俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ハコモノ

2010-06-29 14:20:18 | Weblog
 ハコモノはお役人による無駄遣いの象徴だ。施設を作るために多額の税金を使い、運営で赤字を垂れ流す。それでも彼らは雇用を生んだと開き直る。
 特に不可解なのは商業施設を作っても赤字にしてしまうことだ。WTCやATCは赤字だし、大阪駅前第1~第4ビルは殆ど儲かっているとは思えない。なぜこんな一等地にこんな使い勝手の悪いビルを建てたのか不思議でならない。民間企業に任せていたら10倍は活性化されていただろう。
 お役人によるビジネスは落語の酒商人の話のようなものだ。甲が共同経営者の乙に1文払って酒を飲む。次に乙が甲に1文払って酒を飲む。今度は甲が乙に1文払って・・・。こんなやり方で酒樽は空になり1文だけが残る。お役人同士で利益の分配をして資産を食い潰してしまう。こんな資産の食い潰しと比べたら、最も無駄な筈の穴を掘っては埋める作業に人件費を使ったほうがまだマシだ。
 結局お役人には収益事業はできないということだ。どうすれば利益を生み出せるのかという視点を欠いたお役人による商業ビル開発は、明治時代の士族の商法と同レベルでしかない。こんな連中にハコモノを作らせてはならない。お役人にも可能な収益事業は公営ギャンブルだけだ。
 お役人は民間企業による地域開発を政策面で支援すべきだ。余計なことさえしなければ民間企業が投資も雇用も税収も生んでくれる。お役人には未来永劫ハコモノを作って欲しくない。ハコモノは民間に任せて家賃による安定収入を図って欲しいものだ。

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