先週は商工会で災害をテーマに講演会を企画し、講師に不動産鑑定士の先生をお招きしました。
近年短い間隔で災害が起こってますが、我々自身が常に意識しておくべき事項を上記講演会で改めて確認しました。
不動産に関する法律ですが、昔から災害が起こるたびに法改正が進みます(特に建築基準法)
令和3年に起こった静岡の土砂崩れを機に、昨年令和5年の話ですが、宅地造成及び特定盛土等規制法 が改正され、法規制がさらに厳しくなりました。
宅建試験では宅造法として扱われてますね、
具体的には宅地造成規制区域が二種類に分かれ、宅地造成等工事規制区域と盛土規制区域となりました。
宅地造成工事規制区域はいわゆる「宅地部分」や今までのところ
盛土等規制区域はその他の宅地から離れた山の斜面等をイメージしてください。
法改正では
1盛り土の安全性の確保…地形、地質などに応じて災害防止のための許可基準を設定、具体的に擁壁の設置、地盤の締め固め、排水施設の設置といった内容。土地所有者はこれに同意しなくてはなりません、また、周辺住民への事前周知も要件となります
施工中は定期検査、中間検査、完了検査により安全基準への適合の確認が必要です。他方、盛土に限らず単なる土捨て行為や一時的な堆積も規制対象となります。堆積の高さ、斜面勾配、境界柵の設置などをチェックします。
2.責任の所在の明確化
盛土等で形質変更が行われた土地の所有者、管理者、占有者は、常にその土地を安全な状態に維持しなくてはなりません、災害防止を目指すためには、現在の関係者だけでなく、当時盛土等を行った業者、過去の土地所有者たちにも是正措置や施工停止を命令できます、もちろん過去の土地所有者も所有者責任を免れないことになります。
3.上記の関係者に、無許可もしくは安全基準違反、命令違反などが認められた場合、最大懲役3年、罰金1000万円が課せられます。法人への抑止力も高めるため、法人重科は最大3億円…、事業者や土地所有者には厳しい処遇ですが、これで安全な土地利用が担保されることになります。
むやみやたらにソーラーパネルが設置されることも徐々に少なくなると思いますね、
(写真は阿蘇に行った時のもので本文とは関係ありません)