小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

未来道プロジェクト=ひとつの道筋

2012年01月06日 | 社会戯評
津波で、壊滅的な損害を被った南三陸町の馬場中山地区で、孤立したその教訓を糧に、高台への集団移転の為に、県道に至る避難道も兼ねた生活道路をボランティアの支援の下に、行政組織に頼らずに、建設したという報道がされていたが、住民の自立と地域の固い結束と持続的な強い意思、そして、ボランティアの支援、それらをオーガナイズする力、更には、これらを記録として、金銭面でも、HPに、情報公開する姿勢は、全く、新しい「未来に向けた日本人の方向性」を、示唆しているようである。複雑に絡んだ地権者の利害を超えて、地域協同体が、こうしたプロジェクトを、未曾有の大災害の中で、行政の手を借りずに、独自に、組織化し、成し遂げたことは、全く、驚きとしか言いようがない。むろん、行政組織が、崩壊したのであるから、自らの手でしか、再生を図る術がなかったのかも知れないが、それにしても、極めて、短期間で、専門的なノウハウを、分業・協働することで、資金の調達、重機の搬入、土地の開墾、道路整備、開通に、つなげることは、それこそ、プロジェクトX並ではなかろうか?それにしても、住民の知恵とボランティアの支援を結集できれば、道路インフラの整備も、自衛隊の工兵部隊なみに、やれるものなのであることを、改めて、再認識させられる。閉塞感漂う現在の日本の状況の中で、何とも、力強い、明るい話題である!日本人も、まんざら、未だ、捨てたものではなさそうである。こういうノウハウの共有こそが、日本の新しい道筋を照らし出すことではないだろうか?その他にも、漁業復興プロジェクト(わかめ栽培)も、進行中である。

南三陸町の馬場中山地区未来道プロジェクトHP:
http://www.babanakayama.jp/info/miraidou/index.html