かいつぶりの日々

山林関係に強い不動産鑑定士「合同会社鳰不動産鑑定」のブログです
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不動産の鑑定評価・相談・コンサルティング

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【実務】都市計画区域外

2025年02月11日 | 実務
ブログだいぶ飛んじゃいましたねw

最近はありがたいことに様々な方からご相談やご依頼をいただき、全国各地を元気に動き回ってます(^^♪

先日、都市計画区域外の物件を調査しました。いわゆる都市計画法における街づくりのプランから外れているエリアです、山村集落とかイメージしていただければと思います(^^♪

都市計画区域外とは、都市計画区域から外れており、もちろん市街化区域、調整区域、非線引のどれにも該当せず、建蔽率や容積率が指定されるといったことはあまりない地域でして、建築確認申請が不要のケースもあります(大規模建物とか特殊建築物とかは必要ですが、一般の戸建住宅は不要のケースが見られます)

では、規制ゆるゆるなのか?と思いますが…、
戸建住宅に関しては基本的には建築確認申請は不要ですが、「工事届」は必要となります、これは既存建物を除却する場合も同じです。10㎡満たない小屋とかはこの限りじゃないです、

建築主事による確認が不要となるケースがあるという認識で理解していただければと思います。


また、市町村によっては独自の条例等により建蔽率や容積率を規定する場合もあるので、都市計画外⇒緩いと簡単に判断するだけでなく、
緩いからこそ何かしらの規制があるのかも…と疑ってかかります。

リタイヤして老後を農村で過ごすとか、テレワークの場所とかでそういった物件の購入を検討される方は、一度希望物件の存する役所の建築課等にて確認されるとよいかもしれません( ^^) _U~~



【実務】AIと不動産鑑定の付き合い方

2024年11月21日 | 実務
最近はネットで情報が収集できたり、チャットボット活用して相談したり、価格査定(不動産業者さんの一括査定)も自動だったり、不動産情報ライブラリのサービスなどにみられるように、実務上PCスキル向上が求められる時代になりました。
新聞、ネットニュースとか見ると「AIに仕事取られる!」という危機感満点の記事を見ます。
生成AI、私はチャットGPT派なんですが(なんせ無料)上手に付き合いするといい感じの助手になってくれます。

例えば文章添削、
エクセル、ワードにも添削機能ありますが、チャットgpt(以下チャット)に読ませるだけである程度文章作成してくれます。
例えば、鑑定の文章は独特なんで、そのまま説明等に使いにくい、その場合には、何をどう言いたいのかをチャットに書き込み(これをプロンプトといいます)、その後鑑定評価書の該当部分をコピペするだけ、
これで大体の言いたいことがまとまります(ちゃんと最終チェック必要ですが…)

これが

こんな感じになります、

同じ理屈でよくあいさつ文とか考えるのでそういった色々考える時間を効率化できます。
しかしあまり頼りすぎると、間違いもあるし、言いたいニュアンスも出ていない…ってこともあるので、(たまにブログも校正してもらってますが、最終は人間の力で仕上げてます)

私は性能の良い検索エンジン代わりとして、たまに相談する相手として使っています。→なかなか人に言えない悩みもありますのでw

AI、近い未来人工知能が発達するのは間違いないですが、あまり恐れず上手に付き合っていくのがこれからの士業に求められることではないでしょうか?




【雑感】土地はどこまで下がるのか

2024年11月06日 | 実務
                  よく質問があるのでここで回答します。

土地価格の二極化、利便性の高い住宅地などは上昇、農家集落は下落という状況がずっと続いてますね。
土地の上昇は今しばらく続くというのは大多数の意見ですが、反対に農家集落の下落はどこまで行くのか?というお問い合わせをいただきました。

農家集落それぞれについて、土地価格の地域的な下限というものがあると思われるので、その底を打つあたりまでは下がるだろうというのが私の意見、

大雑把に言えば
宅地>宅地見込地>農地>林地の順番の価格ランキングとなっていると思います。

宅地が林地を下回ることはないし、農地が宅地を上回ることはないというの考えでして、

概念的に言いますと土地というものが人間の生活に作用する時点で価格が存在すると考えてます。


公売とかでたまにゼロ円という物件を見かけますし、相談でもタダでもいらん、金払うから持ってってくれ!という相談も受けます。
確かに、古い建物があれば、それのメンテナンス代を考えればタダになる可能性もあります。

しかしリフォームベースで考えるのであれば、ゼロ円から価値を増幅させることも可能、すなわち、市場の受け取り方で価値がある、なしの判断が可能となります。(そういう市場を代表して価格を付けるのが不動産鑑定士なんですが)

ですのでいきなりゼロ円で!というのは私的には少し抵抗があります。
田舎での土地価格は下がり続けるがゼロ円にはならない、ちゃんとボーダーがあるというのが私の考え方です。



【報道】令和6年地価調査

2024年09月18日 | 実務


昨日9/17に令和6年度の地価調査結果が発表されました。
基準地価上昇率はバブル後最大幅、主要都市圏、地方都市についても全用途で上昇となりました。なお、能登半島については、震災直後ということで大きなマイナスとなっているエリアが多いです。
滋賀県でも16年ぶりに全用途上昇(リーマンショックの前の年ですね)、マンション需要、工業地需要といった下支えによる上昇とみられています。他方、農家住宅や調整区域宅地などの過疎化の著しいエリアは依然として下落、なかなか上昇に転ずる気配は感じられませんね。

しかしこの全国的な上昇率、本当に景気が良いからというわけでもなさそうです。
上昇エリアのキーワードは「利便性」「訪日客」「海外投資家マネー」「リゾート」など、
大きくみれば外貨の流入による影響が大きいものと思われます。
更に今は円安ブームで、京都のお寺とかに行くと日本人よりも外国人が多い状況。

私の所感でいいますと、30年前のバブル経済とは異なり、全国の全用途平均が上昇だといっても、まだ中からの景気回復になっていない感じで、本当に景気回復といえるのは、現在下落傾向の続く過疎化地域の地価が上昇したときかなとも考えます。
地価動向の背景にはまだまだ人口減、高齢化、過疎化、担い手不足など、いろんな諸問題が背後に隠れていますね。





【金融】金利の上昇がもたらす不動産への影響(利回り編)

2024年08月21日 | 実務

                   はじめに

日本銀行が政策金利を0.25%引き上げてから1カ月が経過しました。最近は、宮崎での地震や株価の乱高下もあり、金利上昇の話題が少し忘れられているかもしれません。しかし、金利の変動は私たちの日常や経済活動に大きな影響を及ぼします。今回、現役の銀行員との会話を通じて、金利上昇がどのような影響を与えるのか、簡単にまとめてみました。


①金利上昇の影響:預金者と借り手にとって

まず、金利が上昇すると最も分かりやすいのは、預金金利のアップです。こ  れまで、例えば1,000万円を預けてもわずか100円しか利息がつかない状況でしたが、今後は預金金利が上昇し、少しずつ恩恵を受けることができるでしょう。
一方で、企業にとっては事業用融資の金利が上昇するため、借り入れコストが増加します。これにより、企業活動が抑制される可能性もありますが、それがどの程度影響を与えるかは、業界や企業ごとに異なるでしょう。


②住宅ローンの行方:固定金利と変動金利

住宅ローンを考えている方にとっても、金利上昇は大きな関心事です。新規で固定金利を選ぶ場合、その金利は上昇傾向にあります。これにより、将来的な支払い額が増加するリスクがあるため、慎重な判断が必要です。
一方で、変動金利を選んでいる方々にとっては、現時点では金利がすぐに変動することはありませんが、今後の経済状況次第で変更される可能性があるため、動向を注視する必要があります。



③個人的な見解:低金利時代の終わりと市場の動揺

私個人としては、これまでの金利が低すぎたと感じています。そのため、今後の金利上昇はある意味で正常化のプロセスと言えるでしょう。ただし、金融市場はこの動きに対して敏感であり、特に株価は大きく影響を受けやすいです。NISAや外貨建ての資産も、為替相場の変動によってリスクが高まる可能性があります。


④不動産市場への影響:安全資産としての再認識

最後に、不動産の評価基準に基づくと、金利上昇が不動産市場にも影響を及ぼすことは避けられません。しかし、意外にも地価がしっかりと上昇しているエリアも存在します。これは、不動産が依然として安全資産とみなされていることの表れかもしれません。また物価高や土地価格上昇もあり、競争力のない収益物件はリノベや統合され、不動産利回りは低下が進むものかと思われます。


【まとめ】

金利上昇がもたらす影響は多岐にわたり、私たちの生活や投資活動に直結します。預金金利の上昇や住宅ローンの変動、さらには不動産市場の動向など、今後も目が離せないトピックです。金利に対して敏感に反応する市場の動きを理解し、賢く行動することが求められます。