蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

空間共有の効果&効用

2012年11月04日 13時55分47秒 | 日記
一昨日、奈良県の天河大弁財天社で奉納舞を目撃。

 同じ空間を共有する舞台ならではの効果と効用

それを再認識した公演だった。

場の持つエネルギーと演者の圧倒的な存在感
これが融合した時に生まれる「何か」により
感動と衝撃が会場中に伝播する…

「何か」とは「物理的に見えないもの」

「祈り」という言葉に置き換えても良いかもしれない。

これを感じることが出来るのは
同じ空間を共有した人間だけ。

生の舞台ならでは醍醐味である。

感性に刺激を与え、眠っている五感の神経を
呼び覚ますことが可能なのが、生の舞台とも言える。

古代から今に至るまで、舞台芸術が存続しているのは
感性と想像力を持つ人間が存在しているから、かも。

が、現代は人間が持っているはずの感性が鈍化し
想像力が著しく低下中。
それが原因で様々な問題が起きている。

鋭敏な感性の持ち主なら
どんな小さな刺激でも受信できるが
感性が鈍化していると受信不能。

受信体の状態を良好に保つためには

 ニュートラルな場に身を置くこと
 正の刺激・衝撃を感じる場に足を運ぶこと

が、時に必要なのかも。
いらぬ情報やいらぬ刺激が多過ぎるから、とも言えるが。

今回の奉納舞を踊られたM氏の印象をメモしておこう。

 ①圧倒的な存在感
 ②美・柔・強
 ③精密な想像力(イメージ力)
 ④集中力の高さ
 ⑤体感の強さ
 ⑥鋭敏な感性

①②の理由・裏付けが③~⑥ということになろうか。

身体と心の芯を持つこと(軸がぶれないということ)は
観客が安心して共にイメージを共有できる条件の筆頭。

有意識とは離れたところで(無意識的に)
体が一番居心地の良い居方を知っている…のではないか?
と思える身体だった。

天地を結ぶ光の筋がはっきりと見えた(感じた)

言語で説明できない、恐らく感動という言葉が一番近いのだと思うが
私がこれまで感じた「感動」とは異なる触感の感動の涙が流れた。

涙により浄化されたように感じた。

……………

圧倒的なエネルギーを持つ場&圧倒的な存在感を持つ演者と
同じ空間を共有することの効果と効用を
考えるきっかけとなる舞台でした。

奈良は遠かった!
けど、行くことが出来て、本当に良かった!

運転してくれたケンジ君に感謝!
この舞台のご案内を下さった皆様に感謝!
後押しをしてくれた皆様に感謝!
往復の道中を心配して下さった皆様に感謝!