GHQ焚書図書開封 第118回
-加藤陽子 半藤一利 北岡伸一 徹底批判1[桜H25/1/16]-
東京裁判史観で日本教育界をミスリードしてきた歴史学者。加藤陽子、半藤一利氏。
「それでも日本人は戦争を選んだ」加藤陽子
加藤陽子はこの本の中で、日本がやった謀略は「悪」で、支那のやった謀略は「善」という善悪二元論的見方をしている。日本軍と国民党軍を戦わすために、共産党軍による盧溝橋事件の弾は、日本軍と国民党軍の両方に打ち込まれていることを書いていない。蒋介石も承認した塘沽停戦協定を無視している。英米ソの悪事は一切書かず、何が何でも日本の軍国主義が張本人であるとの結論を導きたい意図がみえる。日本切腹、中国介錯論の胡適を腹の座った立派な思想家と評価している。国民を犠牲にしておいて平気な中国には政治があると言っている。この特別講義によって、栄光学園の生徒たちが感動したというから、恐るべき反日洗脳教育だったと思う。
「昭和史」半藤一利
半藤一利はこの本の中で、昭和天皇、西園寺公望、山本五十六を平和主義者と高く評価している。また、戦争を好む悪い勢力と平和を好む良い勢力のせめぎあいが昭和史であり、陸軍統制派、海軍艦隊派、議会の民族派を悪とする善悪二元論者である。そして、日本では、悪が善を圧倒し、支那を侵略する暴挙を侵し、英米ソの平和愛国諸国と激突するという馬鹿な道を歩み、国家を破滅させたという紙芝居的論理で昭和史を説明している。西安事件、盧溝橋事件の重要な意味について書いていない。日露戦争から柳条湖事件に始まる満州事変、そしてそれが塘沽協定で一段落したこと。その後に起きた西安事件、盧溝橋事件とを区別していない。ソ連に通じていた米国内のスパイ活動、コミンテルンについても触れていない。むしろ、支那一撃論を必要以上に強調して、日本侵略論にすり替えている。英米が従属国として日本を永久に釘付けにする工作のために創作した「太平洋史観」の受け売りにすぎない。西安事件、ゾルゲ事件を故意に無視している。日米通商条約の破棄後の影響についても触れていない。
アメリカに根強い「ルーズベルト神話」では、あの戦争は日本が悪かったという歴史認識が正しいとしている。
日本の出版界においても、先の戦争は日本が悪かったという内容の本(有害図書)を書くと売れる状態である。
知日派ジョセフ・ナイは、安倍総理の日本を取り戻そうとする動きに対して、日本が従軍慰安婦問題など、韓国よりの歴史認識を重視しろとの批判や、尖閣で日本と中国に戦争をさせ、漁夫の利(石油利権)を得ようとする内容の暴言を吐いている。
民主主義国アメリカには孤立主義派と帝国主義派が存在しているが、日本は孤立主義派と手を組んでいくべきだ。
ルーズベルトと蒋介石のような米中接近は危険で、米中冷戦時代が日本にとって安定的で、アメリカから日本が独立するのチャンスでもある。
参考文献:「自ら歴史を貶める日本人」西尾幹二、福地惇、柏原竜一、福井雄三
2013/01/16 に公開