前回の続きです。
グロス利回りとネット利回りをご説明しました。
ネット利回りが把握出来れば幸いですが、中々情報として入手しづらい…。
では利回りをどう考えるか
例えば、年間100万円の賃料収入がある不動産を1000万円で購入するのと
年間50万円の賃料収入の不動産を1000万円で購入するのではそれぞれ利回りが違います
(1)100万÷1000万×100=10%
(2)50万÷1000万×100=5%
購入価格が下がれば50万でも利回りがアップします。
(3)50万÷800万×100=6.25%
一般的に同じ投資額で収入が多ければそれはうれしい話で
多くの人が(1)または(3)の案をチョイスするかと思います。
しかし、不動産には立地条件、築年数、修繕の必要性などの要因があり、これらは不動産の購入価格及び賃料に大きく影響します。
単純に利回りが高い→ええ感じと判断するのは早計であり、一度立ち止まって不動産をよく見る必要があります。
利回りが高いということは、不動産自体の元本価値が低く、それに見合わないくらいに賃料が高く設定されている(新築時の賃料が設定されている)可能性もありますので…。
すなわち、元本価値が低い→立地が悪い・建物が古い・維持管理が大変などネガティブな要因が存在するということですんで、入居者を遠ざけ空室が多くなる要因ともなります。
空室率がどうか…が判断要素になりますね。
反対に利回りが低いとされる不動産では
元本たる不動産の価値が高い場合が考えられますね。
そもそも立地が良く土地価格が高いとか建物新しいとか、維持管理がしっかりしているとかですと、入居者も定着し、満室稼働となる可能性が高いです。
元本価格のうち、建物のさることながら土地価格が投資利回りの大きな構成要因となっていることから、投資対象が都会か地方かによって大きく利回りの水準も変わります(地価水準が異なるので)
利回りの目安を簡単にご紹介しますと、一般的にグロス利回りは三大都市圏では4%~6%、地方では8~10%と言われてます。ちなみに滋賀県は12%~14%程度かと(広告をザックリ見ただけなんで精緻な数値ではありません)
もちろん物件によって差異はありますがこの水準より大きい利回りについては、何かしら理由があるものとして注意する必要があります。
例えば、元本価値のほか、土地の権利が借地であるとか調整区域にあるとか共有地であるとかなど、流通を阻害している要素がある場合には、利回りが高くなります。
利回りの高い物件に投資した!って喜んでても、しばらくして維持管理や入居者募集で奔走するのは本末転倒な話ですよね…。
こう考えると、不動産はローリスク・ローリターンがあるべき姿なのかなと思いますね。
少し不安な方は、投資不動産についての概要を、一度専門家にご相談されることをご検討ください。
投資に関してもう一つだけアドバイスすると、ちょくちょく見かける100%借入で不動産を購入する不動産投資は本当に危険です。ある程度の自己資金で購入したほうがリスクは無いです。(借入に頼っていると不測の事態に対応できないことが多いです)
管理などの運用計画の下で運転資金的な形で借入などを検討されることをお勧めします。
不動産の投資って色々とありますね。