かいつぶりの日々

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【物件購入】農地の買い方

2022年04月13日 | 実務


原材料高の影響で、小麦、そば、乳製品などが高騰してます。

特に、日本は輸入に依存している部分が多く、海外の情勢を影響受けやすいのは皆さんご存知ですね。

そういった時代に直面しているせいか

「農家じゃないけど農地って買えるの?」
という質問をいただきます。(農地法3条許可の話です)

結論を言えば大丈夫です、ただ、いくつかの条件をクリアする必要がありますね。

すなわち、個人の場合には

1.農地のすべてを効率的に利用すること
機械や労働力を適切に利用するための営農計画を持っていること。

2.必要な農作業に常時従事すること
農地の取得者が、必要な農作業に常時従事(原則、年間150日以上)すること。

3.一定の面積を経営すること
農地取得後の農地面積の合計が、原則50アール(北海道は2ヘクタール)以上であることが必要(※)。
※この面積は、地域の実情に応じて、農業委員会が引き下げることが可能です。(各地域の面積については、市町村の農業委員会に要確認)

4.周辺の農地利用に支障がないこと
水利調整に参加しない、無農薬栽培の取り組みが行われている地域で農薬を使用するなどの行為をしないこと。

という基準をクリアしているかどうかを農業委員会が判断し、OKまたはNGをすることとなります。
農地を借りる場合にも同じような要件が必要となります。

見ていると、

農地法の趣旨では、農業は「業」として運営することがまず大事であり、周りの農業との調和を重視しています。農業経営にあたっても資金計画、事業計画もかなり現実的な数値でないと許可がいただけないという話。
面積要件も市町によって異なりますが、家庭菜園レベルでは中々難しいですね。

令和2年の統計では荒廃農地(ほったらかしの農地)が全国で28.2万ヘクタール、うち再生可能と思われるのが9万ヘクタール。

農業経営の難しさが浮き彫りになってますね。

少しでも多くの方が農業に興味持たれて、空家ならぬ空き土地(農地)の利活用を検討する必要があります。