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福島で小児甲状腺がん症例数が100件以上という状況に関して、IPPNWドイツ支部からのメッセージ。

2015-06-30 12:00:00 | 福島第一原発と放射能

箱根で火山活動が少し激しくなっています。けさはやく、大涌谷付近を震源とするM3.3の地震で、箱根湯本で震度3の揺れがおきています。箱根の火山が活発化してから、最大の震度のようです。あたりまえですが、警戒は必要です。

 

IPPNWのドイツ支部のメッセージです。

かぎかっこ内の引用がIPPNWドイツ支部の基本的スタンス。医師の団体です。

 

私たち、IPPNW (核戦争防止国際医師会議) ドイツ支部は、フクシマ原子力災害がも たらす健康影響について深く懸念しています。 チェルノブイリ事故は、ここヨーロッパにおいて、そのような原子力災害が私 たちに及ぼす有害な影響を明らかにしました。 そして、IPPNWドイツ支部は、何十年間にわたり、原子力の廃止を 強く提唱してきました。」 

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IPPNW ドイツ支部

『福島の小児甲状腺がん症例数が 100 件以上に – 22,000 人以上の子供たちに 見つかった 新たな嚢胞と結節』

 

2015 年 6月 10 日

5 月18日、福島県の甲状腺検査の最新結果データが公表された。その間、急速に成長した腫 瘍や、または転移が見られた甲状腺がん症例のある計 103 人の子供たちが手術を受けなけれ ばならなかった。 それに付け加えて 23 人に甲状腺がんの"強い疑い" があるとの診断が下されている。

ここで 懸念されることは、過去 2年間の間に、解明が必要とされるような検査結果がさらに増えて いるということである 最初のスクリーニング : (先行検査 においては、まだ何の甲状腺異常 ) も検出されなかった 22,837 人の子供たちに、今、 2巡目のスクリーニング  (本格検査)で嚢胞や結節が確認されたのである。

しかも、その内の 235 人に見つかった嚢胞/結節のサイズが非常に大きかったため、さらなる解明が緊急に必要とされたのだった。これまでの時点で、5 人に新しいがん腫瘍が見つか り、手術が行われた。- もう単なる「スクリーニング効果」だけで説明がつけられない、憂 慮すべき現象である。

そして更に、日本全国で甲状腺がん症例数がもっと上昇することが予測されなければならな い。

2013 年の UNSCEAR 報告書には、フクシマ原子力事故により日本国民が受ける生涯甲 1 状腺線量の集団積算線量 (甲状腺の集団預託実効線量) は【112,000 人・シーベルト】にな るであろうと推計されている。この数値にしたがい、BEIR-VII 報告 のリスク係数【 * 0.009/ 人・グレイ】を用いて算定すると、およそ 1,000 件の甲状腺がん症例数を予測しなければな らなくなる。

しかしながら、UNSCEAR( 原子放射線の影響に関する国連科学委員会) によ って示された集団線量はシステマティックな過小評価に関わる数値であろうから、おそらく、 もっとはるかに高い症例数を予測しなければならないだろう。

以上

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注 *BEIR 委員会 :「電離放射線の生物学的影響」に関する委員会。NAS(米国科学アカデミー) /NRC( 米国研究評議会) の下に置かれている BRER(放射線影響研究評議会)内の1つの委員会である。もともとは、1954 年のビキニ事件をきっかけに、アメリカ国内の放 射線防護基準の策定に資するために設けられた BEAR( 原子放射線 の生物学的影響)委員会が前身で、1970 年に名称変更され BEIR 委員会となっている。BEIR 報告は、アメリカ国内 にとどまらず、国際的な放射線防護基準の基礎とされる ICRP( 国際放射線防護委員会) の勧告や UNSCEAR( 国連・原子放射線の影響に関する科学委員会)の報告にも大きな影響をこ れまで与えてきた。

( ソース  http://www.csij.org/01/archives/radiation_002.pdf )


 ドイツ原文 へのリンク  http://www.fukushima-disaster.de/deutsche-information/supergau/artikel/f8c64211e80db4835cad2d7c8d865abc/mehr-als-100- schilddruesenkrebsfaell.html

和訳  グローガー理恵

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