ウラジオストクを訪問する金正恩の行程は?
登録:2019-04-19 22:26 修正:2019-04-20 06:59
24・25日頃、プーチンと朝ロ首脳会談準備の情況
宿舎として有力な極東連邦大学に準備の動き
ズベズダ造船所・ウラジオストク港湾視察の可能性
専用列車で羅先-ハサン-ウラジオストク1170キロ余り移動が有力
登録:2019-04-19 22:26 修正:2019-04-20 06:59
24・25日頃、プーチンと朝ロ首脳会談準備の情況
宿舎として有力な極東連邦大学に準備の動き
ズベズダ造船所・ウラジオストク港湾視察の可能性
専用列車で羅先-ハサン-ウラジオストク1170キロ余り移動が有力
金正恩委員長がウラジオストクでロシアのプーチン大統領と首脳会談をする場所として有力な極東連邦大学校があるルースキー島とウラジオストク市内を結ぶルースキー橋//ハンギョレ新聞社
24~25日頃、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が訪問すると予想されるロシアのウラジオストクでは、朝ロ首脳会談が近いことを示す雰囲気が相次ぎ感知されている。金委員長の“執事”格であるキム・チャンソン国務委員会部長が17日、ウラジオストク駅とその周辺を点検する姿が日本のマスコミに捉えられた点が代表的だ。キム部長はマスコミに捉えられた17日より数日前に現地に到着し、金委員長の訪問を準備中だと知らされた。
首脳会談の場所として有力な極東連邦大学校のS棟のコピー室のガラス窓には、17日の段階で「金正恩(委員長)訪問のために17日から24日まで閉鎖する」という公示文が貼られていた。翌日の18日にはこの公示文はなくなっていたが、建物内に赤いカーペットが敷かれるなど、行事を準備する情況が目撃されていると現地消息筋は伝えた。S棟は、ロシアが毎年開催する東方経済フォーラムが開かれる場所で、今回の朝ロ首脳会談がこの大学のキャンパスで開かれる場合、会談場として使われる可能性が高い空間だ。
金委員長一行の宿舎について、ウラジオストク現地消息筋は「極東連邦大学校には、毎年東方経済フォーラムが開かれる時に首脳たちの宿舎として使われる宿舎棟が4個あり、そのなかにプレジデンシャル・スイートもあり施設が良いので、金委員長とその一行はそこに泊まる可能性がある」と話した。
極東連邦大学が位置するルースキー島は、ウラジオストク市内の南側にある面積976平方キロメートルの島だ。ロシア政府はかつてロシア海軍の基地があったこの島を、2012年APEC首脳会談開催地に選定し大々的に開発した。APEC首脳会談当時に建設された施設が、現在は極東連邦大学の新しいキャンパスとして使われている。ウラジオストク市内とはルースキー橋で連結されている。現地消息筋は「東方経済フォーラムには毎年プーチンも来て、韓国、日本の首脳たちが揃って参加するが、橋を閉鎖したりルースキー島を封鎖することはない」として「島自体を封鎖することはないが、極東連邦大学は統制されるだろう」と予想した。極東連邦大学の正門向い側にあるリハビリ病院には、一般人の投宿が可能な施設があるが、19日午後にはそこのすべての予約が取り消されたという。
ウラジオストク港湾の前を貨物船が運航している//ハンギョレ新聞社
金正恩委員長が、ウラジオストクで経済視察をするに値するところとしては、市内から車で約2時間の距離にあるズベズダ造船所とウラジオストク港湾施設が挙げられる。現地消息筋は「ズベズダ造船所は、プーチン大統領が新東方政策を推進して極東の製造業基地に育成している所で、ウラジオストクの港はロシア極東の物流の中心であることに加え、近くにシベリア横断鉄道の出発点があり、金委員長が関心を持ちそうな所」と伝えた。
ウラジオストクの視察に出た北朝鮮国務委員会のキム・チャンソン部長が17日午後(現地時間)、ロシアのウラジオストク駅を点検する姿が日本のFNNに捉えられた=画面キャプチャー//ハンギョレ新聞社
金委員長がウラジオストクまで移動する時に、専用機「大鷹1号」を利用することもありうるが、専用列車で行く可能性が高いと見られている。キム・チャンソン部長がウラジオストク駅を点検する姿が目撃されており、2011年の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長のロシア訪問時も専用列車を利用した前例がある。
韓国交通研究院のアン・ビョンミン先任研究委員は「金委員長は平壌駅を出発し平羅線区間を走り羅津(ナジン)駅まで行き、国境駅である豆満江(トゥマンガン)駅からロシアのハサン駅に入り、バラノフスキー駅を経てウラジオストクまで移動するだろう」と見通した。アン研究委員は「平壌からハサン駅までが853キロメートルで、ハサン-ウラジオストクまでの326キロメートルを加えた合計1179キロメートルを時速60キロメートルで走り、国境地帯で機関車輪の部品を交替しなければならないため、22~23時間程度かかるだろう」と説明した。北朝鮮は1435ミリの標準軌、ロシアは1520ミリの広軌なので、機関車輪の部品を交替しなければならず、この施設が備わった豆満江駅または雄尚(ウンサン)駅で交換するか、標準軌と広軌が共に敷かれた羅津-ハサン区間で交換することが予想される。一部では金委員長が中国を経てロシアを訪問するという予測もしているが、清津(チョンジン)-図們(トゥーメン)-琿春(フエンチェン)-マハリノ-ウスリースク-ウラジオストク区間は貨物専用列車路線であり、牡丹江(ムーダンジャン)-綏芬河(スイフェンホー)-グロデコボ-ウスリースクは、北側に大きく戻ることになるため、その可能性は低いとアン先任研究委員は指摘した。
ノ・ジウォン、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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