俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

捏造

2013-08-18 08:28:34 | Weblog
 捏造が世に蔓延している。似非科学者は実験データを捏造し、中国・韓国は歴史を捏造し、薬品メーカーは効果を捏造し、検察は捜査資料を捏造する。私が書く雑多な記事の多くは捏造に対する怒りに基く。
 なぜ捏造が横行するのだろうか。もしかしたら人は事実よりも虚構を好むのかも知れない。現実は不快で虚構は心地良い。現実では努力の大半が報われず理不尽な不幸は跡を絶たない。その一方で虚構は予定調和する世界だ。期待は裏切られない。
 「不快な事実など見たくない」これが人々の本音だ。だから共同幻想をでっち上げる。不幸な人が夢想家になり易いように、不幸な民族は歴史を改竄する。彼らに怒るべきではない。改竄せざるを得ないほど惨めな歴史しか持たないのだから根拠無きプライドを守るためには虚構に頼らざるを得ないのだ。子供に見栄を張る連中を哀れむべきだ。
 猛暑もゲリラ豪雨も、CO2増加による地球温暖化が原因と決め付ける。分からないままでいるよりは分かったつもりでいるほうが快適だからだ。凶悪犯罪が迷宮入りするよりは無関係の人に罪を着せようとする。これはスケープゴートに過ぎない。嘘に満足する人がいかに多いことか!
 事実を直視するためには勇気と誠実さが必要だ。勇気も誠実さも持ち合わせていない人にとって現実は穢らわしく甘い夢こそ現実以上に価値あるものなのだ。

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