蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

団内忘年会 #山月記 #中島敦 #TORA #演劇 #夢幻工房

2018年12月23日 09時42分00秒 | 日記

昨日は団内忘年会♪

親睦を深めつつ、来年度の活動に関して
みんなの意見を聞きながら
意思の疎通を図っていこうと思って
我が家でミーティング&忘年会を行うことに。

が、昨日は一日スケジュールがビッチリで
用意ができそうになく・・・

午後から須坂☆キッズシアタープロジェクトの稽古で
18:00からはキッズクラスの稽古がある。

翔和学園の講師をしているケンジが
今日は須坂☆キッズをお休みして
翔和学園の発表会に参加することになっているため
彼に忘年会の準備を頼むことにした。

須坂☆キッズの稽古は佳境に入っている。

本番は1/6(日)

 

稽古日数は今日を入れて、あと3回!

みんな元気で前向きに頑張っている。
子どもたち一人一人が成功体験をできるステージにしたい。

ようやく台本の最後まで行きつくことができた。

あとは繰り返し練習しながら
子どもたちがステージで生き生きといられるよう
導いていくのみ。

舞台スタッフには長野三光さんが入ってくださるし
劇団員3人がサポートで入ってくれるので
本番のステージの不安は全くない。

稽古日数が少なく、少し詰め込み過ぎかな?と思う部分もあるが
今回は、子どもたちの可能性を知りたい!と思って
あえて、高度なことに挑むことに決めた背景がある。


ゴールデンエイジという言葉がある。

スポーツ界では普通に用いられている言葉でもある。

子どもが成長していく過程で
課題に対して、吸収しやすい時期と、しにくい時期があり
このゴールデンエイジと呼ばれる年代は
非常に吸収力が高いと言われている。

プレ・ゴールデンエイジと呼ばれる小学校低学年期は
集中力の持続が難しいけれど
体内にさまざまな神経回路が
次々と張りめぐらされていく大切な時期でもあり
楽しく集中力を持続させながら
多種多様な動きを含むさまざまな動きを経験させることが大切だとも。

小さい子は集中力がないと言われるが、そうではない。

子どもたちは非常に高い集中力を持ちながらも
常に多種多様な刺激を身体が求めているため
楽しくないとすぐに別の好奇心に向かってしまうだけのこと。

これはスポーツに限らず、演劇や身体表現においても言える。

私はこれまでの実践を経て
子どもたちが2時間でも3時間でも
集中して取り組めることを知っていた。

そして、小学生の能力が凄いことも知っていた。

子どもたちは「これくらいしかできない」と
決めてかかっているのは大人なんだよね。

危険なことだけは取り除き
それ以外の制限をできるだけかけないように・・・
それが夢幻の指導方法。

これが、科学的にも証明されていることだと知り
深く納得。

演劇を通して、様々な身体表現を体験しつつ
スポーツとは異なる角度から
身体と脳に刺激を与えることで
彼らの人生が豊かになってくれたら・・・

という願いを込めて行っているのが
須坂☆キッスシアタープロジェクト。

しっかりとサポートしながら
子どもたちの頑張りに期待しよう(^^♪

終了後、休憩もそこそこにキッズクラスの稽古場へ向かう。

キッズたちから

 今日は年末だし、やりたいことやらせて!

という進言があり

 何をやりたいの?

と聞いたら

 エチュード!

という返答が返って来た。

実は先々週、私が所用でキッズクラスを休んだ時
劇団員に「キッズにエチュードをやらせてみてくれる?」と頼み
次の日、様子を聞いたところ
「2年生には難しかったかもしれない」という報告を聞いたので
暫くエチュードをやるつもりはなかった。

ところが、キッズからエチュードをやりたい!という希望が!!

大人目線で「難しそう」と思ったのは
恐らく上手くストーリーが繋がらなかったためだろう。

けど、子どもたちは楽しんでいたんだよね、きっと。

子どもにとってのエチュードは「ごっこ遊び」

ごっこ遊びは、なんにでもなれる。
危険なこと以外は何でもOK。

そう考えれば、楽しくないわけがない。

で、エチュードをやることにしたんだけど
みんな自己主張が強くて、話がまとまらない。

こんなに主張できるんだから
ある意味凄いわ、うちのキッズたち。

と思いつつ、方向性が決まらないと発表ができない。

なので、みんなの意見を聞きながら
それぞれの意見が反映された内容になるよう
助け舟を出す。

2年生~6年生の6人が3人ずつ2チームに分かれて発表。

見学をしていた保護者の皆さんは驚いた様子。

だよねー

子どもの可能性を新たに発見したひと時だった。

 

終了後、クリスマスケーキを持って我が家へ急ぐ。

帰宅すると、団員が集合していて
テーブルの上には鍋、マーボ豆腐
それに、ユウマ君特製タコ焼きが並んでいる!

準備をありがとうm(__)m

未成年の保護者の皆さんからは手作りの差し入れが!

お母様方、お心遣いに感謝です!
みんなで美味しくいただきました!
ありがとうございましたm(__)m

 

早速乾杯し、飲みながら食べながらのディスカッション。

来年3月に予定している劇団本公演長野会場で
何かが起きそうですよ~~(笑)

皆さま、どうぞお楽しみに~

 

23:00頃、バイオリニストの牧さんが到着!
お忙しい中、駆け付けてくださり、ありがとうございます!!

話に花が咲き、あっという間に時計はてっぺんを回って・・・

明日は10:00から一日本公演の稽古が入っているので
私は午前3時頃、先に休ませてもらった。

久しぶりに団員たちとワイワイガヤガヤ♪

楽しいひと時でした(*^▽^*)


上田市「犀の角」へ♪ #山月記 #中島敦 #TORA #演劇 #コロス #猛獣

2018年12月20日 23時08分47秒 | 日記

昨日は劇団員・ケンジと一緒に松本~上田へ=^_^=

地元紙の記者・Mさんと上土劇場で待ち合わせ。
劇団本公演の取材を受けた。

間を取り持ってくださったのは
上土劇場の支配人・Nさん!(^^)!

誠にありがとうございますm(__)m

Mさんとは初めてお目にかかったが
とても気さくな方で、公演内容や劇団について
ご興味をいただいていただいた様子。

取材時間はナント!2時間!!

私だけでなく、ケンジの本公演に対する思いも聞いてくださり
非常に中身の濃い2時間だった。

どんな記事になるか今から楽しみ~

その後、N氏にお願いして、上土劇場内にて
映像実験をさせていただいた。

今回は映像を使用予定。

山月記は、文体や漢字の良さがある。

耳で聞こえる触感と目で見る触感は違う。

中島氏の作品の良さを感じていただきたい・・・と思い
今回は映像を使うことに決めた。

N氏のご協力で無事チェック終了!

その後、上田文化センターへ。

この劇場で上田市の劇団“TOKYO BOWZ”さんが
今週末、公演を行うとのことで
劇団本公演チラシの折り込みをお願いしに伺った。

本当は本番を観劇したかったんだけど・・・
どうしても予定がつかず・・・

どの劇団も大抵週末に公演がある。
そういう夢幻も同じで、週末が激務の私は
何かしらの予定を返上しないと
県内劇団の公演に足を運ぶことが難しい。

特にTOKYO BOWZさんは、まだ一度も拝見したことなく
今回こそは・・・と思っていたが、またもや。。。

真田武将隊としてもご活躍されている劇団さん

夢幻も佐々成政おもてなし武将隊をさせていただいているが
TOKYO BOWZさんは武将隊としての先輩だ。

今後何かしらの形で交流できたら・・・と考えている。

公演のご成功を祈っています!

最後に伺ったのは「犀の角」劇場さん

来年2月、劇団本公演を上演する劇場である。

支配人のAさん、そして照明を担当していただくTさんと
じっくり2時間打ち合わせをさせていただいた。

犀の角さんは、他の3劇場に比べてキャパが小さい。
小劇場の面白さを最大限生かせる演出を考えねば・・・

今回は4都市巡回公演、しかもそれぞれ劇場キャパが違うし
ホール機構も異なる。

毎回演出が変わるので、役者陣は大変かもしれないが
緊張感と鮮度を保つにはウッテツケ。

キャスト、スタッフの皆さん、どうぞよろしくお願いします!

ということで、今回のステージは、会場ごとに異なる演出になります。

皆さん、今回はぜひとも複数会場でご覧になってみてください。
同じ作品でも見え方が変わることでしょう。

お待ちしています!!

 


空を見上げながら・・・

2018年12月19日 22時33分11秒 | 日記

今朝、FBのタイムラインでUさんの訃報を知った。

・・・・・・

あまりにも突然のことに言葉を失った。

・・・・・・

昨日の夕方、突然苦しみはじめ病院に運ばれたけど
手術を受ける前に亡くなられたそうで・・・

病名は急性大動脈解離・・・

今年の春先に、血管の病気で突然死された方がいる。
その方もまだ若くて、あまりの衝撃に暫く動けなかった・・・

・・・・・・

私が知っているUさんは、いつもにこやかで
周囲の人々に気を配る素敵な女性だった・・・

以前、Uさんがお店を経営されていたとき
公演のたびにポスターを貼らせていただきに伺い
周知への相談に乗っていただいて・・・

予定がつけば、いつも公演に足を運んでくれて
お友だちを連れて来てくれて・・・

Uさんに紹介していただいた方々が
夢幻を応援してくださるようになって・・・

夢幻の大道具製作を手伝ってくださっている
大工の棟梁Sさんもその一人。

UさんがSさんを夢幻の舞台に誘ってくれなかったら
今の関係はなかったよね、きっと。

二胡奏者の高山賢人君と出会うきっかけをくれたのも
Uさん・・・そして今は亡き友人・・・

10周年記念のオープンエアシアターの時・・・
私が野外劇に出演した最後の作品で
演出しながらの出演で疲労が蓄積して
本番前、体が重くてどうにもならなくなったとき
Uさんにマッサージをしていただいて
何とか本番を乗り切ることが出来た・・・

ご苦労もたくさんあったはずだけど
会った時は、いつも優しい笑顔で
暖かい言葉をかけてくださったUさん・・・

どうぞ安らかに・・・
ご冥福を心から祈っています・・・

 

今、私にできることを背一杯取り組んでいくことが
夢幻を応援してくださっていたUさん、そして
先に旅立たれたご恩ある方々への感謝の証・・・

空を見上げながらガンバロウ・・・


人間は誰でも猛獣使い #山月記 #TORA #演劇 #コロス #猛獣

2018年12月18日 11時14分06秒 | 日記

人間は誰でも猛獣使い・・・

 人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当るのが、各人の性情だという。
 己(おれ)の場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。

これは中島敦著「山月記」からの抜粋。

この文章の中で、普段あまり使われない言葉がある。

それは「性情」

意味は・・・

1 人間の性質と心情。こころ。
2 生まれつきの性質。

自分がわかりやすい言葉に置き換えると
生まれつきの性質(性格)かな。

「生まれつき」というところが気になる。

私は、人の価値観や考え方は環境によって作られると考えるが
生まれついての性質というのは変えようがないのだとすれば
まずは自分自身が認め受容することが大切なのかもね。

人間の性格はDNAによって決められているとも言う。

これに対しても反論も見つけたので
興味ある方は合わせてジャンプしてみてください。

血液型より正確 あなたの性格はDNAで決まっていた――似非科学記事です

日本人は血液型で傾向性を見る人が多いが
血液型はABOだけではなく、240種類もあるため
判断基準にはなり得ないという。

確かに生まれつき持って生まれた性質はある、と思う。

が、あくまでも傾向性であり、同じ傾向を持つ人でも
環境や価値観、考え方によって異なる人物になる。

私たちは幼い頃から様々な記憶をインプットしながら成長する。

大抵問題になるのは怒りの起爆スィッチ。

人によってこの起爆スイッチの発動要因が異なる。

自分自身のスイッチを知ることが出来れば
ある程度コントロールできるようになり
人とのコミュニケーションも取りやすくなる。

山月記に出て来る「尊大な羞恥心」は
猛獣が暴れ出す起爆スイッチということか。

誰だって恥ずかしい目に遭いたくない。
恥ずかしい目に遭いたくないから
そういう状況を回避しようとする。

恥ずかしい目に遭いたくないのは
自尊心を傷つけられたくないから。

「自尊心」を守る
「自尊心」を守りたい
「自尊心」を守らなければ

私は自分の怒りが発動したとき、自分と対話する。

この怒りの出どころはどこなのか?

自分の自尊心を守るための怒りなのか
はたまた誰かを守りたいがための怒りなのか
あるいは理不尽に対する怒りなのか

回り回って、理不尽と感じるのも
自分を守りたいから感じるものなのだという結論に達する。

けど、自分は自分が守るしかないもんね。

当然のことだとも思ったりするが
摩擦が起きた時に考えるのは

 自分が大切に思っている基準

そして

 相手が大切に思っている基準

このすれ違いをすり合わせることができるといいんだよねー

言葉で言うのは簡単だし、頭で分析は出来ても
人間には感情があるので、ここが厄介だと感じている。

山月記は、私が日ごろ感じていた「厄介な感情」を
端的な言葉で表現している。

それが凄いと思ったし、なぜ中島敦さんが
この小説を執筆したいと思ったのか
その理由も知りたくなった。

だってねぇ・・・

欲求がなければ、書きたいと思わないだろうから。

あ、人から依頼されたなら別だけど
この山月記は依頼されて執筆した小説でないことだけは確か。

そんな諸々の興味に惹かれ、奇想山月記が生まれた。

山月記をもう少しだけ紹介しておこう。

 人生は何事をも為さぬには余りに長いが
 何事かを為すには余りに短いなどと口先ばかりの警句を発しながら
 事実は、才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と
 刻苦を厭う怠惰とが己の凡てだったのだ。
 己よりも遥かに乏しい才能でありながら
 それを専一に磨いたがために
 堂々たる詩家となった者が幾らでもあるのだ。
 虎と成り果てた今、己は漸く(ようやく)それに気が付いた。

やらないための「言い訳」
怠けたいための「言い訳」

やりたいなら、才能のせいになどせず、学べばいい。
やりたいなら、苦しくても怠けずに、才能を磨けばいい。

口で言うのは簡単だけど、これがなかなか難しい。

何かを成す人は、これが出来る人なんだよね、きっと。

33歳という若さで亡くなられた中島敦さん・・・

長生きされていたなら、どんな作品を書かれたのだろうか・・・

 

因みに私は「弟子」という作品も好きです♡

 


皆神神社創建1300年 記念事業 奉納劇「MINAKAMI ~時をつむぐ精霊~」

2018年12月17日 10時41分08秒 | 日記

皆神神社創建一三〇〇年記念事業 奉納劇
「MINAKAMI ~時をつむぐ精霊~」の公式チャンネルが
YouTubeに公開されています。

 

これは、10月20、21日に皆神神社侍従社境内にて上演した舞台。

今年の3月頃、主催者からご依頼を受け
私が脚本・演出を担当させていただいた。

最初に打診があった時には、あまりにも仕事が立て込んでいたため
無理かな・・・と思ったけど
主催者であるMutouさんの熱意を感じたのと
奉納劇に興味があったため、お引き受けすることに。

今年は、通常の劇団本公演・野外劇に加え
2018信州総文祭の総合プロデューサーという大任をいただき
寸暇を惜しむ日々が続いた。

大勢の方々のご協力とご尽力で、どの舞台も好評のうちに閉幕。

奉納劇は、小布施野外シアターを終えてからのスタートになり
本番まで僅か1ヶ月半という短期間だったが
主催者並びにスタッフ陣の協力とキャスト陣の熱意で
1300年記念に相応しいステージを提出することができた。

キャストは全員一般公募で集ったメンバー。

演劇初心者が多かったけど、みんな前向きで明るくて
真面目で素直で・・・
稽古場はいつも明るかった。

真面目&素直な人は伸びるのが早い。

ここで言う「素直」は、ただの指示待ち人間とは違うので
その点、お間違いなく。

 

この奉納劇創作は、「祈り」について深く思索する機会となった。

私の心にはいつも「祈り」がある。
なぜ人は祈るか・・・単純ではあるけど
命に繋がる人生の深いテーマでもある。

再度、古事記と日本書紀を洗い直し
皆神神社の歴史も調べて・・・

ご依頼を受けたおかげで、有意義な時間を過ごさせていただいた。

誠にありがとうございます。

 

昨日は、この奉納劇キャスト陣中心の忘年会があり
本公演の稽古後、MAを休ませてもらって会場へ向かった。

笑いっぱなしと言ってもいいくらい
たくさん笑ったなー

とっても楽しいひと時だった。

みんな素敵な仲間だ♡

これからもこのご縁を大切にしていきたい(*^^*)