海外ではどうかわかりませんが、日本では世襲政治は好まれません。
極論ですが、ローマが帝政の時代、皇帝の政治手腕、軍政に不満を持った際は暗殺するしか方法がありませんでした。
政権交代や世襲政治撤廃は、ここまで規模は大きくなくとも、動きが必要ではないでしょうか。
一方で一定数世襲政治を好み、祖父や父のように地元に経済的な還元を果たし、地元の顔的存在に成長してほしいと願う方もいるわけです。
マンチェスター・ユナイテッドもそうではないでしょうか。
過去、ロイ・キーンが
「オールド・トラッフォードでは、エビサンドを食べているだけの観戦者が多い」
「もっと真剣に試合を観戦しろよ」
と激怒しました。
ファンはある意味、ユナイテッドのファンでいることに満足し、漠然とシーズン・チケットを入手し、消費しているだけなのでしょうか。
ウイーンに生まれたピアニストにフリードリヒ・ゲルダという人物がいるそうです。
(新書 世界最高のピアニストより)
ゲルダは形式的なクラシックに疑問を抱き、奇想天外なコンサートをいくつも開くのですが、それは
形だけのコンサートにきて、拍手をしてほしくない
自分の演奏を聴いて、感じ取った形で拍手をしてほしい
つまり聴衆が儀礼的につめかける(渋々というわけですね)のではなく、参加して楽しんでほしい、と彼らとの距離と狭める国敵があったのだ、と筆者の許光俊は語っています。
ユナイテッドのファンが、今もサンドイッチを漠然と食べ、観戦はそっちのけではないと思いますが、果たして新監督のファン。ニステルローイはどう先発選手を選ぶでしょうか。