籠の鳥が可哀想だと放してやりたくなることがあります。放鳥は仏教的には褒められる行為でもあります。しかし、自活(営巣やエサの取り方)と自衛(猛禽類や悪天候などからの身の守り方)をしっかり訓練せずに鳥を籠から大空に放つのは、鳥に対して無責任な態度でしょう。
【ただいま読書中】『お医者さんのながいながい話』カレル・チャペック 著、 関美穂子 絵、関沢明子 訳、 フェリシモ出版、2008年、1333円(税別)
周りの人々に恐れられていた魔法使いヘイショヴィナのマギアーシがのどにプラムを詰めて大変なことになりました。弟子のヴィンツェクは大急ぎで医者を呼びます。駆けつけたフロノフの医者は、様子を見て、ふだん周囲に迷惑ばかりかけている魔法使いに対する悪戯を思いつきます。手術が必要だと魔法使いを脅し、その“助手”として3人の医者を集めるように命じたのです。
人手が揃うまで、フロノフの医者は「お話」を始めます。瀕死の重傷となったお姫様を救うために、医者のかわりに連れてこられて木こりが、いかにしてお姫様を救ったか、のお話を。
集まった3人の医者も、それぞれのお話を語り始めます。人を脅かすことが大好きな森のお化けが声が出なくなってしまったのを、どうやって治療したか。リウマチで冷たい水につかれなくなった河童のためにどのような治療を思いついたか。ヨーロッパでは絶滅寸前となっている妖精が脚を骨折、その治療での苦心譚とその後の妖精の身の振り方をどうしてやったか。
で、こういった「ながいながい話」が終わったら、やっとマギアーシの「治療」です。さあ、医者が4人がかりで、魔法使いののどに詰まったプラムだかプラムの種だかに対して、どんな「手術」をするのでしょうか。
いやもう、ちょっと変わったユーモアが満ちあふれた絵本で、大人も十分楽しめます。短めの「長い話」を読みたくなったら本書のことを思い出して下さい。
【ただいま読書中】『お医者さんのながいながい話』カレル・チャペック 著、 関美穂子 絵、関沢明子 訳、 フェリシモ出版、2008年、1333円(税別)
周りの人々に恐れられていた魔法使いヘイショヴィナのマギアーシがのどにプラムを詰めて大変なことになりました。弟子のヴィンツェクは大急ぎで医者を呼びます。駆けつけたフロノフの医者は、様子を見て、ふだん周囲に迷惑ばかりかけている魔法使いに対する悪戯を思いつきます。手術が必要だと魔法使いを脅し、その“助手”として3人の医者を集めるように命じたのです。
人手が揃うまで、フロノフの医者は「お話」を始めます。瀕死の重傷となったお姫様を救うために、医者のかわりに連れてこられて木こりが、いかにしてお姫様を救ったか、のお話を。
集まった3人の医者も、それぞれのお話を語り始めます。人を脅かすことが大好きな森のお化けが声が出なくなってしまったのを、どうやって治療したか。リウマチで冷たい水につかれなくなった河童のためにどのような治療を思いついたか。ヨーロッパでは絶滅寸前となっている妖精が脚を骨折、その治療での苦心譚とその後の妖精の身の振り方をどうしてやったか。
で、こういった「ながいながい話」が終わったら、やっとマギアーシの「治療」です。さあ、医者が4人がかりで、魔法使いののどに詰まったプラムだかプラムの種だかに対して、どんな「手術」をするのでしょうか。
いやもう、ちょっと変わったユーモアが満ちあふれた絵本で、大人も十分楽しめます。短めの「長い話」を読みたくなったら本書のことを思い出して下さい。