今日、映画『パッチギ!LOVE&PEACE』の試写会に行った。5/19(土)全国ロードショーの映画である。題名からも分かる様に、2年前の傑作『パッチギ!』の精神を受け継いで、巨大化させた映画。
http://www.pacchigi.jp/loveandpeace/
何故、この試写会に行ったかというと、僕がプロデュースした連続ドラマ2本に主演してくれた女優さんの所属事務所の若手男優・井坂俊哉が主演で、是非観て欲しいと事務所の名物女社長(とってもいい人。強烈なパワーを持っており、時々それが炸裂するのだが)からお誘いの電話があったから。
出版社/著者からの内容紹介
××できないなら女優やめなさいっ!
一大事に遭遇すると頬がプーッと膨れ、ふぐそっくりになるから、ふぐママ。彼女は人気女優にして名エッセイストの室井滋が所属する事務所の社長である。情に厚くガッツにあふれ、窃盗犯を捕まえたり、はたまたパトカーで連行されたりとトラブルてんこ盛り。そんな“育ての親”を愛情こめて語る笑撃エッセイ。
まず、4重奏で「イムジン河」の演奏があり、坂上みきさんが司会進行で、出演者の皆さんと井筒監督、シネカノンの李エグゼクティブ・プロデューサーが挨拶。そして、子役の今井悠貴君の登場・・・彼のトークは素晴らしくて、涙が出そうだった。で、本編が始まるのかと思ったら、坂上みきさんが「スペシャル・ゲストです」と言って、登場したのが、浅野史郎都知事候補。この映画はまだ観ていないといい、「次は西新井に行く」ので忙しい感があり、でも5分くらい喋っただろうか・・・会場の客は「引いていた」と思う。人の集まる場所は出来るだけ廻った方がいいと言っても、これから「映画を楽しもうとしている試写会の客」の前にしゃしゃり出てくるのは、「マイナス」ではないだろうか?僕の感想を率直に言わせて貰うと、「昔、NHKのキャスターだった磯村さんが選挙活動で『銭湯に行き、銭湯の客の背中を流すパフォーマンス』で落選した」のと同じくらい、浅野さんの「人」を見てしまった。
話は映画に戻るが、『パッチギ!』で「沢尻エリカ」がブレークした様に、今度の映画では「井坂俊哉」と「中村ゆり」が抜群にいい。井筒監督は「乱闘シーン」を撮るのが上手いのに感心したのと、太平洋戦争中の南方戦線のシーンが出て来るのだが、そのシークエンスを丁寧に撮っている。
『パッチギ!』を観終わった時、しばらく席を立てず、映画館を出てもまっすぐに帰宅しないで一人で飲みに行った・・・あの「感じ」はしなかった。
『パッチギ!』のストーリーは分かりやすく、京都の日本人高校生と朝鮮人高校生の争いの中で、恋をする日本人男子高校生と朝鮮人女子高校生の話。つまり、「ロミオとジュリエット」形式のストーリーになっていた。
今回の映画は「東京に出て来た朝鮮人の家族が日本人社会の中で、どう翻弄され、再生していくか・・・差別とはどんなに醜いものか」というのがテーマであり、ストーリーの核になっている。それ+朝鮮人家族の過去も盛り込んであり、「要素過多」になっているのでは・・・とは言っても、最近、映画館に行って暗くなるとすぐ寝てしまう僕を2時間7分も画面に惹き付けたのだから、観ていて楽しい事は間違いない。1974~1975年という時代設定も見ものだ。細かいまで、その時代の空気感を出している。
そして、二人の素晴らしい俳優(井坂俊哉
http://www.hot-road.jp/biography/isaka/isaka.htmlと中村ゆり
http://blog.goo.ne.jp/tsumetaikaze/)を観るだけでも心ウキウキするはずだ。
試写会が終わり、拍手が自然と沸いた。ロビーではハンカチで目元を押さえている女性達をたくさん見た。
シネカノンは良い映画を毎年作り続けている。昨年『フラガール』、一昨年『パッチギ!』、その前は『のど自慢』『ゲロッパ!』等。
それにしても、『パッチギ!』シリーズの根幹のテーマである「差別」。今日、家に帰る道すがらで、20年近く前、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロであったブラジル人に聞いた「ジョーク」を思い出した。僕が道を訊いた彼とは打ち解けて、酒まで飲み交わす事になったのだが、僕の「ブラジルには『差別(デスクリミネーション)』はあるのか?」という質問に彼は・・・「ブラジルでも、ポルトガル人系白人、ムラートと呼ばれる白人と南米インディアンの混血、そして南米インディアン・・・もちろん、白人がいちばん偉くて、インディアンが最も差別されているよ。そこで、ブラジルの小学校の先生が『差別』を無くそうという事で、生徒達をみんな「緑色」に塗ったんだ。『差別』は無くなったと思うかい?無くならなかったんだ・・・何故なら、『緑色の濃い生徒』ほど差別されるようになったのさ」と。
僕たちが子供の頃、テレビ朝日でアメリカのスペシャルテレビドラマ『ルーツ』というのを5夜連続で放送した。黒人の差別の歴史をたどるというストーリー。クンタ・キンテごっことかが流行った。でも、日本では当時、「差別されている人達」の事を取り上げてドラマや映画にする事はほとんど無かった。
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若きクンタ・キンテ(リバー・バートン)は、18世紀のアフリカでみずからの人生と先祖伝来の家を奪われ、アメリカで奴隷として売られるために非人間的な暮らしを余儀なくされる。アメリカ史上もっとも恥辱に満ちた時代に端を発し、20世紀の作家アレックス・ヘイリーへと至る家系は、この時から始まったのだ。本作は、故ヘイリーの名著『ルーツ』を原作とした全6話のテレビ・ミニ・シリーズ。1977年の放送時には、幅広い層からの支持を得た。南北戦争前のアメリカ南部で暮らすクンタの子孫を数世代にわたって追い、解放奴隷のチキン・ジョージ(ベン・ヴェリーン)の物語で幕を下ろすという内容だ。ジョージの家族は根強い差別に苦しみ、闘うことに目覚めていく。クンタとジョージの人生に挟まれるかたちで、数多くの忘れがたい登場人物たちが登場。黒人もいれば、白人もいる。また、ムチ打ちやレイプ、結婚相手や家族との別れなど、奴隷であることの精神的・肉体的苦悩も描かれる。これほど大勢のメインストリームのアメリカ人が見た番組は、本作の放送当時には前例がなかった。本作がアメリカを少しずつ啓発に導いていったことは、まぎれもない事実なのだ。現在の目で見ても、『ルーツ』は個々人の目を開かせる力を持っていると同時に、鮮烈で圧倒的なドラマによって見る者を釘づけにする。(Tom Keogh, Amazon.com)
今日『パッチギ!LOVE&PEACE』を観て、日本という国でも差別されている人達の事を映画とはいえ、表現できる様になったんだと再認識した。
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
室井滋が主演を務めたコメディ映画。国民的番組「のど自慢」の晴れ舞台に立つまでの3日間を井筒監督が描く。売れない演歌歌手やさえない40男など、様々な想いを抱えた人々が熱いドラマを展開する。
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歯に衣つけぬ発言の数々で人気の映画監督・井筒和幸が、その威信にかけて演出した笑いと涙のエンタテインメント快作。収監を数日後に控えた組長・羽原(西田敏行)は、やり残した2つの事があった。ひとつは生き別れてしまった娘かおり(常盤貴子)に再会すること。もうひとつは大好きなジェームズ・ブラウンの名古屋コンサートに行くことであった。かくして弟分の金山(岸部一徳)は若い衆に命令する。「今すぐJBをさらってこい!」。
前半さまざまなエピソードがガチャガチャと同時進行していくあたり、めまぐるしいほど元気印の井筒節全開だが、それらがクライマックスですべて一気にまとまり、ついにはホロリとさせてくれる心地よさといったらない。『のど自慢』『ビッグショー!~ハワイに唄えば~』に続く井筒大衆歌謡映画路線として捉えてみても、日本人のアメリカに対する愛憎がJBの歌を用いて見事に描出されており、『ゲロッパ!』を熱唱する西田敏行の姿は、いつしか観客の心を潤い豊かなものにしてくれるのだ。(的田也寸志)
内容紹介
”ジェームズ・ブラウンにもう一度会いたい!”親分の願いをかなえようと大奮闘する弟分たちが巻き起こす、スーパーファンキー痛快娯楽作。スペシャル映像を収録した特典ディスク付きの2枚組。
【特典ディスク予定内容】
●メイキング映像
●監督&キャストによるオーディオ・コメンタリー
●監督&キャストによるインタビューを収録
●特報予告・劇場予告・TVスポット収録
●初日舞台挨拶及び各種イベントの模様
《監督》 井筒和幸
《出演》 西田敏行、常盤貴子、山本太郎、岸部一徳 ほか
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
井筒和幸監督が西田敏行を主演に描く痛快娯楽ムービー。ソウルの帝王“ジェームズ・ブラウン”を巡り、組長の夢を叶えるために子分たちが奮闘する笑いと涙の人情コメディ。メイキング、インタビューなどを収録した特典ディスク付き、2枚組。
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『ゲロッパ!』の井筒和幸監督が、若者たちの恋と喧嘩を軸に、日本と朝鮮の深い溝とそれを乗り越える前向きな力を問う屈指の傑作青春映画。1968年の京都、高校2年の康介(塩谷瞬)はかねがね敵対する朝鮮高校に親善サッカー試合の交渉をするはめに。しかし訪れた朝鮮高校で彼は、音楽室でフルートを吹くキョンジャ(沢尻エリカ)に一目ぼれし、彼女と仲良くなりたい一心で、『イムジン河』の歌をギターで覚えるが……。
ベースは国籍の違いによる日本版『ロミオとジュリエット』だが、その実二国間のさまざまな世代が織り成すエネルギッシュな群集劇として見事に屹立。また深刻な問題に真正面から取り組みつつも、あくまでもにぎやかでコミカルに進むテイストからは、井筒監督ならではの人間讃歌がうかがえよう。娯楽を機軸に、観る者の意識を啓蒙させ向上させえる、これぞ真のエンタテインメントと断言したい。なおパッチギとはハングル語で“頭突き”のこと。“突き破る”“乗り越える”という意味もある。(増當竜也)
内容紹介
■本編ディスク収録特典
・「メイキング・オブ・パッチギ」(約10分)
・スタッフ&キャストプロフィール
・予告・特報 収録
■特典ディスク
【収録内容】
・「パッチギ!プロジェクト」 関係者が語るパッチギ!映画化までの道
・「京都井筒学校」 若手俳優たちの苦悩と成長、そして素顔
・「舞台の上からこんにちは」 公開初日や各イベントに密着!
・「イムジン河水清く」 あの素晴らしい曲たちをもう一度! 関係者が語る、貴重なエピソード ・「あの川を越えて」 出演者たちが撮影後に語るそれぞれのパッチギ!
・「パッチギ!用語解説」 1968年当時の用語をわかりやすく解説!
・フォトギャラリー
■レプリカ台本 カットされたシーンやセリフも入っている、撮影に使用された台本のレプリカ!
■特製フォトブックレット
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
『ゲロッパ!』の井筒和幸監督による青春恋物語。敵対する朝鮮高校へサッカーの親善試合を申し込みに行った康介は、在日朝鮮人のキョンジャに出会う。彼女に近付こうとギターや朝鮮語を必死で勉強する康介だったが…。特典映像を満載した2枚組特別版。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
年のせいだろうか。死んだ朝鮮高校生の棺が玄関から入らず、同級生が泣きながら玄関を壊す場面。その遺族から「日本人にはいてほしくない」と言われ、涙ながらに主人公がその場から立ち去る場面。ボス的存在だった朝鮮高校生が生まれたばかりの自分の子供と対面する場面。恥ずかしながら、いずれの場面でも涙をこらえられなかった。軸こそ京都府立高の男子生徒と朝鮮高校の女生徒の恋模様にあるものの、その間に挟まれる日本人と在日朝鮮人の溝と交流、青年期特有の持って行き場のないパワーの噴出と将来への不安、その描写のいずれもがとことん濃い。ゆるい今を送る自分にも、あんな時代があったことを切なく思い出しました。間違いなく青春映画の傑作。見るべし! (水谷祐美子) --- 2005年09月号
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昭和40年、福島県いわき市は炭鉱の町だったが、石炭から石油へエネルギー源が変わり、閉山が続いていた。その危機に炭鉱会社が目をつけたのは観光。いわき市にレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」と作ろうとする。目玉はフラダンスのステージだったが、ダンサー募集に集まったのは素人の娘たち。ダンス教師として東京からプロのダンサーを呼ぶが、彼女は田舎をバカにして教える気がない。しかし、次第に娘たちの一途さに心を動かされる。
現在「スパ・リゾート・ハワイアンズ」に改名した元「常磐ハワイアンセンター」誕生実話を映画化。炭鉱の町の危機をフラダンスで救おうとするけなげな女性たちを受け入れなかった炭鉱の男たちが、彼女たちの熱心さに心を開いていくプロセスや、家族のエピソードなど、ひとつひとつに胸が打たれる。ちょっとした一言に涙が溢れてしまうのは、感動の琴線にふれる脚本とキャストの熱演。とりわけ教師演じる松雪、メインダンサーを演じる蒼井優、徳永えり、池津祥子、南海キャンディーズのしずちゃんの体当たりの演技によるところも大きい。実話の中に『ウォーターボーイズ』のひとつのことに打ち込む情熱、『リトル・ダンサー』の子供の成長と親子の愛情などのエッセンスが盛り込まれ、楽しく感動できる作品になった。(斎藤 香)
初回特典
フラガールメモリアルBOX
特典
特典映像〔予定〕
(1)本編ディスク
オーディオコメンタリー
特報・予告編・TVスポット
(2)特典ディスク「ハワイアン・ディスク」(仮)
400時間に及ぶメイキング映像から、最高の映像のみを厳選!映画以上の感動を呼ぶ!
1.「メイキング・オブ・フラガール」
松雪泰子&蒼井優を中心にダンスレッスンから撮影現場までを追う!
2.「女優誕生!?しずちゃん・オブ・フラガール」
超過密スケジュールの中、「南海キャンディース」のしずちゃんがフラの練習に取り組む姿、撮影現場での姿を描く。
3.「ドキュメント・オブ・フラガールズ」
ごく普通の女の子が「フラガールズ」になるまで…初レッスンから最終公演までを追跡!
4.「イベント・オブ・フラガール」
完成披露、初日舞台挨拶、イベントなど、「フラガール」が公開されるまでの軌跡を追う!
(3)特典ディスク「タヒチアン・ディスク」(仮)
「フラガール」をもっと楽しもう!ここでしか見られない秘蔵映像満載!
1.「真実のフラガール」
「フラガール」のモデルになった人たちのインタビューを中心に、当時の映像、写真などを紹介!
2.プレミアムムービー「小百合(しずちゃん)の恋」
本編完成時に泣く泣くカットされたエピソード、小百合(しずちゃん)の恋物語を収録!
3.「フラガール」の舞台紹介
「フラガール」の舞台となった福島県いわき市を紹介。フラガールの舞台を覗いてみよう!
4.ジェイク・シマブクロ・イン・「フラガール」
ジェイク・シマブクロのPV「フラガール」を完全収録!
5.ダンスシーン
タヒチアンのダンスシーンをノーカット・マルチアングル収録!
6.「フラガールズ図鑑」
「フラガールズ」たちの未公開プロフィール、インタビュー集!
封入特典〔予定〕
・シナリオ「フラガール(完全版)」
映画で語られなかったエピソードが満載!読んで見て楽しめる特製シナリオブック。
※初回特典は数に限りがございますので、ご注文はお早めに。
※初回限定版をご希望の場合、単品でのご注文をお願いします。他の商品とあわせてご注文されますと、それらの商品の発送可能時期によりましては、初回特典付をお取り置きできない場合がございますので、ご了承ください。