かいつぶりの日々

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不動産の鑑定評価・相談・コンサルティング

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【報道】令和5年地価公示発表

2023年03月29日 | 実務
先週の22日に令和5年地価公示の結果が公表されました。評価員の皆様お疲れさまでした。
地価公示の結果はこちらです


前年度の全国全用途平均が2年連続プラス変動、三大都市圏の商業地、住宅地などの上昇が牽引したものと思われます。
滋賀県は全用途平均ではマイナスとなったものの、下落幅は縮小、大津湖南エリアを中心に上昇と、ほとんどコロナ禍の影響がなくなってきたといえる結果でした。

特徴としては、
◎住宅地は都市部の住宅購入が難しい→地方の利便性の良いとこで購入
といった需要層の流出が地方都市の住宅地の上昇の要因かなと思います。

◎商業地は駅周辺の再開発、中心繁華街の人流の回復などで都市部の商業地は上昇、他方、旧来の商店街は顧客の流出、人口減のあおりで下落基調

◎工業地は物流関連(2024年問題と絡むもの)を中心とした需要増、
といったところでしょうか。

気になるのは普段の生活において地価が上昇しているという実感がわかないってことでしょう

上記商業地のように旧来の商店街は地価の上昇とは裏腹に閉鎖店舗が多い状況、
閉鎖店舗はマンションに転用されたりで高値の取引されることなどから地価は上昇、

はたして景気は良いのか、悪いのか

新聞で見られる景況感は業種によって良いと悪いが二分されており、中々地価動向だけで景気全体の動きを一概に判断するのは難しいところですね。

コロナ禍も収束しておりますが、原材料高騰やエネルギー問題などのネガティブ要因がいまだに市場の動きに影響していることから今後の動向にも注視して、地価調査の作業につなげたいですね。




【リゾートマンション】湯沢のリゾートマンションの現在

2023年03月22日 | 実務


すっかり春になりましたね、スキーもこの3年ほどはいかず、今年は業務に明け暮れてました、

スキーシーズン、学生の時は越後湯沢などに夜行電車で出かけて楽しむという生活していましたね。

北海道のニセコエリアの話を以前ブログに記載させていただいたのですが、今回は本州のリゾート地「湯沢」について。
以前野沢温泉のエリアのリゾートマンションが投げ売り状態であることをご紹介しました。

東洋経済に面白い記事があったのでご紹介します。
内容は越後湯沢のマンションがバカ売れしている件、

リゾートマンションのお話、スキー人口が減少して所有する人が減少しています、これは今でもそうなんです…、
以前お話をご紹介したときは、リゾートマンションを不動産屋さんに買取をお願いするときは、買取価格はタダとか「結納金」を納めないと買い取ってくれないとか…
しかも売り出しは1部屋10万円とかでないと誰も買ってくれない状況でした。

しかし、このコロナ禍でリモートワークが流行し、郊外、田舎でも仕事ができるようになり、さらにワーケーションなどの生活様式が確立してニーズが増えてきたようです。

今では200万ぐらいでもバカ売れしているとか…。

上記の生活様式の変化に伴うニーズの確立もありますが、
どの物件でもそうであるか?といわれると異なり、
ここで重要になるのが

1.維持管理の状態が良かった
2.管理組合が財政的に健全であった。
3.スキーリゾート地であるが、年中イベントやアクティビティがあるため地域内の店舗の閉店が少ない。
4.行政を含めて用途転用などの利活用策に積極的である。

以上の4点があげられます、

1.については維持管理がしっかりしておりほとんどリフォーム無しで入居可能な状態の部屋が多いそうです。すなわち、リゾート用の大浴場は維持されており、建物内部も清掃が行き渡っているため築後相当年数が経過しているマンションであっても良好な住環境が維持されています。

2.は、1.に関連する話ですが、入居者からの修繕積立金や管理費が管理されており、また滞納がないように督促を行い、回収できない場合には管理組合が買い取るなど財政負担にダメージが出ないように、物件が管理され財政健全化が図られました。

3.については、釣りや山登り、ロックフェスなど年中楽しめるアクティビティが人気となり、また地元業者を中心に店舗が運営されていることから、スキーシーズンのオフシーズンだから閉店している店舗は少なく、年中街を楽しめる環境にあります。

4.について、空きスペースを有効活用すべくコワーキングスペースやカフェなどを廃校や閉鎖したレストラン等の利活用が進んでいます。

というように、物件の維持管理、財政の維持管理、周辺環境といった部分の整備が需要の喚起に一役買っていると考えられますね。

ただし、この状態が永久に続くというわけではなく、維持管理が負担となり相続人が財産を手放す等の相続問題、大浴場があるが故の燃料高騰問題など状況は依然として厳しい状況ですね。また、材料費高騰などでの維持管理費、修繕積立金の値上げなど課題は盛りだくさんです。
今後の動向に注目です。




【住宅購入】住宅ローン問題

2023年03月15日 | 実務
今朝の京都新聞で、「膨らむローン」という一つの記事を見つけました。
低金利でローンが使いやすいってことなんですが、完済年が高齢化したり、100%ローンだったり、色々と不安のある状況であると記されていました。

ずいぶん前にこのブログで京都市内のマンションは価格は高騰し、富裕層や一部の投資家しか購入できないという状況となっております。
ですので、上記以外のユーザーは京都市の外に住宅を探すということになるわけですが、この場合住宅ローンを利用する方も多いと思います。

京都市以外のエリア(滋賀県など)でも、地価の上昇は続いており、人気のエリアのマンションなどは瞬く間に完売という事態がみられます。ですので、物件を見つけた瞬間に購入の段取りをする方が多いのですが、この場合、かなり無理なローンを組まれる方がみられます。

どの辺が無理な部分かというと
1ローンが長期化して完済年になったら購入者の年齢が70代以上となる。
2住んでいた賃貸マンション家賃と同額のローンを組む
3収入パツパツでローンを組む

など、見られます。

1.については自営業や会社役員など70歳超えても収入が見込める方以外はなかなかOKはしづらいですね。

2.については住宅を買うこととは、ローンを払う以外にもお金がかかるということを忘れているケースがみられます。ローン以外にも税金、修繕費、管理費、戸建であれば定期的なリフォーム、修繕などが必要となります。

3. については論外、リスクを考慮しないといざというときヤバイです。

そのほか、夫婦共同名義でローンを組んでる方も多くいらっしゃいますが、私的にはあまりお勧めしません。
たとえが悪いですが、離婚のときに揉めるポイントとなります。

しっかり自己資金を調達し、それを補完する形でもローンを組むのが一番望ましいですが、
今の自分が、どれだけ稼いで、これからどれだけ働けるか、というポイントを再考して、住宅購入を検討される方が良いですね。


【民法改正】隣接地の木の枝問題

2023年03月08日 | 改正

先日、相続土地国庫帰属制度についてお話しました。前回記事

関連する空家対策措置法が改正されるというお話もずいぶん前に解説しましたが、空家対策措置法の記事


空家空地の絡みでよくあるのが隣の樹木が越境してくるという問題

今回は民法改正のお話になります、

よく、宅建の試験で相隣関係(民法233条)の問題を見ます( `ー´)ノ

例題;隣の家の庭の木の枝が伸びたらどうする、無断で切ってよいのか?

今までの答えとしては枝は勝手に切ってはダメ、ちゃんと隣の土地所有者に頼んでねというものでしたが、

今回の民法改正では条件付きで自ら切っても良いということになりました
(この4月からなんで3月中はやってはいけませんよ!)
※ちなみに木の根っこが越境してきた場合は切っても大丈夫です(*'▽')

条件というものが

一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。

二 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。

三 急迫の事情があるとき。

三。はともかくとして

上の一、二についてどうするか?

少なくとも隣接地の土地登記簿を入手して登記簿上の所有者を確認する必要があります、
空家、空地の場合は相続して所有者が不明な場合も多いですが、自らの裁量による情報収集を行い、連絡を取る(例えば登記簿上の所有者の住所に郵送で木の枝の処理について依頼するなど)必要があります。

ここまでやって、連絡がつかないのであれば、処理は可能という解釈となるようです。

ただし、まだ改正直後は中々浸透していない可能性もありますので、この辺の処理は慎重に行った方が良いかと思います。

空家空地問題に絡んだ法改正、今後も増えてくるかもしれませんね。

【報告】野洲駅南口周辺整備検討委員会再び

2023年03月01日 | 日記
野洲の病院問題と付随していた駅前開発の関係ですが、
当方再び検討委員会の委員委嘱を受けました。
この委員会、かれこれ平成25年くらいから平成30年くらいまでありまして、
その全部にわたって委員を務めました。
平成23年に駅前にあったほほえみの湯という銭湯がなくなり、その利活用を検討する委員会として発足、
その後野洲市立病院の移転先となり、病院を中心とした街づくりを検討するという委員会でした。
当時は大学の都市工学の先生やそのゼミの学生などが積極的な意見交換をし、個性的なアイデアがたくさん出たのを覚えてます。

また、専門家目線で、長年野洲市に住んでる市民としての意見を述べていきたいと思います。

委員会の検討内容はまた、このブログで適宜報告させていただきます。