日本代表GK西川がレッズに移籍します。
広島ファンからすれば柏木と槙野、そして森脇に西川と中核を担ってきた選手が赤いジャージを纏う事にこれ以上の嫌悪感を覚える
事があるのでしょうか。
昨年に続く広島の移籍例は、Jリーグが抱えるひとつの矛盾を示しています。
通常リーグ王者が翌年対戦相手からより警戒されるために、主力の残留と新戦力の獲得に全力を注ぎ、同時に弱体化させようと試みます。
バイエルンがドルトムントに「ちょっかい」を出すのも、クロップを苛立たせ同時に主力を奪うためであり、既にポーランドF代表レヴァンドフスキの移籍は秒読みと言われています。
マンジュキッチにトーマス・ミュラーなど人選の豊富な前線にこのポーランド代表が加入すれば、人余りの状況になるはずですが、果たしてペップとザマーはどのように感じているのでしょうか。
広島が地方クラブであり、Jの賞金2億円に選手売却で得た資金を加えなければ、選手の報酬アップと新戦力への支度金が容易できないのかもしれません。
毎年主力を売却して2季連続優勝ですから、皮肉にもこの売却例が
「広島の優秀さ」
を際立たせています。
しかし毎年弱体化している中で、アジア王者を目指すのはさすがに酷だといえますし、選手層の薄さは2兎を負うには苦しい台所事情と言えます。
王者が王者らしく、どっしりと構えて入られない現状。
この点が改善されたならば、リーグはもっと活気にあふれる気がします。