ベネチアのシンボル「有翼の獅子」は、主に四つのパターンがあるそうです。①獅子が立って前足で本を開いている(平和であること)②本を閉じて剣を持つ(戦いの中にあること)③正面を向いて横たわり左右に翼が伸びている(ヴェネツィア市の紋章)④ライオンの前足が地上を踏みしめ後足が海に浸かっている(海だけでなく地上をも支配)・・・「獅子が立って前足で本を開いている」タイプのものが最も多く、本を開いているのは、平和であることを示し広げられたページにはラテン語でその領土の平和が保証されるという内容が表されてるそうです。
「アヴィニョン歴史地区:教皇宮殿、大司教座の建造物群およびアヴィニョン橋」(フランス):「アヴィニョン教皇宮殿」・・・私の原点でもある街「アヴィニョン」教皇宮殿は、かつてアヴィニョンに教皇庁がおかれていた時に建造された中世ゴシック様式の「世界で最も強固な住まい」とも呼ばれた宮殿。厳格な趣の旧宮殿「パレ・ヴィュー」と華麗な装飾が施された新宮殿「パレ・ヌフ」から形成されています・・・30年後に再訪問し教皇宮殿前の広場のカフェのテラス席から撮影(右上の写真)すると30年前とほぼ同じ。当時は教皇宮殿(新宮殿)内での国際会議・・・今振り返ると貴重な体験でした。
「アヴィニョン歴史地区:教皇宮殿、大司教座の建造物群およびアヴィニョン橋」(フランス):「アヴィニョン橋」・・・私の原点でもある街「アヴィニョン」サン・ベネゼ橋は「アヴィニョン橋」と呼ばれ「アヴィニョンの橋の上で踊ろよ、踊ろよ・・・」と続く童謡(アヴィニョンの橋の上で)で知られるようになりました・・・初めての海外出張から30年後に再訪問(右上の写真)しましたが昔の姿やいろいろな想いをそのまま残している想い出の橋です。残念ながらローヌ川を渡りきることができませんが、この橋を見る度に当時の事や大切な人を思い出し「また頑張ろう!」と勇気を与えてくれます。
ラ・ペドレラ(石切り場)の名で親しまれているカサ・ミラ。最大の見どころは曲線を用いた奇抜なデザイン。地中海を表現した波打った外観(バルコニーには藻をモチーフにした装飾)/屋上テラスの奇抜なオブジェ(煙突、通風孔、昇降口)/アーチが美しい屋根裏の回廊(エスパイ・ガウディ)/いびつな形の吹き抜け(採光と換気のために設けられた中庭)/玄関ホールの天井に描かれた淡いパステル色の模様・・・直線部分を全く持たず曲線のみで造られたガウディらしい美しい建物です。
我慢Week最後の投稿は、カピトリーニ美術館です。カピトリーニ美術館は、ローマの7つの丘で最も高いカピトリーノの丘(古代ローマのアクロポリス)に建つ美術館。ローマの町が一望できるビュー・ポイントやフォロ・ロマーノが一望できるビュー・ポイントがあり、一般市民に公開された美術館としては世界最古のものといわれている美術館です。「カピトリーノの雌狼」は、ローマの建国神話を描いた最も有名なブロンズ像。古代ローマを建国した双子の兄弟(ロムルスとレムス)が雌狼の乳を飲んで育ったという伝説を表した作品で、ローマのシンボルになっています。双子が狼の乳を吸っているブロンズ像は、紀元前5世紀の作とされる狼の像に双子が後に付け加えられたものですが、いまやそのコピーは街のあちこちに飾られ、地元サッカーチームのエンブレムにもなっています。
世界最小の国バチカン市国に位置する、世界最大級の美術館「バチカン美術館」です。バチカン美術館はバチカン宮殿内にある24の美術館の総称です。 見学できる部屋数は1400、それらをつなぐ通路は全長7km。 迷路ような建物は、数々の礼拝堂とギャラリーを併せ持つ世界有数の美の宝庫です。「地図の間」「ラファエロの間(アテネの学堂)」「システィーナ礼拝堂(最後の審判)」・・・とにかく凄い!システィーナ礼拝堂は、ミケランジェロの最高傑作「最後の審判」がある礼拝堂です。教皇シクストゥス4世によって建てられ、現在はローマ教皇を選出する会議の場としても利用されています。映画『天使と悪魔』で次回のローマ教皇を選ぶシーンで枢機卿達による投票(コンクラーヴェ)が行われたのがこのシスティーナ礼拝堂です。礼拝堂内部は、全面撮影禁止です。残念・・・
おまけですが、「大塚国際美術館」では、システィーナ礼拝堂天井画完全再現されています!高さ16メートルの位置にある800平方メートルの天井には、旧約聖書の「創世記」の物語や、「最後の審判」などが、陶板名画(陶器の大きな板に原画に忠実な色彩・大きさ)で再現されています。米津玄師さんが2018年末に紅白で歌った礼拝堂としても有名・・・こちらも凄い!
サン・ピエトロ広場は、サン・ピエトロ大聖堂の正面にある楕円形の広場です。幅240mもある広場の周りは列柱廊で囲まれ、中央にはオベリスクが立っています。広場を囲んでいる列柱廊は大理石製で、4列にドーリア式円柱(コロネード)が284本並んでいます。この柱廊の上には、140体の歴代教皇と聖人像が飾られています。柱廊は上から眺めると、両側から包み込むようなデザインになっています。これは「全ての教会の母であるサン・ピエトロは、母のように両腕を広げて受け入れる」というベルニーニの思いが込められているんです。映画『天使と悪魔』では、「天使のような容貌の「西風の神(ゼピュロス)」の口から息を吹き出させるレリーフが、キーワード「Air(空気)」として登場します。オベリスクを中心に広場の床(白い石畳)に埋め込まれた、天使の顔のレリーフ「ウェスト・ポネンテ」です。
レオナルド・ダ・ヴィンチによる「最後の晩餐」は、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に付属のドメニコ会修道院の食堂に描かれた壁画です。映画『ダ・ヴィンチ・コード』では、中心にいるイエスと、向かってイエスの左側にいる聖ヨハネとされる人物との間の、異様に開いた空間(V字状の境界線が強調)が、不自然であること。また、聖ヨハネとされる人物は、どう見ても女性に見えること。イエスとヨハネとによって作られたラインが「M」とも見えること。以上から、「ヨハネとされる人物は、「M」の文字を持つ女性(「マグダラのマリア」(女性))であり、二人の間にある「V」字型の空間は、イエスの血を受けた「聖杯(マリアの子宮)」を暗示し、マグダラのマリアは、イエスの子供を身ごもっていた」とする解釈です。実際には、マグダラのマリアは描かれていませんが、いろいろな解釈ができる謎めいた壁画です・・・
おまけですが、名画を忠実に再現した「大塚国際美術館」では、修復前と修復後の『最後の晩餐』が実物大で展示されています。全ての作品が陶板で作成された「偽物」、入場料は日本で最も高い美術館です。西洋名画1000余点を陶板で原寸大に再現。日本に居ながら世界の美術館が体験できます。いろいろな意味でこちらも凄い!・・・
修復前
修復後
アヴィニョンの旧市街にあるサン・ベネゼ橋は、またの名をアヴィニョン橋といいます。「アヴィニョンの橋の上で踊ろよ、踊ろよ・・・」と続く童謡で知られるようになりました。橋幅はさほど広くありません。当時の民族舞踊は大きな輪になって踊ったことから、この橋の上ではなく、たもとで踊っていたのだろうとのことです。また、「橋」という名が付いていますが、当初22個あったアーチは、現在は4個しか残っておらず、残念ながらローヌ川を渡りきることができないのです。1988年当時、絵はがきに書かれたPAR AVION (Air mail)の意味を、From Avignon と思っていました・・・お恥ずかしい。