賀状に、一枚、一枚、目を通していると、何やら、犬とおぼしき色鉛筆で描かれた絵と拙いひらがなの名前が、はがきの表一面に見られ、裏には、弟と一緒の可愛らしい幼い女の子の写真が、印刷されていた。約2年位前になるだろうか、お母さんといつも、散歩の途中に、当時は、外で、飼われていた我が老犬に、ガレージのフェンス越しに、挨拶をしてくれたので、時々、身体を触らせたり、臭いをかがさせたりしたら、我が老犬も、喜んで、おとなしく、女の子の手を舐めたりしたものである。やがて、お腹が、大きかったせいか、弟が、生まれたらしく、一緒に、散歩をしたり、近所のスーパーに、ご両親揃って、買い物に行くときに、立ち寄っては、なでなでを、繰り返ししてくれた。一緒に、写真を撮ってあげたこともあり、すっかり、我が老犬に、なついてくれた。歳も、とったこともあり、室内で、飼うことにしたために、散歩の途中では、なかなか、お目にかかれなくなり、又、小諸に住む時間が多くなってからは、更に、出会う機会が減ってしまった。忘れずに、覚えていてくれて、年賀状をもらったので、早速、我が老犬の名前で、ご返事を差し出すことにしよう。何とも嬉しい便りである。我が老犬も、殊の外、今日は嬉しそうに、尻尾を振っている。(それとも、食事の催促かな?)