行者小屋 05:05
地蔵の頭 06:30
横岳 08:15
硫黄岳 09:05
赤石の頭 10:40
オーレン小屋 11:50
夏沢峠 13:35
前日の権現岳~赤岳のコースで体がボロボロになったが、16日の朝は嘘のように体の調子が良かった。
縦走登山のいいところは、体をMAXに使い疲れきってしまうが、休息時間が十分にあるので復活し、来た時よりパワーアップすることである。いわゆる超回復である。ドラゴンボールで悟空がボロボロになって仙豆を食べて復活するのによく似ている。
行者小屋から東側を見上げると、八ケ岳の主稜線が壁のようにそそり立っている。
地蔵尾根は行者小屋からその主稜線に入るための山道である。
行者小屋から主稜線分岐である地蔵の頭まで、標高差350mだ。針葉樹林帯を抜けると、大きなハシゴというか鉄の階段が現れる。その階段を登り切ると、森林限界を超え、岩場の道になる。
岩場はところどころ急で鎖がなければ登れない。しかし、しっかりとした鎖がかけてあるからさほど危険ではないが、高度感があり少し怖いかもしれない。また、岩といっても砂まじりで崩れやすいので、滑らないように注意が必要である。落石の危険もある。
その岩場を通り抜けると、しっかりとした顔立ちの地蔵様が出迎えてくれる。あとから来たおじさんが丁寧に手を合わせ祈っていた。私は神仏に頼まないたちなので、写真だけ撮ってスルーする。
八ケ岳の主稜線に出ると、急に景色が開けてくる。それと同時に、赤岳頂上山荘や天望荘の方から人が押し寄せ、尾根が人だらけになる。ワイワイと楽しいが、静かな山歩きが好きな人は不快かもしれない。
左は赤岳、右は阿弥陀岳。素晴らしい展望。
横岳までの道のりは、岩場が多く危険だと聞いていたので、多少緊張したが、大したことはなかった。注意すれば危険な箇所はない。
ただ、運動能力や体力また技術は、個人差があるので、注意して登ることに越したことはない。
ちょっとした冒険心をくすぐられる楽しいコースである。
横岳山頂。けっこうな賑わいだった。
赤岳や横岳が岩場で堅い男の世界だとすれば、硫黄岳は丸みのある女性的な優しい場所である。
赤岳や横岳の登りはそれ自体が戦いであったのに対して、硫黄岳までの道のりは穏やかで歩きやすく私たちを快く受け入れてくれる。とりあえず安全でほっとする。
この両面を兼ね備えているからこそ、八ケ岳は人気があるのだと思う。
人の身長より高いケルン。濃霧やホワイトアウトの時、道に迷わないように作られたようだ。もし、このへんで道に迷ってしまったら、大変なことになる。というのも、火口は急な崖になっているので、落ちてしまったらほぼ確実に死ぬからだ。
硫黄岳山頂。広くて気持ちがいい。ずーっとここに居たいくらいだが、そうもいかない
樹林帯を通り、今日の宿泊地、オーレン小屋へ向かう。
オーレン小屋。これまたきれいな小屋だった。テン場も広くて使いやすい。ただ、トイレが遠くてちょっと面倒。
小屋に着いたのが早く、またろくなものを食べていなかったので、オーレン小屋でカレーを食べた。
右がボルシチ1000円、左がカレー800円。
ボルシチもちょっとだけ味見をしたが、カレーの方が断然うまかった。本当にうまかった。
レストランで食べるカレーよりうまかったので、オーレン小屋に寄った人は是非おすすめ。ただ、忙しそうで頼んでから持ってくるまで時間がかかるのが玉にキズ。しかし、遅いのをマイナスしても、食べてよかったと思わせる。
時間があったので、夏沢峠まで足を運んだ。暇つぶしには持ってこいの場所だった。