蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

チェ・ゲバラ2作品

2009年12月10日 13時00分54秒 | 日記
昨夜、知人と会って帰宅したのが午前0時過ぎ
芝居の話をし出すと時間を忘れてしまうのが、私の悪い癖だ。
昨日も、初めて会った人と、ナント!
5時間も話し込んでしまった

楽しかったんです!
芝居に関する共通認識がある人たちとの対話は
本当に楽しい♪

が、時間は気にしなきゃいけませんよね

帰宅して、どうしようか迷ったのがDVD鑑賞。
明日の朝10時までに返却しないと延滞料金がかかってしまう。。
観終わっていれば良かったんだけど
チェ作品のうち後編一本がまだ観終わっていない。

これから観だすと、明け方になっちゃうしなぁ…
けど、今、観ないと観る機会がないかも…
と思い、覚悟を決めて、観始めた。

「チェ28歳の革命」は、アルゼンチンの医師だったチェ・ゲバラが
旅の途中でフィデル・カストロと出会い
キューバ革命の戦士となり、革命を成し遂げるまでが描かれている。

これは昨日観たんだけど、私が想像していたチェ・ゲバラのイメージと
かなり異なった印象で、最初は違和感があった。
淡々と流れていく映像を見て、一緒に観ていた次男が

  大体わかったから、もういいや。

と言って途中で座を立った。

  若者は、こういう事実を知っとくべきだよ。

と言ってみたが、確かに若者には退屈な映画かもしれない。
以前、映画「東京裁判」を観た時も同じことを言ってたよなぁ・・・
無理強いしてもしょうがないので、それ以上言うのをやめた。
  
時折流れてくる音楽が、また微妙でして

たぶん監督さんは、英雄視されている
チェ・ゲバラの本当の姿を描きたかったのだろう。
人間を本気で愛し、仲間と同じ行動をとりながら
死を覚悟しての闘争に挑み続ける男―
派手さは一つもない。
武装闘争での勝利が政権交代につながると信じ
ひたすら戦い続けるのだが・・・

選挙で政権交代が可能な日本は、実に平和だ。
この平和な日本に住む今の若者たちには
ピンとこないのかもしれないが
今、この瞬間も、世界のあちこちで
武装闘争は行われている。

貧困な農民を救うために
自分の国ではない国の人々のために
命を賭けて戦える人間がどれほどいるのか・・・

昨夜観たのは「39歳別れの手紙」
この映画は、キューバ革命を成し遂げたカストロが
キューバを去ったチェ・ゲバラの手紙を読むところから始まる。
チェ・ゲバラは地位も名誉も捨て
再び革命戦士の一人となるべくボリビアに向かった。

この作品は…
最後、とても胸が痛んだ。
彼は、ボリビアの農民たちに受け入れて貰えなかったのだ…

医療もなく貧困で苦しむ人々を救うために
圧政を行う政府を打倒としようと人々に訴えかけるチェ・ゲバラ。
が、彼が救おうとした人々に彼は裏切られ
政府軍の囚われの身となり射殺され
39歳という短い人生に終わりを告げた。

彼は、人々が望まないことを押し付けたのだろうか?
いや、そうではない…
外から来た人間を、人々は信じることが出来なかったのだろう。

革命に血はつきもの―
というイメージがある。

何かを変えようとすれば、必ず摩擦が生じ
その摩擦が大きければ大きいほど
たくさんの命が犠牲になっていく。

誰だって幸せを望むし平和な世の中が良いはずで…

が、個人の幸せだけを求めると
時として他者を不幸にすることもある。

何を幸せと感じるかも、十人十色だ。

正義とはいったい何だろう…
実は、正義などどこにも存在しないのではないか…
大勢の人々が死にゆく光景を見ながら
ふとそんな不謹慎なことを考えてしまった。

が、チェ・ゲバラは私の中で
偉大な革命戦士であることに変わりはない…