トライアングルの部屋

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仙台在住で大の阪神ファン

菜種晴れ 山本一力

2011-05-20 10:35:23 | 本 2011年
房州勝山の菜種農家の末っ子として育った二三(ふみ)
五歳の時
遠い親戚に当たる江戸の菜種油問屋 勝山屋の養女として
もらわれていく

お金に困っているわけでもなく
兄妹は三人と多くもなく
どうして養女に出さなければならないのかが
最後までわからなかった

何か弱みを握られていたか?
取引上 仕方なかったのか?

親が決めたことだから
嫌だと言うこともできないって・・・
かわいそう


大火事で義父母と油問屋をなくし
大地震で実の母親と許婚と天ぷら屋をなくし


でも大火事のときも二三は家にはいなくて助かり
大地震の時もこれまた家にはいなくて助かるなんて
運が強いというか
でも家族を亡くしているから
強いとは言わないか・・・

二三に誘われて
江戸に出てきて天ぷら屋を一緒に始めた実の母親のよし・・・
その最後は悲惨
地震で天ぷら油が体に燃え移った

二三が誘わなければ・・・
と、二三自身が責任を感じる場面はなかったが

今回の東日本大震災と重なるものがあり
この時期にこの本を選んで読んでしまった偶然・・・

被害に遭われた人も二三のように
立ち直る術を見つけてくれたらと思う
コメント
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