トライアングルの部屋

シニア街道をゆっくり散歩中
本読んで
映画観て
時々おでかけの記録も
仙台在住で大の阪神ファン

あなた明日の朝お話があります 中場利一

2011-05-31 13:23:37 | 本 2011年
大阪の(たぶん)どこかの町の
バイク屋のオサムを中心に(たぶん・・・どの話にも登場するので)
9話

印象に残るのは次の3話

笑わないロボット
あなた明日の朝お話があります
オレを持ち上げる大きな手

「笑わないロボット」はいじめられている少年の内面の強さ
立ち直っていく様子
周りの人々の暖かさにホッとする

「あなた明日の朝お話があります」
やはり本の題名だけあって
妻は朝になったら何を言い出すんだろうと
興味津々・・・
妻からこんな置手紙置かれたら
夫としてはやっぱりドキドキしちゃうだろうな
オチも読めたけど

「オレを持ち上げる大きな手」
この話に出てくる父親はすばらしい
男の中の男って感じ
主人公である息子の荒れ果てた生活
驚くのはこの子と付き合っている女子高校生の家族!!
なんという無関心さ

他にも豆腐屋もおもしろかった
引越し魔も

依頼すると料金により相手をやっつけてくれるレベルが
違ってくるというケンカ屋
警察に捕まらないのが不思議!!
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ミス・ジャッジ 堂場瞬一

2011-05-24 19:58:28 | 本 2011年
朝日新聞の「大リーグが大好き!」という
向井万起男さんのコラムの中で紹介してあったこの本

読み始めたらやめられない傑作とあったが
その通り
一気に読んでしまった

日本のプロ野球は大好きでも
大リーグには全く興味がないのだが
それぞれのチームの本拠地の町の様子や
球場の雰囲気がよくわかる

大リーグのレッドソックスに移って一年目の橘
というピッチャーが主人公
先発ローテーションを守っているピッチャーの
生活ぶりはこんな風なのか・・・

移動距離からみたら
日本のとはだいぶ違うかも

ストライクの範囲はルールでは決まっているけれど
審判によってかなり違うって

だから初回にいろいろな位置に投げてみて
その審判の癖を知る・・・
なるほどピッチャーはみんなそうしているのか?

この本の裏主人公なる
大リーグ初の日本人審判 竹本

橘の学生時代の先輩

その当時は竹本のほうが優れていたが
怪我をして野球を続けることができなくなる

それから挫折の人生

這い上がってきて大リーグの審判に!!

ところが過去の事件が原因で審判と言う立場に危機が・・・

一方対照的に順風満帆の人生を歩みつつある橘

続きを知りたいとウズウズしてしまうラスト!!

大リーグのチーム名は実在のチームだが
選手は架空なんだろうか?

東京ドームは東京スタジアムになっているが・・・
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菜種晴れ 山本一力

2011-05-20 10:35:23 | 本 2011年
房州勝山の菜種農家の末っ子として育った二三(ふみ)
五歳の時
遠い親戚に当たる江戸の菜種油問屋 勝山屋の養女として
もらわれていく

お金に困っているわけでもなく
兄妹は三人と多くもなく
どうして養女に出さなければならないのかが
最後までわからなかった

何か弱みを握られていたか?
取引上 仕方なかったのか?

親が決めたことだから
嫌だと言うこともできないって・・・
かわいそう


大火事で義父母と油問屋をなくし
大地震で実の母親と許婚と天ぷら屋をなくし


でも大火事のときも二三は家にはいなくて助かり
大地震の時もこれまた家にはいなくて助かるなんて
運が強いというか
でも家族を亡くしているから
強いとは言わないか・・・

二三に誘われて
江戸に出てきて天ぷら屋を一緒に始めた実の母親のよし・・・
その最後は悲惨
地震で天ぷら油が体に燃え移った

二三が誘わなければ・・・
と、二三自身が責任を感じる場面はなかったが

今回の東日本大震災と重なるものがあり
この時期にこの本を選んで読んでしまった偶然・・・

被害に遭われた人も二三のように
立ち直る術を見つけてくれたらと思う
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