水に降る雪

おもに宝塚、そして日々のこと

娘役を叩くのに“男役に媚びてる”とかナンセンス

2017-08-29 | 宝塚
男役に媚びない娘役なんて、ほぼいないでしょ

男前キャラで売る娘役は勿論います。
元雪組の、えーちゃん(花瑛ちほ)とか、元宙組トップ娘役の、うめちゃん(陽月華)とかね
でも、彼女たちにも、多少の“媚び”はありましたよ


月組の、ちゃぴ(愛希れいか)はトップのキャリアが十分で、たまきち(珠城りょう)とは予科本科の間柄だから、
のびのびと仲良さげに接してるけど、それでも“たま様”呼びして、たまきちを立てる姿勢はちゃんとある。
でも、まさおくん(龍真咲)の時は、“まさきさん、まさきさん
と、媚び媚びだったのでは?


前花組の娘1も、もの凄い気の強さを隠そう隠そうと、しおらしく可愛く、ゆるふわに見えるように必死でしたよね。
その努力はナカナカ大したものだったと思います。もっとも隠しきれなかったからこその、最後の役がタルハーミネだったんでしょうが。


ちぎみゆ(早霧せいな、咲妃みゆ)で大ブレークした、みゆも雪組に来る時は、
あか抜けないだのお化粧下手すぎだの、男役に媚びまくり、ブリブリし過ぎで気持ち悪いだの、散々な言われようで
更に、雪組ではトラウマの例の期だったし、私ももの凄く心配しました

でもそういうのを吹っ飛ばすだけの実力で、チギ太くんを支えたし、チギ太くんもそれこそ男前にファンを黙らせ、
観劇の時は必ずコンビで現れ、小学生男子か!みたいに、みゆをいじって遊ぶ姿から、好意をもって見られるようになったのは、
チギ太くんの男気と、賢明さの現れじゃないでしょうか。



娘役は男役より仕上がるのが早いです。
早ければ初舞台公演から、目立つ役を与えられ、次々抜擢されることが良くあります。
でも実力があっても、外の舞台と、宝塚の娘役では違います。

抜擢された下級生娘役が叩かれるのは、まずソコですよね
どんなに実力があっても、娘役スキルはゼロなわけですから
芸能界で活躍するアイドルが、どんなに可愛くても、いきなり娘1になれないのと一緒です。
お化粧から、普通の舞台化粧とは全然違いますし、それに髪型やアクセサリー、立ち居振る舞い、
さらには舞台の外での居方まで、娘役としていつファンに見られてもいいように、磨き続けなければいけない。
(そこは男役も同じですが)気が抜けるのは、自分の部屋に居る時くらいじゃないでしょうか


出過ぎれば叩かれますし、大変な世界だな、と思います。
抜擢され、組内からも外からも注目され、叩かれながら結果を出し続けなければ、路線には乗れない。
一度くらい抜擢されても大した意味はなく、次々と有望な後輩が現れる。
何度も新公ヒロ、バウヒロ、東上ヒロをやっても、娘1になれない人はなれない。
娘役なんて、タカラヅカが好きで、メンタル強くなければやってられないでしょう

たいていの男役さんが言いますよね“娘役の方がしっかりしてるし、強い。”と。
でしょうね~


タカラヅカは女だけの世界。男役を立てなければ成立しない舞台です。
さらにタカラヅカは年功序列が厳しい世界。たとえ実年齢が自分より下でも、1期でも上なら
先輩として立てなければならない世界。
新公やバウ公演なら、同期で主演コンビを組むこともありますが、トップコンビなら10期くらい違うことも稀ではありません。
NOW ON STAGEのようなオリジナル番組でも自分が最下で、他は上級生ばかり、ともなれば
そりゃあ緊張するし、挙動不審にもなりますよね男役だって、そうなりますから
必要以上に媚びてるように見えても仕方ないのでは?


欠点を指摘してあげ、ガンバレと応援するのはファンの務めそうやって、成長したら褒めて一緒に喜んであげる。
それがタカラヅカのファンじゃないでしょうか。

もっともトップ娘役ともなれば、急ピッチで成長して貰わないと困りますけどね~
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