フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

心理的距離のわからない人たち

2021年06月19日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

自閉症は津軽弁を話さない」という面白い本があります。


妻の何気ない「自閉症の子どもって津軽弁しゃべんねっきゃ」というひとことに、
私は10年ものあいだ「本当に?」「どうして、なぜ?」と問い続けました。
そして同時に湧き上がった疑問。
「なぜ、他の人は目の前にあることを不思議に思わないでいるのだろう」


このようにして、著者は自閉症の子供が方言を話せない秘密を解明していきます。

なかなかスリリングな話ですよね。

謎を解明していく探偵のようです。

僕も田舎育ちですから、標準語と方言を使い分けます。

最近は、新潟弁を話さなくなったので、かなり忘れていますが、

それでも田舎に帰ったらすぐに戻ります。生まれつきの言語ですから。

でもね、僕は新潟に帰ったからといって、すべての人に新潟弁を話すわけではありません。

ほんと親しい人だけです。

親しい人は、標準語で話すのを失礼に感じてしまい、無理矢理にでも方言で話します。

逆に、あんまり親しくない人は標準語で話した方が楽です。

つまりですね。僕の心理的距離感によって、方言と標準語を使い分けているわけです。

親しい人には方言で、そうでない人には標準語で。

自閉症の子供は、心理的距離感がわかりません。

だから方言と標準語を使い分けられないのですね。

言葉は心を表します。

初対面の人にため口をきいてくる人は失礼のように思えますが、

逆で、ため口で話すのはあなたと仲良くなりたいからなんです。

あなたとの心理的距離感を縮めたいんです。

だから、他人の言葉に注意を傾けましょう。

他人の本当の心を知るために。

そして、自分の発する言葉に注意しましょう。

自分の心が読まれないように。

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