(写真はサルナートで、奥に高い建物があるが仏塔である。)
<結果がよければ「それでいいのだ」という、バカボンのパパ的考えの国>
ホテルに戻った。
時間はL君との待ち合わせ時間の8時半を過ぎていたので朝食抜きで、水だけ飲もうと水を買いに3階へあがった。
レストランはまだ朝食の用意がされていないようすで、従業員もいなかった。
本来なら8時にはできてるはずだった。
何組かの欧米人がイライラして朝食が出来るのを待っていたが、「時間が無いから食べるのをやめよう」と言ってるのがわかった。
昨日のブラブラひとり歩きで、英語力が多少回復していたようである。
欧米人の会話も徐々にわかるようになってきていた。
道を尋ねるのだって、食事をするのだって、自分ひとりだと、他に頼る人がいないから、意志を伝えるために必死だったからかもしれない。
彼らに「外の屋台で食べたほうが、すぐできて、しかも美味しいですよ。」と言ってやった。
まちがったことは言ってないのである。
このホテルは「地球の歩き方」で、何年もお薦めのホテルとして掲載されているホテルである。
バラナシでは何回か、地元のお店で日本版「地球の歩き方」をみかけた。
あの本に掲載されるかどうか、というのは、そのホテルやお店の売り上げに相当影響すると思われる。
メイン通りのお土産屋の主人などは嘘だと思うが、「俺の店が、あの本に載っている」とかいって勧誘しようとするのである。
とにかく、信頼できるもののない旅行者にとって、ガイドブックの影響は大きく、実際とちがっていた場合の問題は大きい。
だが、その編集者が、実際に見聞きしたか?、購入したか?、実際に泊まったか?、周りの評判を聞いたのか?、は実に疑わしい、と思った。
ガイドブックを正直に信じたが故に、あとで落胆することは十分ありえるのである。
レストランの下にはフロントがあり、そこに例の人相の悪い従業員がいた。
フロントで水を買おうと思ったが、そいつだったので買わなかった。
例によって、流暢な日本語で「俺の店いついくのか?」と聞かれたが、いつものように「そのうち!」と言って相手にしなかった。
すぐガートにおりたら、チャイの店でL君は待っていた。
というか、友人たちとたむろしていた。
俺は友人たちとチャイを一杯飲んでから、オートリキシャの待つ場所へ向かった。
歩きながら、ホテルの朝食の話、店への勧誘の話をL君にした。
彼は、それを聞きこう言ったのだった。
「バラナシの悪いホテルの従業員には気を付けなければならない。
オジサンも、その従業員には気をつけろ!」
そういうのだった。
後で、なぜそんなことを言うのか聞こうと思った。
リキシャマンは一番賑やかなゴドーゥリヤ交差点の近くで待っていた。
だが、
貸切のはずのオートリキシャに、大きな体をした警官がリキシャマンの助手席にデーンと乗っていた
のである。
俺:「なんだ、貸切じゃないのか?」
リキシャマン:「心配するな。Good Person!」
なんだか騙されたような気がして、L君に尋ねた。
L君:「同じ方向だから、乗せてってくれ。」
どうも、その時はハッキリ言わなかったが
警官は特権階級のようでタダ乗りするのは当たり前のようらしい。
(ちなみにゴドーゥリヤ交差点にはガートまでのメイン通りに入場制限のゲートがあって、警官が見張っていた。
基本は歩行者、自転車以外は通さないのだが、ワイロを他人に見られないようにソッと渡すとリキシャでも通してくれるようだった。
インドではワイロなんかは当たり前で、交通違反なんぞはワイロをわたせば御咎めなしなのである。
というか、「金ぐらいですめば、それで良し、みんなハッピー!」とするのだ。
ワイロもリキシャのただ乗りも「結果がよければそれでいい」、ということなのである。
見ていたらRs10ぐらい渡しているようだったが、何台も通しているから、警官業は相当な副収入があると思うわれた。
インドでは公務員になるには相当裕福でないとなれないらしく、その分回収してるのかもしれない。)
とにかく、その警官は、こちらの顔を一切見ようともせず、平気で乗っているのだった。
ただ、リキシャマンと俺がガミガミ言い合っているのは聞いているはずで、何か言ってもよさそうなものなのだが、・・・。
まあ、、ここで揉めて、なにかと危ないと噂されているインド警察のご厄介になるのは嫌なので、しぶしぶOKした。
(あとで、L君たちに聞いた話だがオートリキシャを貸切にしたとしても、警官以外の他のインド人にでも有料で乗せるのはごく普通らしい。
どうせ同じ方向なんだから、なぜ悪いのだ?、ということなのだそうだ。
結果がよければ「それでいいのだ」という、バカボンのパパ的考えの国である。
そういわれると、そうなのだが、・・・日本人には納得しがたい。)
まずは、お釈迦様のサルナートへ向かった。
サルナートとは?(ウィキペディアより)
------------------------
サルナートは、インドのウッタル・プラデーシュ州にある地名。ワーラーナシー(ベナレス)の北方約10kmに位置する。釈迦が悟りを開いた後、初めて説法を説いた地とされる。初転法輪の地。仏教の四大聖地のひとつ。鹿が多くいたことから鹿野苑(ろくやおん)とも表される。
------------------------
ビシュワナ通りを北上するが、ゴールデンテンプル参拝の行列が延々と続いていた。
彼らは正面から入るのではなく、回り道して裏門から入るようだった。
(長い行列、映っている腕は警官の手。)
朝の町中は自転車の猛ラッシュである。
オートリキシャはかなりスピードがでるので、自転車が少なくなってくるにつれドンドン加速していく。
それでもって、空いた車の隙間に割り込み、追い越し、急ハンドル、急ストップ・・・。
他の車も同じような運転だから、恐怖の連続である。
中には平気で逆走してくる車もある。
(ちなみにウィンカーなど使ってなかったようで、手で合図していた。)
もう、ジェットコースター感覚である。
しっかり掴っていないと、放り出されるのである。
60km/hぐらいだと思うが、途中でスクールバスと正面衝突しそうになった。
リキシャマンはバスとすれ違うときに、バスの運転手と怒鳴りあっていたのだが、なぜか途中でお互いに手をあげて、「じゃぁな!」と思われるような仕草をして笑顔で別れたのだった。
もう、俺は完全に奴らは何を考えているのか、わからなくなった。
そんなんで、ビックリしていたら対向車線に象がいた。
牛やロバが荷車を曳いているのはよくみるが、象が車と同じ道路でなにかを運んでいるのである。
もう、写真をとることなど完全に忘れていた。
(似たような感じの動画がないかと探したらありました。)
それがコレ↓
象の散歩 インド編
それから、途中、巨大なゴミ捨て場を通った。
たぶん、ゴミがどんどん溜まってゴミ捨て場になったと思うが、オートリキシャに必死にしがみつきながら撮った写真がコレ↓
ゴミ捨て場では小さな子供たちが何かを拾っている。
もう、拾うものがなくなるまで、ゴミは利用されていく。
途中、警官が市場で止めてくれ、と運転手に話した。
運転手は「ちょっと止まるが心配するな。」と俺に言うのだった。
しばらく、すると何かを買って警官は戻ってきた。
戻ってきた際に、俺にトマトを一つくれたのだった。
(つづく)
おまけ・・・≪境内の花≫その41:「蘇鉄の雄花」:薄伽梵・婆伽梵「バカボン;バギャボン;バカヴァット」とは? にこう書かれていました。
<以下、抜粋>
「バカボン」の語源は、現在公式には梵語の「薄伽梵」(バギャボン・釈迦如来)に由来するとされています。
これはテレビ番組「トリビアの泉」で紹介されました。
また、
バカボンパパの決まり文句「これでいいのだ」も、「覚りの境地」の言葉であるようで、何時も竹箒を持ったレレレのおじさんも、お釈迦様のお弟子の一人で、「掃除」で悟りをひらいたチューラパンタカ(周利槃特=しゅりはんどく) を、モデルにしているようです。
なおタイトルに「バカボン」とあるものの、当作品において主に活躍するのはその名を冠したキャラクター・バカボンではなく、父親の「バカボンのパパ」です。
当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
悩める若者や親御さん、是非お御問合せください。丁寧に対応してくれると思いますよ。
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<結果がよければ「それでいいのだ」という、バカボンのパパ的考えの国>
ホテルに戻った。
時間はL君との待ち合わせ時間の8時半を過ぎていたので朝食抜きで、水だけ飲もうと水を買いに3階へあがった。
レストランはまだ朝食の用意がされていないようすで、従業員もいなかった。
本来なら8時にはできてるはずだった。
何組かの欧米人がイライラして朝食が出来るのを待っていたが、「時間が無いから食べるのをやめよう」と言ってるのがわかった。
昨日のブラブラひとり歩きで、英語力が多少回復していたようである。
欧米人の会話も徐々にわかるようになってきていた。
道を尋ねるのだって、食事をするのだって、自分ひとりだと、他に頼る人がいないから、意志を伝えるために必死だったからかもしれない。
彼らに「外の屋台で食べたほうが、すぐできて、しかも美味しいですよ。」と言ってやった。
まちがったことは言ってないのである。
このホテルは「地球の歩き方」で、何年もお薦めのホテルとして掲載されているホテルである。
バラナシでは何回か、地元のお店で日本版「地球の歩き方」をみかけた。
あの本に掲載されるかどうか、というのは、そのホテルやお店の売り上げに相当影響すると思われる。
メイン通りのお土産屋の主人などは嘘だと思うが、「俺の店が、あの本に載っている」とかいって勧誘しようとするのである。
とにかく、信頼できるもののない旅行者にとって、ガイドブックの影響は大きく、実際とちがっていた場合の問題は大きい。
だが、その編集者が、実際に見聞きしたか?、購入したか?、実際に泊まったか?、周りの評判を聞いたのか?、は実に疑わしい、と思った。
ガイドブックを正直に信じたが故に、あとで落胆することは十分ありえるのである。
レストランの下にはフロントがあり、そこに例の人相の悪い従業員がいた。
フロントで水を買おうと思ったが、そいつだったので買わなかった。
例によって、流暢な日本語で「俺の店いついくのか?」と聞かれたが、いつものように「そのうち!」と言って相手にしなかった。
すぐガートにおりたら、チャイの店でL君は待っていた。
というか、友人たちとたむろしていた。
俺は友人たちとチャイを一杯飲んでから、オートリキシャの待つ場所へ向かった。
歩きながら、ホテルの朝食の話、店への勧誘の話をL君にした。
彼は、それを聞きこう言ったのだった。
「バラナシの悪いホテルの従業員には気を付けなければならない。
オジサンも、その従業員には気をつけろ!」
そういうのだった。
後で、なぜそんなことを言うのか聞こうと思った。
リキシャマンは一番賑やかなゴドーゥリヤ交差点の近くで待っていた。
だが、
貸切のはずのオートリキシャに、大きな体をした警官がリキシャマンの助手席にデーンと乗っていた
のである。
俺:「なんだ、貸切じゃないのか?」
リキシャマン:「心配するな。Good Person!」
なんだか騙されたような気がして、L君に尋ねた。
L君:「同じ方向だから、乗せてってくれ。」
どうも、その時はハッキリ言わなかったが
警官は特権階級のようでタダ乗りするのは当たり前のようらしい。
(ちなみにゴドーゥリヤ交差点にはガートまでのメイン通りに入場制限のゲートがあって、警官が見張っていた。
基本は歩行者、自転車以外は通さないのだが、ワイロを他人に見られないようにソッと渡すとリキシャでも通してくれるようだった。
インドではワイロなんかは当たり前で、交通違反なんぞはワイロをわたせば御咎めなしなのである。
というか、「金ぐらいですめば、それで良し、みんなハッピー!」とするのだ。
ワイロもリキシャのただ乗りも「結果がよければそれでいい」、ということなのである。
見ていたらRs10ぐらい渡しているようだったが、何台も通しているから、警官業は相当な副収入があると思うわれた。
インドでは公務員になるには相当裕福でないとなれないらしく、その分回収してるのかもしれない。)
とにかく、その警官は、こちらの顔を一切見ようともせず、平気で乗っているのだった。
ただ、リキシャマンと俺がガミガミ言い合っているのは聞いているはずで、何か言ってもよさそうなものなのだが、・・・。
まあ、、ここで揉めて、なにかと危ないと噂されているインド警察のご厄介になるのは嫌なので、しぶしぶOKした。
(あとで、L君たちに聞いた話だがオートリキシャを貸切にしたとしても、警官以外の他のインド人にでも有料で乗せるのはごく普通らしい。
どうせ同じ方向なんだから、なぜ悪いのだ?、ということなのだそうだ。
結果がよければ「それでいいのだ」という、バカボンのパパ的考えの国である。
そういわれると、そうなのだが、・・・日本人には納得しがたい。)
まずは、お釈迦様のサルナートへ向かった。
サルナートとは?(ウィキペディアより)
------------------------
サルナートは、インドのウッタル・プラデーシュ州にある地名。ワーラーナシー(ベナレス)の北方約10kmに位置する。釈迦が悟りを開いた後、初めて説法を説いた地とされる。初転法輪の地。仏教の四大聖地のひとつ。鹿が多くいたことから鹿野苑(ろくやおん)とも表される。
------------------------
ビシュワナ通りを北上するが、ゴールデンテンプル参拝の行列が延々と続いていた。
彼らは正面から入るのではなく、回り道して裏門から入るようだった。
(長い行列、映っている腕は警官の手。)
朝の町中は自転車の猛ラッシュである。
オートリキシャはかなりスピードがでるので、自転車が少なくなってくるにつれドンドン加速していく。
それでもって、空いた車の隙間に割り込み、追い越し、急ハンドル、急ストップ・・・。
他の車も同じような運転だから、恐怖の連続である。
中には平気で逆走してくる車もある。
(ちなみにウィンカーなど使ってなかったようで、手で合図していた。)
もう、ジェットコースター感覚である。
しっかり掴っていないと、放り出されるのである。
60km/hぐらいだと思うが、途中でスクールバスと正面衝突しそうになった。
リキシャマンはバスとすれ違うときに、バスの運転手と怒鳴りあっていたのだが、なぜか途中でお互いに手をあげて、「じゃぁな!」と思われるような仕草をして笑顔で別れたのだった。
もう、俺は完全に奴らは何を考えているのか、わからなくなった。
そんなんで、ビックリしていたら対向車線に象がいた。
牛やロバが荷車を曳いているのはよくみるが、象が車と同じ道路でなにかを運んでいるのである。
もう、写真をとることなど完全に忘れていた。
(似たような感じの動画がないかと探したらありました。)
それがコレ↓
象の散歩 インド編
それから、途中、巨大なゴミ捨て場を通った。
たぶん、ゴミがどんどん溜まってゴミ捨て場になったと思うが、オートリキシャに必死にしがみつきながら撮った写真がコレ↓
ゴミ捨て場では小さな子供たちが何かを拾っている。
もう、拾うものがなくなるまで、ゴミは利用されていく。
途中、警官が市場で止めてくれ、と運転手に話した。
運転手は「ちょっと止まるが心配するな。」と俺に言うのだった。
しばらく、すると何かを買って警官は戻ってきた。
戻ってきた際に、俺にトマトを一つくれたのだった。
(つづく)
おまけ・・・≪境内の花≫その41:「蘇鉄の雄花」:薄伽梵・婆伽梵「バカボン;バギャボン;バカヴァット」とは? にこう書かれていました。
<以下、抜粋>
「バカボン」の語源は、現在公式には梵語の「薄伽梵」(バギャボン・釈迦如来)に由来するとされています。
これはテレビ番組「トリビアの泉」で紹介されました。
また、
バカボンパパの決まり文句「これでいいのだ」も、「覚りの境地」の言葉であるようで、何時も竹箒を持ったレレレのおじさんも、お釈迦様のお弟子の一人で、「掃除」で悟りをひらいたチューラパンタカ(周利槃特=しゅりはんどく) を、モデルにしているようです。
なおタイトルに「バカボン」とあるものの、当作品において主に活躍するのはその名を冠したキャラクター・バカボンではなく、父親の「バカボンのパパ」です。
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