蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

キッズに・・・

2010年01月10日 10時06分37秒 | 日記
昨夜は、準劇団員の初稽古

昨年暮れから一つ気にかかっていることがあり…

何が気にかかっていたかというとですねぇ…

うちのキッズたちは、お芝居が大好きで
演じたい気持ちがとても強い。
これは、長野の演劇界の未来を考えたときに
とても嬉しいことです

ただ…昨年から

  主役をやりたいっ!

と、主張し始めた子たちいて…

大人の場合

  主役をやってみたい!
  良い役、出番の多い役につきたい!

と思っても、はっきり名言する人は少ない。
希望を言うのは構わないし
本気で挑んでいく姿勢は良いことだ。

大抵の芝居は、みんなが主役ということはあり得ないし
「オレが!」「ワタシが!」という人ばかりでは
舞台自体が成立しない。

主役以外の役があるからこそ
舞台のテーマが浮かび上がり
主役の存在も明確になる。

作家は、不必要な役は登場させないものである。

小学校低学年のうちは
引っ込み思案だったり
恥ずかしがったりしていたキッズたち。
今は演技も上手くなり、積極的になってきた。

  主役をやりたい!

というのは、欲が出て来た証拠で
決して悪いことじゃないんだけど
目立ちたい、が先行するとねぇ…

  どんな役も必要である

ということと
私の配役基準である下記の三点

  役者の持ち味と演技力
  舞台に対する真摯な態度
  稽古に臨む姿勢

を、キッズに理解してもらうには
どうすれば良いか、ずっと考えてきた。

考えた末に出した結論は

  率直に、真剣に話そう。

ごまかしたり、おだてたりせず
本当のことをありのままに
大人に伝えるのと同じように伝えること。
なるべく平易な言葉を使う必要はあるが
それが一番伝わるんじゃないかと…

で、昨日の稽古で稽古終わりに
キッズたちと一緒に床に座って
率直に話してみた。

最初、神妙な表情で聞いていた子どもたちだけど

  みんな大切な役なんだ

ということと

  もっと良い声が出るように
  もっと良い演技ができるように
  真剣に努力していく

ことが重要であることを
わかってくれたんじゃないかな?

これで、年末からの胸のつっかえが取れた感じ

昔…こんな質問をされたことがある。

  こんなに頑張ってるのに
  良い役が貰えないのは何故ですか?!

一瞬驚いたけど、私なりに真摯に
今、その役者に不足している点と
キャラクター性や存在感の話をしながら
向上心を持って頑張ってほしいというような内容を
一生懸命伝えようとしたが
最後まで理解してもらうには至らなかった。

まずは、自分を知り
感性・技術力・精神性の全てにおいて
自分を高めていくこと。

そうすれば、自ずと存在感は増していき
余程のことがない限り
演出家はその役者を使いたくなる、はず。

私も、そうして努力してきた一人です

新年早々、キッズたちにとっては
少々耳の痛い話だったかもしれないけど
やはり伝えて良かったと思っている。

青年クラスの稽古は、基礎・身体訓練のあと

  人物の関係性を表現するとは?

という課題で、簡単なエチュードをやってみた。

いやぁ…典型を生み出すのって難しいね。
けど、それが生み出せたら
きっともっと演じるのが楽しくなる

今日の実験は、目からウロコだったはず。

ガンバレ団員諸君

帰宅してから「バガボンド」の残り11冊を読み切った。
ふと時計を見ると、午前4時

夜更かし癖は、当分直りそうにありません