しばらく前に「ミレニアム・ドラゴンタトゥーの女」を読み終わりました。
面白すぎて、一気読みでした。
日本では2008年に刊行されています。
当時、すごく話題になっていたのを覚えています。
もう、10年以上経つのですね。あっという間です。
主人公的な人物が二人います。
ミカエルとリスベットです。
ミカエルは、40半ばの色男。雑誌ミレニアムの編集長です。
彼は名誉毀損で訴えられ、有罪になります。
そこから物語が始まります。
編集長を辞めた直後に、変わった仕事の依頼が入ります。
36年前の失踪事件を再調査することです。
消えたのは財閥の娘です。
その財閥の住む島で、一年間、失踪の謎を追います。
しかし、なかなか謎解きは進展しない。
そこで、もう一人の主人公のリスベットが登場するわけですね。
リスベットは小柄な女性で、社会や大人から酷い仕打ちを受けて育ちます。
女性が虐げられている社会環境が、この小説のもう一つのテーマです。
特に、女性に対する男性の暴力ですね。
リスベットは、タフで優秀な女性です。
リスベットは過酷な環境のもとに生まれます。しかし、頭脳と才覚で、何とか生き延びていく。
そんな二人が、物語の中盤で合流し、事件の謎を解決していきます。
この色男とへんてこな女性の組み合わせが絶妙で、物語を非常に魅力的にしています。
最初は、登場人物の名前を覚えるのが大変で、状況説明が多く、退屈です。
しかし、あるポイントを超えると、物語に引き込まれ、一気読みしてしまいます。
まじで面白い。ここ最近読んだ小説で一番ですね。
この小説を読んで、思ったのは、ヨーロッパにある女性蔑視の意識です。
相当、根深い。中世の魔女狩りの意識がまだ残っているのかもしれません。
最初は、リスベットに偏見を持ちます。
彼女は、刺青とピアス、ぶっきらぼうな言葉使いで、
あまり好ましくない女性として描写されています。
しかし、読み進めていくうちに、だんだんとリスベットが好きになる。
小さい体で、男たちの暴力に屈せず、戦っていく。
いつの間にか、そういうリスベットを応援しています。
もし、ミレニアム1が面白かったら、2と3も読んでみてください。
2と3は繋がっていますので、2を買ったら必ず3を買っておいてくださいね。
すぐ読みたくなりますから。
僕は、1の上下、2の上下、3の上下、計6冊を一気読みしました。
それくらい面白いです。
小説が面倒な人は、映画があります。映画もおすすめです。