かいつぶりの日々

山林関係に強い不動産鑑定士「合同会社鳰不動産鑑定」のブログです
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不動産の鑑定評価・相談・コンサルティング

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【実務】AIと不動産鑑定の付き合い方

2024年11月21日 | 実務
最近はネットで情報が収集できたり、チャットボット活用して相談したり、価格査定(不動産業者さんの一括査定)も自動だったり、不動産情報ライブラリのサービスなどにみられるように、実務上PCスキル向上が求められる時代になりました。
新聞、ネットニュースとか見ると「AIに仕事取られる!」という危機感満点の記事を見ます。
生成AI、私はチャットGPT派なんですが(なんせ無料)上手に付き合いするといい感じの助手になってくれます。

例えば文章添削、
エクセル、ワードにも添削機能ありますが、チャットgpt(以下チャット)に読ませるだけである程度文章作成してくれます。
例えば、鑑定の文章は独特なんで、そのまま説明等に使いにくい、その場合には、何をどう言いたいのかをチャットに書き込み(これをプロンプトといいます)、その後鑑定評価書の該当部分をコピペするだけ、
これで大体の言いたいことがまとまります(ちゃんと最終チェック必要ですが…)

これが

こんな感じになります、

同じ理屈でよくあいさつ文とか考えるのでそういった色々考える時間を効率化できます。
しかしあまり頼りすぎると、間違いもあるし、言いたいニュアンスも出ていない…ってこともあるので、(たまにブログも校正してもらってますが、最終は人間の力で仕上げてます)

私は性能の良い検索エンジン代わりとして、たまに相談する相手として使っています。→なかなか人に言えない悩みもありますのでw

AI、近い未来人工知能が発達するのは間違いないですが、あまり恐れず上手に付き合っていくのがこれからの士業に求められることではないでしょうか?




【法改正】災害と法改正(宅地造成及び特定盛土等規制法)

2024年11月12日 | 改正
先週は商工会で災害をテーマに講演会を企画し、講師に不動産鑑定士の先生をお招きしました。
近年短い間隔で災害が起こってますが、我々自身が常に意識しておくべき事項を上記講演会で改めて確認しました。

不動産に関する法律ですが、昔から災害が起こるたびに法改正が進みます(特に建築基準法)

令和3年に起こった静岡の土砂崩れを機に、昨年令和5年の話ですが、宅地造成及び特定盛土等規制法 が改正され、法規制がさらに厳しくなりました。
宅建試験では宅造法として扱われてますね、

具体的には宅地造成規制区域が二種類に分かれ、宅地造成等工事規制区域と盛土規制区域となりました。
宅地造成工事規制区域はいわゆる「宅地部分」や今までのところ
盛土等規制区域はその他の宅地から離れた山の斜面等をイメージしてください。

法改正では
1盛り土の安全性の確保…地形、地質などに応じて災害防止のための許可基準を設定、具体的に擁壁の設置、地盤の締め固め、排水施設の設置といった内容。土地所有者はこれに同意しなくてはなりません、また、周辺住民への事前周知も要件となります
施工中は定期検査、中間検査、完了検査により安全基準への適合の確認が必要です。他方、盛土に限らず単なる土捨て行為や一時的な堆積も規制対象となります。堆積の高さ、斜面勾配、境界柵の設置などをチェックします。

2.責任の所在の明確化
盛土等で形質変更が行われた土地の所有者、管理者、占有者は、常にその土地を安全な状態に維持しなくてはなりません、災害防止を目指すためには、現在の関係者だけでなく、当時盛土等を行った業者、過去の土地所有者たちにも是正措置や施工停止を命令できます、もちろん過去の土地所有者も所有者責任を免れないことになります。

3.上記の関係者に、無許可もしくは安全基準違反、命令違反などが認められた場合、最大懲役3年、罰金1000万円が課せられます。法人への抑止力も高めるため、法人重科は最大3億円…、事業者や土地所有者には厳しい処遇ですが、これで安全な土地利用が担保されることになります。
むやみやたらにソーラーパネルが設置されることも徐々に少なくなると思いますね、
(写真は阿蘇に行った時のもので本文とは関係ありません)


【雑感】土地はどこまで下がるのか

2024年11月06日 | 実務
                  よく質問があるのでここで回答します。

土地価格の二極化、利便性の高い住宅地などは上昇、農家集落は下落という状況がずっと続いてますね。
土地の上昇は今しばらく続くというのは大多数の意見ですが、反対に農家集落の下落はどこまで行くのか?というお問い合わせをいただきました。

農家集落それぞれについて、土地価格の地域的な下限というものがあると思われるので、その底を打つあたりまでは下がるだろうというのが私の意見、

大雑把に言えば
宅地>宅地見込地>農地>林地の順番の価格ランキングとなっていると思います。

宅地が林地を下回ることはないし、農地が宅地を上回ることはないというの考えでして、

概念的に言いますと土地というものが人間の生活に作用する時点で価格が存在すると考えてます。


公売とかでたまにゼロ円という物件を見かけますし、相談でもタダでもいらん、金払うから持ってってくれ!という相談も受けます。
確かに、古い建物があれば、それのメンテナンス代を考えればタダになる可能性もあります。

しかしリフォームベースで考えるのであれば、ゼロ円から価値を増幅させることも可能、すなわち、市場の受け取り方で価値がある、なしの判断が可能となります。(そういう市場を代表して価格を付けるのが不動産鑑定士なんですが)

ですのでいきなりゼロ円で!というのは私的には少し抵抗があります。
田舎での土地価格は下がり続けるがゼロ円にはならない、ちゃんとボーダーがあるというのが私の考え方です。