、涙を流している羽中田さんを見て奥様が発した言葉で、僕は

 「無粋な言葉だな。」

 という印象を持ったのですが、同時に羽中田さんの言葉の真意もわからずじまいのままで
した。

 でも昨日のなでしこ達の姿を見て、

 「ああ、羽中田さんのおっしゃったことの意味、ようやく理解できた。」

 そう思ったものです。

 正直僕はテレビの前で、思わず泣きそうでした。

 美しいサッカーというのは、日本の浮世絵や印象派の作品など、優れた絵画と同様の
価値があると思います。

 加えて男女問わず、日本代表が国際試合でここまで強豪を追い詰めている場面に遭遇したこと
はありませんし、何より

 「澱み」

 なくボールが周り、悪質なファウルをすることなくマイ・ボールを維持する彼女たちを
見て、感銘を受けずにはいられませんでした。

 なでしこはマイ・ボールの保持だけでなく、オープン・スペースの使い方からシュート
までのタイミングが最高で、今ドイツでは日本の評価が急上昇のようですが、それも当然
と言えます。

 大会終了後、きっと彼女たちは海外へ移籍し、なでしこリーグがいささか寂しくなるかも
しれません。

 でも彼女たちの姿を見た選手達は奮起するでしょうし、何より皆が嬉しい気持ちになれる
のが一番ですね。

 
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日本サッカーのスタイルが構築されるその瞬間

2011-07-15 00:36:30 | 日記
 日本代表2011年アジアカップ優勝
 Uー17代表、ワールドカップで8強進出

 そしてなでしこが女子ワールドカップで決勝に進出し、これで五輪代表がロンドンへの
キップを手にしたら、

 「2011年」

 という数字は、日本サッカーにとって最高の、そしてかけがえの無い1年として、ファン
の胸に刻まれると思います。

 1999年のワールドユースの準優勝
 2002年のワールドカップ16強進出
 2008年五輪でのなでしこの4強進出

 など、以前にも各代表が好成績を挙げた例はありますが、ここまで揃って代表が世界から
賞賛を浴びた例は初めてだと言えます。

 遂に日本も

 「他国の物真似」

 ではない、日本独自のサッカー観が萌芽しつつあるのかもしれません。

 それは相撲や柔道で用いられる

 「いなす」

 という言葉に通じると思いますが、相手の勝気を巧く逸らす、味方と適切な距離を保ち、
適切な長さのパスとドリブルを選択し、シュートに持ち込む。

 もちろんフィジカル・コンタクトとマンツーマンを無視できませんが、良い意味でこの
価値観を崩すことで、日本のスタイル、方法論が出来上がりつつあると思います。

 ワイドショーが唐突に「なでしこ」を特集したり、新聞が号外を刊行するなど、やや過熱
ぎみになってきましたが、なでしこの

 「清清しい」

 サッカーは、日本だけでなく多くの国のファンに深い感銘を与えているはずです。
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