かいつぶりの日々

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【おうち選び住むとこ選びその33】震災と建築基準法

2024年01月18日 | おうち選び、住むとこ選び

本年の元日に能登半島を中心に大きな地震がありました、被災された皆様にはお見舞い申し上げますとともに被災地の早期復興を祈っております。

私の家も相当揺れまして大変驚きましたし、私自身が学生時代に阪神大震災も体験しており、その時の恐怖がよみがえりました。

震災とともに改正されるのが建築基準法等の不動産関係の法律、

皆さん新耐震基準とか耳にされたと思いますが、そもそも耐震基準とは…
一定の強さの地震に耐えられるよう、建築基準法が定めた最低限クリアすべき基準を指します。
1950年に建築基準法が施行された際に制定された耐震基準は、大地震が発生するたびに見直され、これまで1981年と2000年に大きな改正がおこなわれました。 
1981年におこなわれた改正は、耐震基準の節目とされています。それに伴い、1981年5月31日までの基準は「旧耐震基準」、同年6月1日以降の耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれるようになりました。 このきっかけとなったのが1978年に発生した宮城県沖地震です。

旧耐震基準では中地震しか考慮されていませんでしたが、新耐震基準では、中地震に加えて大地震にも耐えられるよう、一次設計・二次設計の二段階で耐震チェックがおこなわれるようになった点が、両者の大きな違いです。
具体的には、まず一次設計において中地震対策として、家の機能を損なわないよう柱や梁(はり)、壁などを強化し、変形を抑えます。さらに二次設計では大地震対策として、柱や梁などが変形しても、倒壊・崩落しない粘り強さを持たせ、人命を保護できる構造にすることが求められるようになりました。
ただし新耐震基準では、耐震性は強化されたものの法的な拘束力がない部分も多くありました。そこからさらに内容を強化し、法的拘束力を持たせたのが現行の耐震基準(2000年基準)です。
この2000年の改正のきっかけが阪神淡路大震災ですね。

現行の耐震基準(2000年基準)では、新耐震基準からさらに規制が強化されています。例えば一次設計では、中程度の地震で柱や梁(はり)など主要構造部に使われる材料の『許容応力度(耐えられる力)』を超えないよう、計算しなければなりません。
さらに二次設計では、大地震に対して倒壊・崩落しないよう、建物の構造種別や規模別に3つのルートに分けて計算するなど、かなり細かな構造計算が求められるようになりました。そのため現行の耐震基準(2000年基準)で建てられた家は、それまでの新耐震基準で建てられた家よりも、さらに高い耐震性を有しています。
具体的には
・耐力壁の設置位置の規定
・使用する接合金物の規定
・床の剛性
・地盤に応じた基礎の設置の規定
などが細かく示されました。

20年に一度、大きく見直された建築基準法。
東北の震災では建築基準法の関係の政令を発布、耐震工事に関する規定や助成など、つねに人に安全を考慮した対応が進んでます。

今回の能登半島地震、さらに毎年のように起こる100年に一度の雨などの災害の発生を考えると、災害リスク回避策としての法整備がさらに求められるかもしれませんね。