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意外に検索ワードのトップランクに入ってたのが表題の『グラーゼル法』、山林の立木の評価方法です。
問い合わせが多いと判断したので、少し突っ込んで説明します。樹齢の若い木(伐齢に達してない)を評価するのに使います。
基本的には将来の伐採収益から初期造林費用をさっぴいたものです。将来の収益を検討しているのですが、通常の収益還元法と違うのは「利回り」の要素が入ってないこと。
理由は不明ww、ただ思うのが山林自体が長期展望に基づく収益であるなら(少なくとも一年に一度何か生み出せるものではないので)、利回りの要素による価格影響はないと考えられます(すみません、推論です)
【説明※実際の鑑定書より部分的抜粋】
グラーゼル式…グラーゼル式とは将来の伐木収入と過去の造林費を考慮した収益性と原価性を折衷した評価手法であり、若齢林に用いられる手法である。適用に際して採用した各数値については以下の①~⑥の通り査定。
① 企業収益;景気動向、市場動向等により査定(大体5%から8%かな)
② 経費率;市場単価からヒノキの場合と杉の場合を80%程度とした(ちゃんとした 商品が取れた場合ですw。運搬費、手数料等を反映
③ 立木価格;市場調査で㎥単価を査定。
④ 推定材積;森林簿等から成長量を1㎥/年と判断し、これに基づき伐期時の材 積を推定した。
⑤ 利用率;丸太をまるっぽ一本使えるわけではないので、70%から80%程度。
⑥ 初期造林費;ha当り500,000円と査定した(図書館に資料あります)。
適用にあたっては以下の式を採用した。
(Au-C)×i2/u2+C=立木価格
Au;標準伐期齢における市場価格(市場単価×総利用材積)-企業利益及び経費
C ;初期造林費×対象林面積(山林証明書記載の森林面積)
i ;対象林の林齢
u ;標準伐期齢
このように数値を式に代入すると立木の価格が出てきます。
つうか、こんな難しい数式出されたところでってなりますねww
私も専用のマクロ組んで計算してます(しかも関数電卓で検算…)
市場価格逆算式では価格ゼロがしょっちゅう出てくるんですが、システムの違いかいつもプラスいくらで出ます…。グラーゼル式ではちゃんと伐期まで管理していることが前提ですので、元来は山林もプラス財産になるってことかもですね。