絶滅危惧種のスリランカオオリス(鼻がピンク色で顔が愛くるしい。動きは確かにリスですばしっこかった。)
写真はインビテーション・ロックをちょっと登って下を振り返ってみた写真である。
日本だったら絶対にこんな観光地はないだろう。
というか、「登ってはいけません!」となる。
しかし、ここまでは風もあまり感じず、さほど危険には感じなかった。
下で現地の人が俺を見ていた。
「あいつ登っていきやがったぜ。アホじゃねぇの。」
と言ってるんじゃなかろうか?
岩はツルツルしていて滑りやすかったので、岩の熱さ対策に履いていた靴下を脱いで裸足になった。
岩の中ほどの高さぐらいから、風は強くなっていった。
インビテーション・ロックの上は猛烈な強風だった。
なにかにしがみついていないと吹き飛ばされそうである。
若いころ、冬の八ヶ岳の横岳で強烈な風をうけたことがある。
その時、俺の友人は風で横に吹き飛ばされたのだが、それ以来の強風である。
(四股を踏むかのように足を開き、手で鉄柵をつかみ、万全の体制で撮った写真)
俺以外、誰も登らないのは当然なのであった。
熱帯なのに寒さを感じたぐらいの横殴りの強風なのだ。
鉄柵に括りつけられた国旗が団子状態で柵に絡みついている。
背負ったザックが風を受けて、それに引っ張られて奈落の底に落ちそうである。
「アホなオッサン、スリランカにて風に飛ばされ転落死」
という新聞記事が脳裏に浮かぶ。
なお、この岩のてっぺんで、仏教伝来された日として伝えられる6~7月の満月の日には毎年”ポソン”というお祭りがおこなわれ、仏教の信者が集まり、頂上で満月を拝むのである。
なかなか、風流なお祭りである。
降るときも、下から登ってくる人は皆無であった。
なんとか下に降りて、心中穏やかならずも、俺はひたすら冷静を装いながら、岩のふもとにある、このアムバスタレー大塔へきた。
無事を感謝し、これも神仏のご加護なのかと思い、
「南無釈迦牟尼仏」
と手を合わせたのだった。
シンハ・ポクナ(ライオン沐浴場)の上部
水が山側から流れて沐浴場に溜まる仕組みだ。
狛犬みたいなライオンが刻まれている。
もっとも、話は逆なのであり、狛犬はライオンなのである。
古代インドで、仏の両脇に守護獣としてライオンの像を置いたのが狛犬の起源だ。
シンハ・ポクナの横
立ち上がったライオンが刻まれており、その口から噴水が流れていたらしい。
見て判ると思うが、この沐浴場は小さくて深い。
なんとなく、わかるだろうか?
ライオンが後ろ足で立ち上がっている。
全体はこんな感じで、静かなところだ。
このすぐ近くにスリランカ最古の仏塔 Kanthaka Cetiya がある。
ガイドブックによると紀元前60年頃にできたらしい。
この辺で帰ることにした。
早く帰って、ビールが飲みたい。
来た道を逆に戻った。
プルメリアの階段を下る途中で大きなリスを見つけた。
とても大きい。
体だけでも猫ぐらいの大きさはある。
尻尾も入れたら60センチぐらいだ。
俺が近寄っても、全然逃げない。
むしろ、ドンドンと俺に近寄ってきたのだ。
「なにか食べ物をくれ」、とでも言ってるのだろうか?
愛嬌のある顔で、鼻がピンク色でとてもカワイイ。
可愛いので、動画も撮らずに見ていたのだった。
本当に手が届きそうな距離まできて、俺を見ている。
俺が、そんなに面白いのかなぁ?
このブログを書きながら「スリランカ リス」と検索したら、あの時のリスと同じ姿の写真と絶滅危惧種という文字をみつけた。
このリスは絶滅危惧種でスリランカの国獣だったのだ。、
見つけた時は、「随分とデカいリスがいるなぁ」という程度で、「熱帯だから日本より成長がいいんだろう」、ぐらいの考えであった。
歌舞伎町のネズミはデカい、という単純発想である。
スリランカオオリスの動画があった。
(NHKクリエイティブ・ライブラリー創作用素材より)
このリスの正式名称はRatufa macrouraである。
日本名だとシモフリオオリス(Grizzled giant squirrel)となる。
世界でオオリスは4種しかいない。
そのうちの1種である。
偶然の出会いであった。
来る途中で見かけた古代の病院の跡である。
何気なく、寄ってみたのだが、そこでビックリの石を見つけた。
病院の跡にあった石がこれなのである。
実に不気味な石で、人の形に彫られている。
まるで棺桶のように見えた。
もしかして、手術台だろうか、などと考えた。
だから、薄気味悪くて、恐ろしくて、写真は撮らなかったのだ。
(写真は采々歳時記よりお借りしました。)
帰ってきてから調べてみたら世界三大伝統医学のアーユルヴェーダで使用するもので、薬草オイルの治療で使った浴槽だと判った。
アーユルヴェーダというのはオイルマッサージだという程度の理解しかない俺にはビックリなことだ。
全身を油の中に入れるんだろうか?
これは、究極のアーユルヴェーダである。
こういうアーユルヴェーダをやっている人がいるのかと調べたが見つからなかった。
考えてみると、これだけのオイルを使ったら赤字になるか、高額な治療費になるだろう。
ちなみに治療費といえばだが、スリランカでは基本的に医療費が無料である。(私立は自費)
健康保険料なんてものもない。
だから、乞食でも病院に行けるのだ。
しかも、外国人でも公立の病院なら無料だということだ。
国に支払う金額(諸々の税金、年金、社会保険料)をトータルで計算したら世界でも上位である、どこかの国とは大違いである。
路線バスに乗って帰った。
降りるところが終点のバスターミナルだから、安心して寝てしまった。
隣に座っていたオジサンに起こされた。
宿に戻ってから、すぐに熱いシャワーをあびた。
冷たいのも気持ちいいが、熱いのも気持ちいい。
宿の奥さんに酒屋の場所を聞き、ついでに食事にでかけた。
今思うと、よく飽きずに食べたと思うが、またスリランカライスにした。
とにかく旨いのだ。
(俺が、ここまで同じものを食べ続けることはまずないと思う。)
日本であの味を食べれる場所はあるのだろうか?
いつか、調べてみようと思う。
店の様子
このレストランで酒のツマミになるパンを2個購入する。
酒屋は店から5分も歩けば着くところにあった。
WINE STORES の小さい看板がすぐに俺の視野に入った。
スリランカの酒屋は大抵そうなんだが、何故か鉄格子の中にあるのだ。
なんだか、酒を呑む→悪いこと、というイメージだ。
どうしてなんだろうか?
酒を呑む奴は危険人物ということなのか?
考えてみると、あの時、来ていた客は目つきが悪かったような気が… しないでもない。
(写真はU氏の遊園地よりお借りしました。)
俺は、刑務所の面会にでもきたような感じで鉄格子越しに
ライオンビール(黒)のロング缶を3缶くれ!
と購入したのだった。
部屋の前のテラスでライオンビール(黒)を飲んだ。
もう、体中に染み渡るのだ。
ン、クゥ~、うっ、うまい!
プハッーッ、たまらんっ!
しかも、8%の度数で芳醇な香りの黒ビールである。
しかも酒脱して5日目なのだ。
この瞬間に酒脱し清められた我が五臓六腑は、覚醒したのだ。
3本目を飲み終わったころには日は完全に暮れていた。
部屋の道路側テラスからの景色
久しぶりに飲んだビールで完全に酔ってしまい、すぐに寝たのだった。
バタンキューである。
明日は、アヌラーダプラ遺跡をチャリンコでまわるのだ。
(つづく)
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写真はインビテーション・ロックをちょっと登って下を振り返ってみた写真である。
日本だったら絶対にこんな観光地はないだろう。
というか、「登ってはいけません!」となる。
しかし、ここまでは風もあまり感じず、さほど危険には感じなかった。
下で現地の人が俺を見ていた。
「あいつ登っていきやがったぜ。アホじゃねぇの。」
と言ってるんじゃなかろうか?
岩はツルツルしていて滑りやすかったので、岩の熱さ対策に履いていた靴下を脱いで裸足になった。
岩の中ほどの高さぐらいから、風は強くなっていった。
インビテーション・ロックの上は猛烈な強風だった。
なにかにしがみついていないと吹き飛ばされそうである。
若いころ、冬の八ヶ岳の横岳で強烈な風をうけたことがある。
その時、俺の友人は風で横に吹き飛ばされたのだが、それ以来の強風である。
(四股を踏むかのように足を開き、手で鉄柵をつかみ、万全の体制で撮った写真)
俺以外、誰も登らないのは当然なのであった。
熱帯なのに寒さを感じたぐらいの横殴りの強風なのだ。
鉄柵に括りつけられた国旗が団子状態で柵に絡みついている。
背負ったザックが風を受けて、それに引っ張られて奈落の底に落ちそうである。
「アホなオッサン、スリランカにて風に飛ばされ転落死」
という新聞記事が脳裏に浮かぶ。
なお、この岩のてっぺんで、仏教伝来された日として伝えられる6~7月の満月の日には毎年”ポソン”というお祭りがおこなわれ、仏教の信者が集まり、頂上で満月を拝むのである。
なかなか、風流なお祭りである。
降るときも、下から登ってくる人は皆無であった。
なんとか下に降りて、心中穏やかならずも、俺はひたすら冷静を装いながら、岩のふもとにある、このアムバスタレー大塔へきた。
無事を感謝し、これも神仏のご加護なのかと思い、
「南無釈迦牟尼仏」
と手を合わせたのだった。
シンハ・ポクナ(ライオン沐浴場)の上部
水が山側から流れて沐浴場に溜まる仕組みだ。
狛犬みたいなライオンが刻まれている。
もっとも、話は逆なのであり、狛犬はライオンなのである。
古代インドで、仏の両脇に守護獣としてライオンの像を置いたのが狛犬の起源だ。
シンハ・ポクナの横
立ち上がったライオンが刻まれており、その口から噴水が流れていたらしい。
見て判ると思うが、この沐浴場は小さくて深い。
なんとなく、わかるだろうか?
ライオンが後ろ足で立ち上がっている。
全体はこんな感じで、静かなところだ。
このすぐ近くにスリランカ最古の仏塔 Kanthaka Cetiya がある。
ガイドブックによると紀元前60年頃にできたらしい。
この辺で帰ることにした。
早く帰って、ビールが飲みたい。
来た道を逆に戻った。
プルメリアの階段を下る途中で大きなリスを見つけた。
とても大きい。
体だけでも猫ぐらいの大きさはある。
尻尾も入れたら60センチぐらいだ。
俺が近寄っても、全然逃げない。
むしろ、ドンドンと俺に近寄ってきたのだ。
「なにか食べ物をくれ」、とでも言ってるのだろうか?
愛嬌のある顔で、鼻がピンク色でとてもカワイイ。
可愛いので、動画も撮らずに見ていたのだった。
本当に手が届きそうな距離まできて、俺を見ている。
俺が、そんなに面白いのかなぁ?
このブログを書きながら「スリランカ リス」と検索したら、あの時のリスと同じ姿の写真と絶滅危惧種という文字をみつけた。
このリスは絶滅危惧種でスリランカの国獣だったのだ。、
見つけた時は、「随分とデカいリスがいるなぁ」という程度で、「熱帯だから日本より成長がいいんだろう」、ぐらいの考えであった。
歌舞伎町のネズミはデカい、という単純発想である。
スリランカオオリスの動画があった。
(NHKクリエイティブ・ライブラリー創作用素材より)
このリスの正式名称はRatufa macrouraである。
日本名だとシモフリオオリス(Grizzled giant squirrel)となる。
世界でオオリスは4種しかいない。
そのうちの1種である。
偶然の出会いであった。
来る途中で見かけた古代の病院の跡である。
何気なく、寄ってみたのだが、そこでビックリの石を見つけた。
病院の跡にあった石がこれなのである。
実に不気味な石で、人の形に彫られている。
まるで棺桶のように見えた。
もしかして、手術台だろうか、などと考えた。
だから、薄気味悪くて、恐ろしくて、写真は撮らなかったのだ。
(写真は采々歳時記よりお借りしました。)
帰ってきてから調べてみたら世界三大伝統医学のアーユルヴェーダで使用するもので、薬草オイルの治療で使った浴槽だと判った。
アーユルヴェーダというのはオイルマッサージだという程度の理解しかない俺にはビックリなことだ。
全身を油の中に入れるんだろうか?
これは、究極のアーユルヴェーダである。
こういうアーユルヴェーダをやっている人がいるのかと調べたが見つからなかった。
考えてみると、これだけのオイルを使ったら赤字になるか、高額な治療費になるだろう。
ちなみに治療費といえばだが、スリランカでは基本的に医療費が無料である。(私立は自費)
健康保険料なんてものもない。
だから、乞食でも病院に行けるのだ。
しかも、外国人でも公立の病院なら無料だということだ。
国に支払う金額(諸々の税金、年金、社会保険料)をトータルで計算したら世界でも上位である、どこかの国とは大違いである。
路線バスに乗って帰った。
降りるところが終点のバスターミナルだから、安心して寝てしまった。
隣に座っていたオジサンに起こされた。
宿に戻ってから、すぐに熱いシャワーをあびた。
冷たいのも気持ちいいが、熱いのも気持ちいい。
宿の奥さんに酒屋の場所を聞き、ついでに食事にでかけた。
今思うと、よく飽きずに食べたと思うが、またスリランカライスにした。
とにかく旨いのだ。
(俺が、ここまで同じものを食べ続けることはまずないと思う。)
日本であの味を食べれる場所はあるのだろうか?
いつか、調べてみようと思う。
店の様子
このレストランで酒のツマミになるパンを2個購入する。
酒屋は店から5分も歩けば着くところにあった。
WINE STORES の小さい看板がすぐに俺の視野に入った。
スリランカの酒屋は大抵そうなんだが、何故か鉄格子の中にあるのだ。
なんだか、酒を呑む→悪いこと、というイメージだ。
どうしてなんだろうか?
酒を呑む奴は危険人物ということなのか?
考えてみると、あの時、来ていた客は目つきが悪かったような気が… しないでもない。
(写真はU氏の遊園地よりお借りしました。)
俺は、刑務所の面会にでもきたような感じで鉄格子越しに
ライオンビール(黒)のロング缶を3缶くれ!
と購入したのだった。
部屋の前のテラスでライオンビール(黒)を飲んだ。
もう、体中に染み渡るのだ。
ン、クゥ~、うっ、うまい!
プハッーッ、たまらんっ!
しかも、8%の度数で芳醇な香りの黒ビールである。
しかも酒脱して5日目なのだ。
この瞬間に酒脱し清められた我が五臓六腑は、覚醒したのだ。
3本目を飲み終わったころには日は完全に暮れていた。
部屋の道路側テラスからの景色
久しぶりに飲んだビールで完全に酔ってしまい、すぐに寝たのだった。
バタンキューである。
明日は、アヌラーダプラ遺跡をチャリンコでまわるのだ。
(つづく)
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NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
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