もう30年前になるだろうか、ボルドー・ワインの輸入の経験から、カリフォルニア・ワインの輸入を手掛け、その時、米国カリフォルニア州ナパ・バレーや、ソノマ・バレー等の各ワイナリーも車で、巡ったことがある。又、ワシントン州のローカルなワイナリーも、同様に、巡ったことが想い出される。どちらも、観光客向けに、ご自慢の各種ワインの試飲と、ボトル販売や、関連グッズの販売をしながら、一種の町おこしとしての収穫祭イベント等を行なっていた。ワイン特区に指定された東御(とうみ)市を中心にして、そのメリットを活用して、ぶどう栽培・醸造技術・ワイナリー開設を支援し、或いは、耕作放棄地をも、再生することで、観光客を呼び込み、農業・観光振興も兼ねた一大構想だそうである。確かに、段々畑で、小雨で、日照時間が長く、昼夜の寒暖の気温差があるし、これまでにも、巨峰や、最近では、皮までも食することの出来る「ナガノ・パープル」等の栽培で、ノウハウを蓄積してきているだけに、これまでのマンズワイン小諸ワイナリーのみならず、玉村豊男の運営するヴィラデスト・ワイナリーや、はすみファーム、リュード・バン、ファンキー・シャトーなど、個性的なワイナリーに加えて、これからも新規参入を希望する就農者を支援しつつ、東御市を核にして、周辺の小諸・上田・青木村などの千曲川沿いに拡がる広域ワイン・バレーを構想しているそうである。真田氏や懐古園等の歴史的な遺産や、文化、温泉、食育等をも、包括するような新たな展開を、期待したいものである。既に、国産ワインコンクールで、金賞などの実績を積んでいるので、おおいに、期待して良いのではないでしょうか。おいしいワインが飲めそうであるのは、新しい愉しみである。