消費者物価指数の費目分析で、物価の押し下げ要因になっているのは、家具・家事用品、住居、被服・履き物、保険医療、教養娯楽等の贅沢品、逆に、押し上げている要因は、食料、光熱・水道、交通費・通信費、諸雑費などの生活必需品費目となっているとか、現状では、贅沢品を消費する頻度が高い高所得層よりも、生活必需品を消費する中間層や、低所得層が、より「生活苦」を感じやすい構造になっていると、実質所得が上がらないのに、普段消費するモノやサービスが、実質的に上がっていく。どうも、何か、「おかしな傾向」が、ひたひたと、不気味に、迫り来ているようである。中間層の貧困化とインフレの同時進行という「スクリュー・フレーション」という予兆現象が、いよいよ、深刻化しつつあるのか?これまで、過去にも、「複合不況」とか、「スタグ・フレーション」とか、時に応じて、様々な言葉で、現状分析されてきたが、相矛盾した兆候が、複雑に、交差しつつ、業種間格差、世代間格差や、地域間格差も、包含しながら、財政の赤字・危機の深刻化の進行する中で、顕在化してくるのであろうか?学者による言葉の分析も、結構であるが、それよりも、問題解決策の提示が、望まれるところである。将来予想される消費税のアップも含めて、どういう方向性が、妥当なのか?甚だ、悩ましい問題である。当分、日本丸は、漂泊を余儀なくされるのか?早めの自己防衛策を講じなければならないのか?リスクをうまく、隠蔽ちりばめることに成功した金融工学の数式でも、さすがに、これといった問題解決策は、出てこないのであろうか?