The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2014 マキシミュス ニコラ・カルマラン

2016-03-05 23:05:14 | ワイン
マキシミュス・・・???
何処かで聞いたよな響きだと思ったら、映画グラデュエーターのラッセル・クロウ扮する将軍の名前ではないのか?
すると漏れ聞いた話では、当主ニコラ・カルマラン氏の家族の間でのニックネームがそうだということ。
はて?氏はラッセル・クロウに似ているということなのだろうか(笑)

このワインは、ここのドメーヌのフラッグシップと言ってもイイのだろう。
しかも珍しい地場品種フェルセルヴァドール100%で造られているとのことだ。



飲んでみて、なんとも不思議なワインだと思った。
アルコール度数11%のユルリ系で、色合いはミディアムなヴァイオレットだけれど、2014年で既にアンバーなニュアンスを呈している。

そして独特な複雑さをもって、香りは七色に変化をする。
ある時はプラムやオレンジ、そこにルッコラや胡麻、そして杏の芯のような香気を漂わせるのだ。

そして冷静沈着な果実とスムースでエレガントなタンニンを持ち、飲み口の後腐れはない・・・

南西地方の地場でこう来るのか・・・
このワインを、なんとも不思議なワインだ!と思ったのは、おそらくワタクシだけではないだろう。

2010 コルトン・クロ・デ・コルトン フェヴレ

2016-03-05 05:40:37 | ワイン
フェヴレは商標名で赤のコルトンを作る特例を認められたネゴシアンである。
そして、もう一つは『ルイ・ラトゥール』の『シャトー・コルトン・グランセイ』のみであるとのことだ。

このことから、何を思うのだ?と聞かれても、何も無い・・・
なるほど、両者それだけ特別なネゴシアンだったのだろうと思うだけである。
そして、ワインの価値は飲んでみて始めてわかるというものだ。

嘗てのこのワインは、色濃く、濃密で、骨太、僅かにタンニンが勝り、野趣を帯びているといった感じである。
すなわち飲めばボーヌとすぐに判断できる代物だった。
嘗てというのは2005年以前のこと、そして今回のワインは2010年で代替わりした後のワインだ。

久しくこのワインを飲んでいなかったので、余計に驚いたのだが、その味わいは全く異なるものとなっていた。
それは幾分色が薄く、初めから香りが高く、スタイリッシュで洗練されている。
加えて果実はピュアで美しく、それを壮麗な酸味が支えているといった塩梅だ。

そのワインには、嘗ての野暮ったさは微塵も無く、ともすればニュイとも言いかねない味わいと言っても過言ではない。
もう一本があくまでもニュイ然としていたので、取り違えるという失態は間逃れたのだが・・・(笑)

この『クロ・デ・コルトン・フェヴレ』は見事だ!
代替わり後のワインに賛否両論があると聞いているが、ワタクシはこちらのワインに一票入れると思う。

嘗てのワインがこなれるまで、待つ時間はそれほどないと言うことだ。