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芸術のスペイン、オッサンの一人旅…グラナダその4(ナスル宮殿)

2017年06月09日 | 芸術大国スペイン、オッサン心のひとり旅
ナスル宮殿の入場時間になりました。
30分間おきに100名ぐらいを入場させているみたいです。

中身については、ガイドブックではないので、私があれこれ説明しても仕方ないですから、自分がビックリするほど美しいと思ったところだけの写真を載せます。


アラヤネスの中庭

奥が大使の間がある高さ50mのコマレス宮(外交と政治の場)+
コマレス宮が池に映る仕掛けはインドのタージマハールに似ていますね。


反対側からみたところ

カルロス5世宮殿の2階部分が見えています。
当初はイスラムの建物があったらしいが、カルロス君が壊して自分の宮殿を建ててしまったようです。


ライオンの中庭(工事中の個所がありました。画面右側)


リンダラハの中庭(庭はレコンキスタ完了後に、カール5世によって増築されたもの)


---レコンキスタ---デジタル大辞泉より
(Reconquista)
キリスト教徒による、イベリア半島のイスラム教徒からの解放運動。711年のイスラム軍の侵攻後始まり、1492年のグラナダ陥落で完了した。国土回復運動。国土回復戦争。
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リンダラハのバルコニー

繊細で美しい!
これを製作するのに、いったいどれだけの時間、労力を費やしたのだろうか?
とにかく、凄いセンスと技術力だと思いました。

本来は奥の建物(レコンキスタ後の増築物)はなく、アルバイシンが一望できる景色がみられたらしい。

ちょっと、「何てことしてくれたんだ!」と思ってしまう。


そして、その天井がこれだ!

   



なんか、ポップアートというか、キース・へリング+モンドリアンみたいな…、

素晴らしいですね。


因みに


キース・へリング


モンドリアン



私はここを
アルハンブラ宮殿で一番の見どころ

俺的セレクション金賞

としたいと思います。


ちょっと悪戯で朝焼けのアルバイシンが見えた頃の景色を再現してみました。



ううん、やっぱ今一だね。





貴婦人の塔前の池(パツタル庭園)

水が湧き出ている注ぎ口が付いた円盤上のオブジェクトはインド、ネパールなどに見られるヨーニ(女性器)にソックリデス。


ナスル宮殿では、アラベスク模様に特に惹かれました。

よくよく、ジーーーッと見てると、その素晴らしさに気づきます。

全体をみるのも良いですが、細かいところを見るのも面白い。

以下、Wikiwand のArabesqueよりアルハンブラに関する画像を抜粋、引用しました。
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ひとつのパターン(手裏剣のようなパーツ)を反復する幾何学形式の模様


鍾乳洞にいるかのような天井


立体的な模様


アラビア書道が組み込まれてます。
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この模様を作成するには綿密な計算の元に設計しなければできないでしょう。
幾何学+美学の世界(アラベスク)ですね。

これだけのデザインを考えた人は相当な知力を持った人だと思われます。

ウィキペディアでアラベスクを調べたらこんなことが書かれていました。
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歴史

アラベスク形式の幾何学的文様を用いた芸術作品は、イスラム世界でも、黄金時代(750年頃 - 1200年頃)を迎えるまでは広く使用されていなかった。
イスラム黄金時代には、バグダードの知恵の館では古典古代のギリシャ語やラテン語のテキストがアラビア語に翻訳されていた。
また後のヨーロッパのルネサンスのように、数学、科学、文学、歴史などの研究がイスラム世界に大々的に広まり、プラトンや、とりわけユークリッドの著作が教養人の間で人気を博した

事実、アラベスクの原型となった様式の発生を促したのは、まさにユークリッド幾何学であり、ピタゴラスが体系化し、Al-Jawhari (800年 - 860年頃)が拡張した三角法の基礎であり、Al-Jawhariの『ユークリッド原論注釈』であった。
また、我々の届かないところに永遠不滅の完璧な存在がある、とするプラトンのイデア論もアラベスクの発展に影響があったと考えられる。
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ユークリッド原論がこの美の原点なんですね。

---ユークリッド原論---ウィキペディアより以下抜粋

ユークリッド原論は、紀元前3世紀ごろにエジプトのアレクサンドリアの数学者ユークリッドによって編纂されたと言われる数学書『原論』のことである。

著者のユークリッドに関する資料は乏しく実在性を疑う説もあり、原論執筆の地がアレクサンドリアであることに対する明確な根拠も無い。

プラトンの学園アカデメイアで知られていた数学の成果を集めて体系化した本と考えられており、論証的学問としての数学の地位を確立した古代ギリシア数学を代表する名著である。

古代の書物でありながらその影響は古代に留まらず、後世の人々によって図や注釈が加えられたり翻訳された多種多様な版が作られ続け、20世紀初頭に至るまで標準的な数学の教科書の一つとして使われていたため、西洋の書物では聖書に次いで世界中で読まれてきた本とも評される。

英語の数学「Mathematics」の語源といわれているラテン語またはギリシア語の「マテーマタ」は「レッスン(学ばれるべきことども)」という意味であり、このマテーマタを集大成したものが『原論』である。
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全13巻の書物の様ですが、その内容は

平面図形の性質
面積の変形(いわゆる幾何学的代数)
円の性質
円に内接・外接する多角形
比例論
比例論の図形への応用
数論
無理量論
立体図形
面積・体積
正多面体

という、恐ろしいほどに難しそうな内容です。




ナスル宮殿を出てから、アルカサバに向かいました。



写真のように、上空から見るとアルハンブラ宮殿はミドリムシみたいです。
そのミドリムシの先端辺り(矢印のところ)がアルカサバ。

アルハンブラで最も古い建物です。

(つづく)

追伸、なお浜名湖一周ランですが、無事完走しました。










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