日本の警察は優秀！・・・

　11日のニュースより【長野市の善光寺にある国宝・本堂などで「×」印の落書きが多数見つかった事件で、長野中央署は10日、長野市在住の無職の女（47）を建造物損壊などの疑いで逮捕した。同署が付近の防犯カメラなどから特定した。容疑を認めている。同種の落書きは、同寺の建造物を含め、長野県庁などで100上見つかっており、関連を調べている。
　警察は、一連の落書きが女の犯行であるとみて捜査しているが、女は病気治療のため通院していて、刑事責任を問えるかどうか慎重に調べている】
　これはもう防犯カメラの“お手柄”としか言いようがない。参拝客が多い境内での犯行なのに目撃情報はなかったようだし、落書き個所は100以上に及ぶ。これでは犯人を見つけるのは難しいだろうと思っていたら、いやはや、３日も経たないうちに逮捕とは立派なもんだ！　やはり、日本の警察は優秀なんだネ。
　最近は防犯カメラの映像が決め手になって、重要事件の犯人が逮捕されることが増えてきた。またドライブレコーダーの映像も、かなり重要な証拠として扱われるそうである。 

　連日テレビで放送されている、今年６月、東名高速で静岡県の夫婦が大型トラックに追突され死亡した事故は、長女の証言から、直前にパーキングエリアで注意した白い乗用車に追いかけられ、極端に接近されたり前に割り込まれたりして、無理矢理「追い越し車線」に停車させられたことが原因だという。
　警察は追突した大型トラックや当時、現場を通過した車のドライブレコーダーを回収し、捜査した結果、福岡県の建設作業員（25）を自動車運転死傷処罰法違反（過失運転致死傷）と暴行の疑いで逮捕した。
　ここでも車のドライブレコーダーの映像が決め手となったようだ。「現場を通過した車」と一言でいうが、何十台、何百台の車の映像を回収するのは並大抵のことではなかったろう。警察のち密な捜査には頭が下がる。
　今や、防犯カメラやドライブレコーダーの画像は事故、事件の解明には欠かせない機器となっているようだ。昔のように足で稼ぐ捜査だけでなく、多種多様な科学機器との融合が事件解決の早道となっていることは間違いない。
　こうしたことから、「警察官を増やすより防犯カメラを増やす方が犯人逮捕には有効だ」という声もあるそうだ。が、科学機器を操作するのは人間であることを忘れてはなるまい。映像を解析する人間が無能だったり、手を抜いていい加減な捜査をすると、それこそ冤罪事件に発展することもあろう。現に、いくつかの冤罪事件が起きているというから怖い。 

　昨今、万引きや痴漢、暴力事件などの警察官の不祥事が跡と経たない。が、私たちは警察が信頼できなくて、どうして安全・安心な暮らしができようか。「世界に誇れる優秀な日本の警察」という褒め言葉が看板倒れにならないよう、頑張ってもらいたいものである。