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-白鳥庫吉「国体真義」を読む-(GHQ焚書図書開封 第41回)

2017-04-13 21:08:34 | 近現代史
GHQ焚書図書開封 第41回
-白鳥庫吉「国体真義」を読む-
 昭和天皇に歴史をお教えになった白鳥博士。支那で実在したと言われていた堯、舜、禹は神話であると断言した東洋史歴史家。
日本は同一民族、単一国家としては起源が最も古く、ヨーロッパですら12、13世紀頃からやっと国家の体をなしてきたと言える。古い所以は、日本には「皇道」の力があったからだ。
高天原は外国と言われているが、当時の文化レベルからみると、ツングース、ギリヤーク、アイヌ、朝鮮ではない、文化レベルの高かった中国とは言語、思想面が全く違うので、これも該当しない。5,000年前までに、ありとあらゆる民族が日本に集まってきて日本列島の土着民となり、高天原の時代に神話ができた。
日本民族の本源は、「縄文」と「独自言語」にある。
天皇は「神」であり、人間である(現人神)。ここでいう「神」は西洋の全知全能の絶対的神(GOD)でなく、仁・愛・善のかたまりを持った人間。
これは、日本人の宗教的信念ともいえる。我国は常に君民一体(君が民を思い、民が君を敬う)でなければならない。
宗教には「経典」「教義」があるが、神道にはそれがない。
武家時代においても、幕府の統治責任は天皇に対してあった。従って、幕府(権力)は交代したが、天皇(権威)の尊い血筋が守られ、国全体が安定し、乱れることはなかった。(道鏡、足利義満、織田信長の時代に一時的に危機はあったが・・・・)
これが、王(権威・権力)の統治責任が天(徳を備えたものにしか統治権を与えない絶対的なもの)にあった易姓革命の支那(革命の歴史)とまったく違うところである。
参考文献:「國體の眞義」白鳥庫吉 「国民の歴史」西尾幹二 『GHQ焚書図書開封4』西尾幹二 第5章




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1 コメント

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感想 (櫻井結奈(さくらい・ゆうな))
2018-01-12 20:57:04
去年の春のブログですが、たまたま拝見しました。
白鳥庫吉先生の、お名前は、お聞きしたことがありますが、その歴史観を拝聴したのは初めてでした。
拝見しますと、非常に均衡のとれた健全な歴史観であり、これが何故禁書になったのかわかりません。
特に、日本民族の特質を、『縄文人』と『独自の言語』に求めたことは、きわめて常識的であり、今でも傾聴に値します。
近年、日本人起源論について、偏向した面妖な説が氾濫しているだけに、この白鳥庫吉先生の論考は、断固として守る価値があると思います。
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