イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

高齢者の死

2023年09月12日 | 在宅介護
高齢者が叫んだり、
暴言を言ったりすると、
精神科へ入院になるんですよね。
それが当たり前で、
精神科になってショックを受けなくてもいいんです。

2015年に自宅で看取った父も
最後は、病院でも
「助けてくれー」と叫ぶようになり、
看護士さんがその度に見にいくので、他の仕事ができず、
高齢者の精神科病院に転院するように勧められました。

その病院が自宅からは遠くて
母の介護もあったので、
精神科病院より自宅で死なせようと思いました。

自宅に連れて帰ってからは、
毎晩、「助けてくれー」とずっと叫びます。
夜中じゅう叫んで、朝方にくたびれて、やっと寝ます。
まるで、私が虐待でもしているようです。
幸いご近所には聞こえず、
私の寝不足が頂点になった時に亡くなりました。

私も寝不足とくたびれで、幻聴みたいなものが始まりかけていましたから、
父が亡くなって、これで私が助かったとホッとしました。
誰も父を見てはくれないので、私ひとりで見ていました。
隣で母の介護もありましたから、それは大変でした。
(訪問診察と訪問看護は受けていましたよ。)

母は耳が悪いので、父の叫ぶ声はよくわからなかったみたいです。
とにかく、両親を引き離さずに亡くならせたのは
これはよかったと思いました。

親が死ぬ時は何らかの覚悟がいる。
病院や医師や看護士のせいにしないよう、
自分で見れない限りは、
仕方ないと思うしかないと私は考えます。
でないと、自分の健康や精神を害するし、
家族の生活が回らなくなるし、
死ぬ親をきちんと見送れないです。
ちゃんと死なせることも、すごく大切なので、
私は父を自分が見る中で死なせて、充分満足しています。

クリスチャンなので、
徳島ハリストス正教会の前の小川神父様から
亡くなる最期の十字の切り方を教えていただき、その通りにしました。
仏教の引導みたいなものでしょうか?

私は父に
「今までありがとう。
パパ大丈夫だよ。
ママはまかせてね。
きちんと天国に行くのよ。
迷わないで行くの。
お兄ちゃん(戦死した父の兄)待ってるよ。
パパ、また、会おうね。」
と言いました。
父からは「ママを頼むよ」でしたね。

精神科病院で誰も見られずに死んでいたら、
そんな言葉も父に聞かせてやれませんでしたね。

これは、私がやりたかったことなので、
他のご家族には、そのご家族の見送り、看取りがあるんだと思います。

父との約束なので、
私の身体がバキバキになっても
母を私の隣で死なせようと思っているわけです。

死を恐れるより、
どうしたらうまく死なせられるか?
考えるんです。








  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花時計