医者にこんな風に言われました。
「あなたはガンです。治療方法が二つあります。
一つは、一か月以内の生存率が90%です。
もう一つは、一か月以内の死亡率が10%です。
どっちにしますか?」
よく考えるとどっちも同じなんですね。
しかし、前者を選びたくなりませんか。
なぜかというと、言葉のフレームが違うからです。
前者はポジティブフレームで、後者はネガティブフレームです。
そりゃ、病気の時はポジティブのほうがいいでしょう。
このように、言葉の枠組みの違いで、
心理的に影響を受けてしまうことをフレーミング効果といいます。
このような考え方をもっと進めていけば、
同じ出来事について、どのように考えるか(フレームを使うか)で、
出来事の印象がずいぶん変わることになります。
エピクテトス(ストア派の哲学者)は言いました。
「あなたが望まない限り、誰もあなたを傷つけることはできない。あなたが傷つくのは、あなたが傷ついたと認識したときだけである」
「心を乱すのは、出来事ではなく、出来事に対する評価である」
たとえば、旅行に行くからホテルを予約したとします。
現地についたら、ホテルが予約されていなかった。仕方なくラブホテルに泊まった。
非難のフレームですと、ホテルの従業員を非難し、怒り狂うでしょう。
能力不足のフレームだったら、従業員の能力不足を憐れむことになるかもです。
笑いのフレームだったら、ラブホテルに泊まったことを笑いに変えて、楽しく話すでしょう。
逆境フレームは、この困難をどう乗り切っていこうか?と考えます。
僕はこの逆境フレームをよく使いますね。
僕は、よく松本人志さんの話をしますけど、
彼の話の構成でパターン化されている一つは、
怒りを笑いに変えるフレームだと思っています。
彼の話の中には、怒ったエピソードが多い。
彼は怒りの中に滑稽さが含まれているのを、よく知っています。
人ってよく見ると、怒ってるときはバカみたいでしょ。
それを笑いに変えるんですね。
例として、動画を張り付けておきます。
道の真ん中を歩いている人にクラクションを鳴らしたら、逆ギレされた話です。