横田の渡し(野洲川)
(つづきの始まり)
朝は宿の朝食はとらず、昨夜、コンビニで購入したカップ麺にオニギリで簡単に食事し、部屋で柔軟体操を時間かけて行った。
膝廻りが気になったので、シッカリとテーピングする。
8時過ぎにゆっくり出発した。
まずは、水口宿の大岡寺に寄ってみた。
近所の人が、朝から何人か参拝に来ていた。
とても由緒ある古刹である。
本堂の裏手が、まるで軍艦のような巨大な台地(古城山または別名、大岡山)の上に建っていた水口岡山城跡である。
この城は豊臣時代に築かれ、豊臣時代の終焉とともに廃されている。
(江戸時代に別の場所に水口城ができている。)
だが、もともと、その城が建つ前に、この山頂に大岡寺はあったのだ。
そして、この軍艦のような城のふもとに水口宿の原型はできたのである。
(お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々よりお借りしました。)
本堂自体が城の入り口であるかの様なのだ。
寺の由緒書きを見てみよう。
だが、本堂は崩壊寸前である。
本堂右側面の様子
いつ倒れてもおかしくない。
大きな地震があれば、倒壊してしまうだろう。
なんとか、ならぬものか?
大岡寺の門前通り沿いにある洒落た本水口バス停だ。
旧東海道に実によく似合う建物である。
歴史的には古くないのかもしれないが、古民家を活かした素晴らしいバス停だ。
建物自体がすでに芸術である。
窮屈な都会にも、こんな洒落たバス停があったならば近所の人たちの憩いの場所になるであろう。
それが、「ゆとり」というものだと思う。
バス停の裏側
角にはカラクリ時計が置かれている。
水口宿は三筋と言って、東海道の宿では珍しく街の中の街道が3本に別れているのだ。
甲賀市蔵 水口宿粗絵図・部分(Kennyの歴史探訪:水口岡山城と城下町よりお借りしました。)
おれは、バス停から真ん中の筋を走ることにした。
膝の調子は、まあまあである。
空き地に使い古した?大きなタンクが露天にさらされて置かれていた。
よく見ると、黄色い一升瓶のケースがあった。
だから、酒の仕込み用タンクだと思われる。
ということは、近くに酒蔵があるはずだと推察した。
後で判ったのだが、美冨久酒造というのが、この先の街道沿いにあったので、この酒蔵のタンクではなかろうか?
しかし、タンクというのは随分と大きなものだ。
以前、仕込み職人がタンクに落ちてなくなる事故があったの思いだした。
あれは、発酵時に放出される二酸化炭素(炭酸ガス)による事故でした。
だから、落ちてなくなったというよりも、呼吸困難によって気を失ったもので、結果として転落したものだと思われる。
二酸化炭素は毒性はないのだが、酸素より重いがために、タンクの口までは二酸化炭素が溜まり、完全に無酸素状態となり、また、あれだけ大きなタンクなら、口の上部もガスがドンドンとあふれている状態だろうから、よほど気を付けないと、タンクの中を覗いたら呼吸困難ということにもなりかねない。
(空気中の酸素濃度が12%を下回った時、死に至るような酸素欠乏症となる。)
酒蔵見学でも気を付けないといけないのだ。
ビールやコーラも炭酸ガスを放出してるわけだが、あの程度では大したことはなく、鼻にツーンとくるだけだ。
気を付けないといけないのは、葬儀の時の棺桶の中のドライアイスだ。
棺の中の亡骸の顔に頬ずりしたりして炭酸ガスを多量に吸い込み死亡した事故がある。
ドライアイスは結構危険なものなのだ。
水口のからくり時計(三筋の入り口にあるもの)
近江鉄道800系電車 ダイドードリンコ広告編成
ちょっと可愛らしい感じがする。
板が剥がれ、黄色い土壁が露出した家屋。
なんか、アートを感じる。
美冨久酒造である。
創業1917年(大正6年)
なお、甲賀市には9件もの蔵元がある。
北脇縄手(畷)と呼ばれる田んぼの中の真っすぐな道。
厭きてしまうほどに延々と3キロ近く続いた。
変化のないランナー殺しの道である。
江戸時代、東海道の両側は土手になり松並木があった。
街道は近隣の村々に掃除場所が割り当てられ、美しさが保たれていたらしい。
その両脇の田んぼはこんな感じ。
開放感抜群。
なお、街道沿いの家々は、一軒一軒が幅広い側溝で家の周りをぐるり囲まれており、しかも水の流れは、かなり早かった。
このあたり一帯は水が出やすい地域なんであろう。
側溝に降りる階段。
水が綺麗なので、泥の付いた野菜などでも洗うのだろうか。
泉一里塚(当時のものではない)
横田の渡し(横田常夜灯)
そして、そこから見える野洲川の風景
この近くに、なかなか出会えなかった街道のオアシスこと、愛おしいコンビニ様があった。
店に入るとヒンヤリした冷気が心身ともに慰められる。
チョットした食料、飲料水の仕入れと、腹ごしらえをするため、イートインのスペースで休憩した。
昨日は飲みすぎたので、ここでは、ノンアルビールにしておいた。
冷たいものが旨い!
(つづく)
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朝は宿の朝食はとらず、昨夜、コンビニで購入したカップ麺にオニギリで簡単に食事し、部屋で柔軟体操を時間かけて行った。
膝廻りが気になったので、シッカリとテーピングする。
8時過ぎにゆっくり出発した。
まずは、水口宿の大岡寺に寄ってみた。
近所の人が、朝から何人か参拝に来ていた。
とても由緒ある古刹である。
本堂の裏手が、まるで軍艦のような巨大な台地(古城山または別名、大岡山)の上に建っていた水口岡山城跡である。
この城は豊臣時代に築かれ、豊臣時代の終焉とともに廃されている。
(江戸時代に別の場所に水口城ができている。)
だが、もともと、その城が建つ前に、この山頂に大岡寺はあったのだ。
そして、この軍艦のような城のふもとに水口宿の原型はできたのである。
(お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々よりお借りしました。)
本堂自体が城の入り口であるかの様なのだ。
寺の由緒書きを見てみよう。
だが、本堂は崩壊寸前である。
本堂右側面の様子
いつ倒れてもおかしくない。
大きな地震があれば、倒壊してしまうだろう。
なんとか、ならぬものか?
大岡寺の門前通り沿いにある洒落た本水口バス停だ。
旧東海道に実によく似合う建物である。
歴史的には古くないのかもしれないが、古民家を活かした素晴らしいバス停だ。
建物自体がすでに芸術である。
窮屈な都会にも、こんな洒落たバス停があったならば近所の人たちの憩いの場所になるであろう。
それが、「ゆとり」というものだと思う。
バス停の裏側
角にはカラクリ時計が置かれている。
水口宿は三筋と言って、東海道の宿では珍しく街の中の街道が3本に別れているのだ。
甲賀市蔵 水口宿粗絵図・部分(Kennyの歴史探訪:水口岡山城と城下町よりお借りしました。)
おれは、バス停から真ん中の筋を走ることにした。
膝の調子は、まあまあである。
空き地に使い古した?大きなタンクが露天にさらされて置かれていた。
よく見ると、黄色い一升瓶のケースがあった。
だから、酒の仕込み用タンクだと思われる。
ということは、近くに酒蔵があるはずだと推察した。
後で判ったのだが、美冨久酒造というのが、この先の街道沿いにあったので、この酒蔵のタンクではなかろうか?
しかし、タンクというのは随分と大きなものだ。
以前、仕込み職人がタンクに落ちてなくなる事故があったの思いだした。
あれは、発酵時に放出される二酸化炭素(炭酸ガス)による事故でした。
だから、落ちてなくなったというよりも、呼吸困難によって気を失ったもので、結果として転落したものだと思われる。
二酸化炭素は毒性はないのだが、酸素より重いがために、タンクの口までは二酸化炭素が溜まり、完全に無酸素状態となり、また、あれだけ大きなタンクなら、口の上部もガスがドンドンとあふれている状態だろうから、よほど気を付けないと、タンクの中を覗いたら呼吸困難ということにもなりかねない。
(空気中の酸素濃度が12%を下回った時、死に至るような酸素欠乏症となる。)
酒蔵見学でも気を付けないといけないのだ。
ビールやコーラも炭酸ガスを放出してるわけだが、あの程度では大したことはなく、鼻にツーンとくるだけだ。
気を付けないといけないのは、葬儀の時の棺桶の中のドライアイスだ。
棺の中の亡骸の顔に頬ずりしたりして炭酸ガスを多量に吸い込み死亡した事故がある。
ドライアイスは結構危険なものなのだ。
水口のからくり時計(三筋の入り口にあるもの)
近江鉄道800系電車 ダイドードリンコ広告編成
ちょっと可愛らしい感じがする。
板が剥がれ、黄色い土壁が露出した家屋。
なんか、アートを感じる。
美冨久酒造である。
創業1917年(大正6年)
なお、甲賀市には9件もの蔵元がある。
北脇縄手(畷)と呼ばれる田んぼの中の真っすぐな道。
厭きてしまうほどに延々と3キロ近く続いた。
変化のないランナー殺しの道である。
江戸時代、東海道の両側は土手になり松並木があった。
街道は近隣の村々に掃除場所が割り当てられ、美しさが保たれていたらしい。
その両脇の田んぼはこんな感じ。
開放感抜群。
なお、街道沿いの家々は、一軒一軒が幅広い側溝で家の周りをぐるり囲まれており、しかも水の流れは、かなり早かった。
このあたり一帯は水が出やすい地域なんであろう。
側溝に降りる階段。
水が綺麗なので、泥の付いた野菜などでも洗うのだろうか。
泉一里塚(当時のものではない)
横田の渡し(横田常夜灯)
そして、そこから見える野洲川の風景
この近くに、なかなか出会えなかった街道のオアシスこと、愛おしいコンビニ様があった。
店に入るとヒンヤリした冷気が心身ともに慰められる。
チョットした食料、飲料水の仕入れと、腹ごしらえをするため、イートインのスペースで休憩した。
昨日は飲みすぎたので、ここでは、ノンアルビールにしておいた。
冷たいものが旨い!
(つづく)
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