つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

政治家たちよ、被災者を無視するな!・・・ 

2011-06-11 | やりきれません

東日本大震災から丸3ヶ月。今朝のわが購読紙では、3月11日の被災直後の写真と現在の写真を上下、あるいは左右に並べ、その爪痕の大きさを対比している。この写真を見ると、復旧作業は進みつつあるように見えるが、まだまだ人が生活できるような状態ではないことも分かる。水道は出るようにはなったが、塩分が混じって飲み水には適さないというし、電柱が倒れてしまったため電気が来ないという地域も少なくない。

仮設住宅は用地確保が難航しているという。また、運よく抽選に当たっても入居しない人が多いそうだが、その理由は、避難所にいれば何とか生活できるが、仮設住宅に入居したら、たちまち生活費の心配をしなければならないからだという。住まいさえあれば生活できるというものではなく、今一番必要なのは現金なのである。頼みの綱の義援金は事務的処理の遅れから、今もって被災者全員の手に渡っていないという。

瓦礫の処理は分別作業に手間取って、なかなか進まないそうだ。何でもかんでも一緒くたにしてもいいなら簡単だろうがそうはいかない。放射能を含む土の表面を削り取ってもそれを捨てる場所がない。マスコミや評論家は阪神大震災を例に取って復旧作業の遅れを指摘するが、阪神大震災のときの瓦礫は火災で焼け残ったものが多く、分別作業はそれほど難しくなかったように聞いている。

また、犠牲者や行方不明者の確認も、阪神の場合は早朝だったこともあり、自宅で亡くなった人が多かったと聞く。そのため確認作業は比較的スムーズに進み、ただ1人の不明者を除き、全員の身元確認が終了している。今回のように、津波にさらわれたり、瓦礫の下敷きになったり、町全体が消滅した状態の中での確認作業は大変なことだろうと察する。

 

今朝のテレビで、避難所にいる高齢の女性が涙ながらに語っていた。「震災直後は何も考えられなくて、皆さんの励ましに頑張ろうという気持ちになったが、3ヶ月たって現実を目の当たりにすると気持ちも萎えてくる。これからどうしたいいのか毎日が不安でならない」と。

当初はみんな尋常な精神状態ではなかったろうから、世界中から寄せられる励ましの言葉や支援に、ともすればくじけそうになる気持ちを鼓舞していたのだろう。だが、3ヶ月経って現実を目の当たりにすれば、耐え難い不安や悲しみに襲われるのは無理からぬことで、本当の苦しみはこれからではないかと思う。

 

そんな被災者の困窮を横目に、永田町では権力争いの真っ最中。自民党の石破氏は、首相辞任でも公債法案は通さないというし、国会の会期延長も認めないという。どうやら12月の総選挙を目論んでいるとか。が、総選挙となれば5~6億の大金が必要だという。今のこの時期に総選挙をやることが正しいこととは思えないのだが、その必要性を教えてもらいたい。

政治家たちは、国民がどう思っているかなど関係ないようであるが、国民を無視することは許せない。一度、与野党の代表、幹事長などのお偉方全員で被災地へ行って生の声を聞いてこいと言いたい。それでも総選挙をやるべきと思うならやればいい。だが、今の民主党や自民党に投票する人がどれだけいるか。一体、政治家の頭の中はどうなっているのか、一度頭をかち割ってみてみたいものである。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 胸にストンと落ちる記事・・・ | トップ | 「突然ですが、僕のお父さん... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
必要な物はお金 (mi)
2011-06-11 19:05:41
そうなんです。前々から被災地の方達が心配しているのは、生活費! 仮設住宅ができても入ってしまったら、後の支援が止まってしまうことの恐れで、だったら避難場所にいたほうが食べていけるので、このままでいいと言う人達が多くいます。これって行政側もしっかりしてほしいかなって思いました。生活費なしでは生きて
いけませんよね。何でここまで被災者の人達を
苦しめるか? 3ヶ月も経ってまだこの調子では
戦後よりひどいかもですね。
返信する
Unknown (オールドレディー)
2011-06-12 09:28:42
♠ miさま
政治家たちは大震災の復興支援を口にはするけど、突き詰めたところこれを口実に権力争いをしているだけに見えます。
本当に1日も早い復興、被災者救済を考えるなら菅首相のもと、超党派で協力すればすべてが順調に運ぶのではないかと思うのですが、なぜこれができないのかが理解できません。
菅首相が辞めれば協力する、これっておかしいですよね。
返信する

コメントを投稿

やりきれません」カテゴリの最新記事