ゆらゆらと流れる灯篭に鎮魂の想いを込めて

旧中川に　幾つもの灯篭が　ゆらゆらと　ゆっくりと流れる
時には　向きを変えたり　涼風に押されたりしている
小さなローソクの火は　鎮魂と平和への願いでもあった



毎年　８月１５日　この旧中川で灯篭流しが行われる
川を挟んで　江戸川区と江東区が共同で開催する
両区を結ぶのが　人道橋のふれあい橋　ここで式典を行う



昭和２０年の東京大空襲では　焼夷弾が雨嵐と下町を襲い火災も発生
絨毯爆撃で殆ど全滅し　あるいは火災が嵐のように荒れ狂っていた
僅かに生きながらえた人々も　逃げる場所も無く　この川に多く飛び込む



何千と言う方が　この川で亡くなった
下町の川は　至るところで同じ惨状が繰り広げられた
今は整備されて　遊歩道も出来て　私もウォーキングする川だ



平和を願い　亡くなられた方たちの鎮魂を兼ねて　灯篭流しが行われる
あの東日本大震災の犠牲者の鎮魂も併せて行う
平和の中に暮らす私たちが　その意義を噛み締めて次世代へ継いで行く



大勢の方が願いを込めた灯篭を持ち　順番に川へ放つ
流れの中へ去り行く灯篭　多くの灯篭と語り合うように　手をつなぐようだ
その向うに見える東京スカイツリーの照明は　大きなローソクにも見えた



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