ベトナム縦断銀髪オヤジの心の旅（ホーチミン・その４）・・・かけフォーＷの悲劇

屋台でエサをもらいにきたワンコ

ホテルに戻り、シャワーを浴びて俺は夜のベンタイン市場へ向かった。


バイクの公園駐車場
駐車場はたいてい歩道が駐車場化していて、それを管理している人がいる。
そうまでしないと駐車場が足りないのだ。
ちなみに歩道は事実上、歩道ではない。
昼寝の場所であったり、食事スペース、駐車場、売店、等々の場所であって、車道の端を歩かなければならない所も多々あるのだ。
お金を払って車両引換証みたいなチケットをもらっていた。


ベトナムの夜は交通量まで賑やかになる。

道を渡るには次から次へと向かってくるバイクに眼を飛ばしながら渡らなければならない。
けっして目をそらしてはならない。

相手とこちらと呼吸をあわせ、一瞬の間にお互いすり抜けるのである。
絶対に止まってはいけない。
まるで、武道の様である。
初心者は誰かと一緒に渡るのが一番いい。
交通事故にあう確率はインドより、はるかに高いだろう。

市場はお店が閉まり、静かになっていた。
その代わり、夜７時から市場の両脇でナイトマーケットが開かれるのである。

ナイトマーケット準備中

空腹だったので、とりあえず、屋台で夕食をとることにした。
今回は牛肉のフォーである。


食べていたら、ベトナムでは見るのが珍しい野良犬が寄ってきた。
（犬食文化があるのだ。）
1ｍほど手前でビールを飲む俺をズッと見ていた。
目が潤んでいるようにみえる。
俺はこういうのに弱いのだ。

そこで、ベトナムにきて始めてみたワンちゃんに挨拶代りの牛肉をあげたのだった。

ペロリと食べたら、足元に寄ってきて、また潤んだ目で俺を見上げるのだった。
胸がキューンとなってしまった。

牛肉はなくなってしまったので、お店の人に牛肉だけ追加のトッピングをしてくれと頼んだのだが、英語が通じない。
こんな時は、いつもスケッチブックにマンガを描いて説明するのだが、描く紙や鉛筆もなく、身振り手振りの意思伝達。
だが、通じないのだ。

まあ、値段は安いからと、フォーをもう一杯追加したのだった。

結局、ほとんど肉は食べず麺とパクチーばかりのフォーになってしまった。
麺も残すとなんだか屋台の人に悪いと思い、なんとか
２杯完食す！
かけフォーのＷである。

お腹が一杯の状態だった。
お金を支払い、立ち去ろうとするも犬がついてくる。
日本語で
『３杯は無理だよ』
と言ったのだが、通じるわけはなくバイクがドンドン通る道の反対側へ渡ったのだった。
犬さえ渡れぬバイクの流れなのだ。

そのうち、７時がすぎナイトマーケットが活況を呈してきた。
　
俺は市場入り口の左側脇のナイトマーケットにいたのだが、反対側にも行ってみようと思った。

いったら、そこはもっと活況だった。
こちらがメインの会場だったのだ。


正直なところ、衣料、雑貨、宝飾、など買いたいと思うものはなかったが、屋台食堂は魅力的だった。

　
豊富な魚介類のバーベキュー！

串焼きの肉もあれば、春巻きのたぐいもある。

>いやぁ、超～ッ大失敗だった。
こちらで食べれば良かった。

だが、かけフォーとパクチーで満腹になっていたから、苦しくてエビ一本さえも入らない。

本当に食べたかった！

しばらく、腹ごなしにとナイトマーケットをぶらついた。

これは、なんだかチョー怪しい春巻き？である。
横にした材料を巻くのではなく、立てた筒に上から材料を入れたものを巻いている。
中に着色料バッチリの緑色のバスクリンじゃないかと思うような粉みたいのが入っていた。
あれが怪しい。
腹の中でオレンジ色になるに違いない。
（あっ、そうか、色が逆だ！）


ベトナムの寿司屋。
結構繁盛してる。
食べてみたいが、まだちょっと無理。
ちなみに、ここも座席は歩道の上である。


ホーチミン（サイゴン）で一番高いビル。
明日はあの最上階へあがって全体を眺めるつもりである。

　

ホテルの近くまで歩いてきたら、多少なりとも小腹がすいてきた。
そこで、部位鼻炎通りの屋台で、なんだかわからない揚げ春巻きを食べてみた。

最初は立って食べてたが、オバちゃんが椅子をだしてきて、座れ！という。
なかなか、旨い！
俺の顔見てベトナム語で多分
『おいしいかい？』
といったので、俺は親指を立てて日本語で言ったのだった。
『うめぇ～』

（つづく）


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