映画「ローマの休日」の中で、アン王女が美容院で髪の毛をばっさり切る場面が登場します。
アン王女を演じるオードリー・ヘップバーンが、それまでをかつらで演じていたようには見えません。
ですから監督のウイリアム・ワイラーから
出演するまで髪の毛を伸ばしてほしい
そして美容院で髪を切る場面を撮影する
という伝達があったのでしょう。
当然美容師役も役者ですが、何度もアン王女に切る長さを確認します。
プロでも実際、女性が長い髪の毛を相当に短くしたいと要望がある際は、この場面のように緊張するでしょうね。
僕はこの場面デイビッド・ベッカムを連想しました。
彼が1999年まで美しい金髪姿で多くのファンを虜にしましたが、2000年は唐突に丸坊主にし、世間を騒然とさせます。
ベッカムには専属美容師がいたはずですが
坊主にしてほしいのだ
君が気にすることは何もないよ
と語られても、専属美容師は本当に緊張して、困ったことになったと思ったのではないでしょうか。
おそらく彼が頻繁に髪型を変えたのは
マスメディアに話題を提供することが趣旨ではない
あくまで自分の気分転換の目的
それが自分のやる気につながる
という形だったと思いますよ。
マスメディアとファンの喧騒は、あくまで「おまけ」でしょうね。