サッカー選手に付きものなのが雑誌インタビューです。
この企画を苦手としている選手は多いのですが、それも当然です。
何故なら記者は、選手が話した言葉を自分たちに都合の良いように解釈して誌面に掲載するためであり、だからこそ選手との間に軋轢が起きるわけです。
ベルマーレ平塚時代の中田英寿が記者の一方的な記事のかき方、つまり発言を切り取る形で「あえてボールを追わなかった」という点だけが独り歩きしてしまい、以後メディアを拒絶する形になりました。
周囲は彼を悪役にして問題を解決しましたが、記事を書いた人間の意図、心理は今もって説明されていません。
選手にとって曲者なのは
「クラブとは誰と親しいの?」
「試合では誰と組んだらゥやりやすく感じる?」
という、人間関係に関するものでしょう。
背後には純粋に知りたいと言う気持ちよりも、話を誇張して売り上げ、金を得ようという嫌な空気が感じられるからで、入団間もない若手選手は特に気をつける必要があるのは間違いありません。
サッカーだろうが会社だろうが、全ての人間と上手く関係を築ける方が無理であり、肉親ですら意見の相違があるわけです。
ならば、その点を正直に吐露してくれたならば、メディアは脚色せずにありのまま記すべきではないでしょうか?
取材対象を無くして困るのはメディアの方で、今は選手、監督、クラブが幾らでも自分で情報を提供できますし、中田が企画したナカタ・ネットは単行本にまでなったくらいですから。