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ベトナム縦断銀髪オヤジ心の旅(ホーチミン、その2)・・・この電卓が目に入らぬかぁ!

2014年03月06日 | ベトナム縦断・オッサンの心の旅
写真は街角のカフェ

バスを降りてから、ベンタイン市場に入ってみた。

 

中に入ると圧倒的物量、店舗間の狭さ、キラキラ、様々な色・・・
まるでカンディンスキーの絵の中に迷い入ってしまったかのようで、眩暈がしそうで、もう奥に入る気がしない。
さらに奥深く入るにには相当のエネルギーを要すると判断、ホテルに行ってまずは充電しようと考えた。


外に出て、まず1m四方ほどの市内地図を広げた。
今回、路線バスを利用するなら、絶対に市内地図が必要だと考え、あらかじめ購入しておいたのだ。
そして、その地図にホテルの場所は×点を標しておいたのだ
もちろん、行きたいところにも印をつけた。
(この手の作業は宝島の地図をつくるかのように楽しい)


とにかく、ここから、宿泊先のホテルまで歩かなければならない。
目的地はバックパッカー街として有名なブイビエン通りの裏道にあるはずだが・・・

そうそう、とに角、ベトナム語は覚えにくいから、「ブイビエン通り」を「部位鼻炎通り」と覚えるようにしていた。
出発前にホテルの場所のメモを書くべく、PCでカタカナ変換しようと思ったら、そう出たからである。


だが、どこをみてもベトナム文字が見慣れないせいか、あらゆる看板、標識、地図の文字、すべてがブルースリー語にみえる。
『外国人が、皆同じ顔に見える』のと同様の現象が我灰色の脳細胞内で発生してしまったのである。

シッカリせにゃ、アカンぜよ

と自分に気合を入れながら、町を彷徨ったのである。

この段階では文字での判断不可能だからと俺は別の手段をとることにした。
諸君!物事には何でも別の手段があるものだ。

そこで、ベンタイン市場の入り口位置を手掛かりにして、地図の道路の模様を参考に、自分の意識を空の高い位置に持って行って町全体を俯瞰するように景色を眺めるよう想像して判断するしかない。
図形で判断するわけである。
おれの空間認識能力が問われた。

街はバイクばかりで、バイクのことを「HONDA」というのだ。
ヤマハのバイクは「ヤマハのHONDA」なのだ。
元ホンダの社員だった俺はちょっと嬉しかった。
(だけど後日知り合った女性曰く、HONDAはちょっとダサい。ヤマハがいいといってたっけ!う~ん、それは正しい!・・・)


宣伝バイク(ピザ屋だったと思う。)

道を渡るのはインドより厳しいかも。
インドじゃ、これほどバイクは走ってないように思う。


最後に映ってる赤い箱はゴミ箱

信号はちゃんとあって9割ぐらいは守っていたかな。
残り1割は無視。

重りの付いた羽を落とさないように蹴り続けるベトナムの国民的スポーツ「ダーカウ(Da Cau)」が公園のアチラコチラでみられた。
(動画を撮ったのだが失敗したので他人のを借用します。)


ちょっと『嗚呼!花の応援団』みたいだが、皆実にうまい。


結構、迷っているうちに、なんとか到着することができた。
ホテル近くの様子がコレ↓

部位鼻炎通りからホテルまでの風景
映像の最初に映る電線の束がすごいでしょ!!
場所によっては直径30センチくらいの束になっていて電柱がかわいそうなくらいだ。

さっそくチェックインし、部屋で一休み
一泊3500円くらいだったと思うが、部屋はきれいだし、ウェルカムフルーツは盛り沢山だし、快適だ。


ただし、窓の外は非常階段だった。
まあ、危険管理からいいかもね、・・・とプラス思考に考える俺だった。

とにかく、インドのベッド(戦時中の病院みたいなやつ)に比べたら、最高だ!
ただし、ホテルのフロント(電波少年にでていたチューヤンに似ていた)は日本語は全くダメ、英語しか通じない。

まずは、シャワーを浴び一休みしたのち、冷蔵庫のタイガービールを飲んでからベンタイン市場へ向った。
なぜなら、超軽量化のため、日本からはパンツもシャツも着たきり雀でベトナムに来たからだ。

明日からのパンツとシャツを最低1組買わなければならない。
パンツはできれば2枚買いたい。
(パンツとシャツを交互に洗いながら旅するつもりである。)

現地調達できるものは、できるだけそうするのが俺の主義。


市場の売り子は圧倒的に女性達が多い。



一応、服飾売り場を何軒か回ったのち、ある店に決めることにした。
欲しいのはポロシャツとカルバンクラインのパンツ2枚

さすがに商売人だから、店のオバちゃんは英語が多少喋れた。

オバちゃんは電卓を叩きながら、俺に60万ドンという数字を見せた。

俺は言った。
マック クア
(高すぎる、という意味だがMaC 喰えと覚えていた)

ここからが、日本から持ち込んだ俺の新兵器の出番である。


電卓と地図(電卓の下部に鉛筆で円換算率を書いておいた)

俺はおもむろにジーンズのお尻のポケットから、西部劇の決闘シーンでの拳銃を抜くように、サッと電卓を取り出し、素早く30万の数字をカチャ、カチャ、カチャと打ち込み、水戸黄門の印籠のようにオバちゃんに見せたのだった。

「これでどうだっ!オバちゃん!」
と日本語で。

多分、電卓持ち込む観光客なんてそうはいないからだろう
いや、オバちゃんのビックリ顔、そして、そのあとの人懐こい笑い顔が忘れられない。

写真に撮りたかったが、そんな暇などあるわけもなく、オバちゃんも自分の電卓に50万の数字を打ち込み俺にみせたのだった。

俺も素早く、35万と自分の電卓を打つ。
オバちゃん、負けじと45万!

俺は、40万と打ち返したのだが、オバちゃんは首を振って、もうまけられない、というのだった。

そこで、インドで使った飴玉作戦を実行。

日本から持ってきたキャンディ5個ほどをオバちゃんの手に握らせ、両手を合わせて合掌スタイルでお願いした。

もう、オバちゃんもバカ笑いしてOKしてくれた。

お互いに商品売り買いではあるが、心の交流ができた感じだった。

ただの、一観光客だけど別れるときに手を振ってくれた。
なんだか、ベトナムに来て初めての嬉しい出来事だった。

400000ドン、日本円で2000円ぐらい。

商品は本物かどうかわからないが、色落ちもせず、形も崩れず、俺は本物だと思っている。
たとえ偽物だったとしても、これでいいのだ。

(つづく)

そっ、

そっ、

そうだ 

あ 

あ 

あ 

あのね 

これからローリングストーンズのコンサートいくのだよ~ん!!!





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