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俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

反面教師

2010-10-22 15:08:44 | Weblog
 「三人行けば必ず我が師あり」
 孔子の「論語」での言葉だが余りにも謙虚過ぎると思えて好きな言葉ではなかった。しかし最近この言葉の次に書かれた句を知って評価を改めた。
 「その善なる者を択びてこれに従い、その不善なる者にしてこれを改む」
 つまり「師」とは反面教師も含めているのだ。尊敬できる人に巡り会うことは難しい。それは僥倖とも言えるほど稀なことだ。一方、軽蔑したくなる人には嫌になるほどよく出会う。この嫌な出会いを悲しむ必要は無い。孔子のように反面教師として我が身を律すれば良い。
 「人は他人を浄めることはできない」(ブッダ「ダンマパダ」)が人のふりを見て我がふりを直すことならできる。他人の徳を高めることは難しいが自分の徳を磨くことならできる。
 偉そうに人を指導しようとするよりは自分磨きに励みたい。但しその方法は主に書籍から学ぼうと思っている。孔子の時代には殆ど存在しなかった古今東西の本が、今では簡単に手に入る。この優位性を生かさない手は無い。
 コミュニケーションは双方向性という特長を持っている。会話を通じて両者が高まることが可能だ。それでもやはり世界最高の頭脳から学べる読書の魅力には敵わない。

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