(これは昨年2月に掲示したものです)
ドラッグ等の用語
アタ
ナイジェリア人の主食。白い粉を硬めに練ってある。原料は何なのか知らないがアフリカンの強靭な肉体を作る高カロリー食品らしい。
アチャール
マンゴ・アチャールが一般的。マンゴの実をオイル、酢、唐辛子で漬けたもの。辛酸っぱくて食欲がでる。
アメリカン
スタッフを軽めに吸った時に使う。
オピューム
茶褐色をした生阿片。タイ北部では竹筒に小さな穴を開けその淵に置いた生阿片を下から火で焙り煙を吸っていた。
カナ
昼食や夕食時にカナと言うので食事を指しているのではないだろうか。又は食べられる物、食べ物の総称として使われているのかも知れない。
キック
スタッフを体内に入れると一種の高揚感を得る。それを「効いた」という。これを日常的に継続すると一定量のスタッフを取り込んでいるのに効きが弱いと感じる。そこで強いビリという煙草や、ビリにチャラスを入れたジョイントを吸う。燃焼していないスタッフに刺激を与える。キックされたような強い効きが感じられ、それを「キック」したと言う。
ガラム
ヒンディー語。熱い、暑い、辛いという意味。ガラム・パニ、熱い湯。ガラーム・ガラームは大変熱い。
ガンジャ
大麻の葉を乾燥させたもの。大麻には雌雄があり、サドゥ(修行者)はバンと言う。これは雄の葉を指しているのではないかとぼくは思っているが正確には分からない。
サブジ
野菜の事をヒンディー語でサブジと言うが、普段サブジと使う時は野菜のカレー煮を指す。
シック
ヘロイン系のドラッグを継続すると中毒になる。一定の時間間隔でスタッフを入れていかないと禁断になり鼻水が出たり風邪のような症状が出るがこの状態をシックと言う。
ジョイント
ビリや煙草の葉を半分くらい出しチャラス(大麻樹脂)を混ぜて元に戻し吸う。これだけでも十分トリップするがスタッフを入れた後ジョイントを吸うと強いキックを生み出す。
スメック
スタッフ
ヘロインのスラッグ。その他パウダーも使う。粉も同じ。
スニッフ
スタッフの使い方のひとつ。二本のラインを作り細いパイプで交互に鼻の穴に吸い込む。鼻の粘膜から直接、脳に作用する。
ソヤビン
大豆を原料として作る料理素材。銀杏くらいの大きさで茶褐色。カレースープで煮込むと肉のような食感で大変美味しい。
タンダー
ヒンディー語。寒い、冷たいという意味。タンダー・パニと言えば冷たい水。
ダル
ダル豆のカレースープ。昼食はライスにサブジとダルを混ぜて食べる。夜はダルだけ、もの悲しい刑務所の夕食だった。
チェーシング
スタッフを少量シルバーペーパーの上に置いて下から火で焙り煙を細いパイプで吸い取る。スニッフより即効性がある。あとはジョイントで引っ張る。持続性ではスニッフだろう。
チャッキ
ヒンディー語。本来の意味は分かりません。
刑務所内の、例えば二房から五房へ替わった時「チャッキした」と言う。
チャパティ
練った小麦粉を薄く延ばし焼いたパン。インド北部はチャパティが主流だが南部ではライスだった。
チャッカル
刑務所内の屋外公会堂では有名な芸能人やミュージシャンによる慰問のショウが時々行われた。それをチャッカルと言う。
チャラス
大麻樹脂。ハシシとも言う。
チョウメン
焼きそば。フライド・ヌードル。
チョロ
ヒンディ語。行く。チョロバイ、行こうか。
乞食が煩い時には怒った顔でチョローィ、あっちへ行け。
トランジット・ビザ
二週間の通行ビザ。この期間内に第三国へ出国しなければならない。このビザは使いようによっては助かる。二回使うと1ヶ月だ。ぼくの場合、頻繁に使っていたがパスポートをチェックされ、今回が最後だとストップされた。パスポートの増ペイは記録に残る。白紙の新しいパスポートを発給してもらう方がベターだ。
パケ
保存と使用目的によってパケの形態が異なる。保存用はチャックが付いたビニール袋やカメラのフイルム・ケースに中パケとして保存する。小パケは旅の移動中に携帯用として作る。2センチ角の紙を対角線で三角形に折り、その中にスタッフを入れ両横と上面を折り込んで作る。ホテルを出発して目的地のホテルにチェック・インするまでの間に、スタッフが吸えるポイントを考えて小パケの個数を準備する。刑務所内ではこの一回分の小パケをアフリカン・シンジケートが売っていた。
バクシシ
ヒンディー語。喜捨の意。富める者が行うバクシシという行為にはヒンズー教の神が介在している。貧しい者に富を与える、それはバクシシをする個人に感謝を求めるのではない。富者はバクシシを行うことによって功徳を積む。バクシシは受け取ってもらう者が存在しなければ成り立たない。貧しい者はバクシシを受け取ってやる。だから貴方は功徳が積めるし神の祝福を得られる、という考えがバクシシではないかと思っている。乞食と違って刑務官や裁判所の下級役人が公然とバクシシを要求してくるが、この場合はワイロの要素を持っていたように思う。
バス
人から物を貰っていたり、器に物を入れている時、もう十分だよというときバス・バスと使う。
ババァ
同年代かそれ以上の年配の人を呼ぶ時に使う。インド人はぼくをジャパニーババと呼ぶ。
ビリ
長さ5㎝くらいのステッキ風に木の葉で巻かれた煙草。低カーストの人間が吸う強い煙草
プッシャー
ドラッグの売人。売人もそれぞれ取り扱うドラッグの種類によって異なる。スタッフの売人が多いがチャラスだけを売る売人もいる。その他、LSD、ガンジャ、コカイン、不明のタブレット等、欲しいドラッグを頼めば可能な限りアレンジしてくれる。それが奴等の商売だから・・・
ブラウンシュガー
タイで入手できるホワイト・ヘロインと異なって茶褐色をしている。産地はアフガニスタン。製造工程を見ることなど出来ないが不純物が多いので精選技術が十分でないのかもしれない。
ムナカッタ
日本語で書くとムナカッタとなるが最後のタは殆ど発音しない。刑務所内での面会を意味する。
メタドン・クリニック
タイではヘロイン中毒者が多い。通院で簡単に治せるクリニックがあると聞いていた。ぼくもそれで治そうと思っていたが刑務所に入れられてしまった。
メロ・ナム
メロとは自分、ナムは名前という意味。
モンパリ
殻つきのピーナッツ。インド人が好きな食べ物の一つ。リヤカーで売りに来るし列車の中でも売りに来る。食べた後の殻はそこいらに散乱している。
ラーク
数字の単位。十万。
力車、オート力車
ヒンディー語ではリクシャと発音する。調べてみると戦前、日本から人力車を輸入しそれが広がったとある。カルカッタでリクシャといえば今でもその形の人力車が使われている。それ以外では客が乗る台車部分を自転車に取り付けて走っている。オート力車は軽三輪車に改良されエンジンがついている。
最近、国内でドラッグに関する記事をよく目にする。大学生による大麻喫煙、軽い気持ちなのだろうが危ない。
ソフトからハードへ進む率は低くはない。
ドラッグを切って13年になる・・・心の傷は完全には癒えないだろう。
ドラッグ等の用語
アタ
ナイジェリア人の主食。白い粉を硬めに練ってある。原料は何なのか知らないがアフリカンの強靭な肉体を作る高カロリー食品らしい。
アチャール
マンゴ・アチャールが一般的。マンゴの実をオイル、酢、唐辛子で漬けたもの。辛酸っぱくて食欲がでる。
アメリカン
スタッフを軽めに吸った時に使う。
オピューム
茶褐色をした生阿片。タイ北部では竹筒に小さな穴を開けその淵に置いた生阿片を下から火で焙り煙を吸っていた。
カナ
昼食や夕食時にカナと言うので食事を指しているのではないだろうか。又は食べられる物、食べ物の総称として使われているのかも知れない。
キック
スタッフを体内に入れると一種の高揚感を得る。それを「効いた」という。これを日常的に継続すると一定量のスタッフを取り込んでいるのに効きが弱いと感じる。そこで強いビリという煙草や、ビリにチャラスを入れたジョイントを吸う。燃焼していないスタッフに刺激を与える。キックされたような強い効きが感じられ、それを「キック」したと言う。
ガラム
ヒンディー語。熱い、暑い、辛いという意味。ガラム・パニ、熱い湯。ガラーム・ガラームは大変熱い。
ガンジャ
大麻の葉を乾燥させたもの。大麻には雌雄があり、サドゥ(修行者)はバンと言う。これは雄の葉を指しているのではないかとぼくは思っているが正確には分からない。
サブジ
野菜の事をヒンディー語でサブジと言うが、普段サブジと使う時は野菜のカレー煮を指す。
シック
ヘロイン系のドラッグを継続すると中毒になる。一定の時間間隔でスタッフを入れていかないと禁断になり鼻水が出たり風邪のような症状が出るがこの状態をシックと言う。
ジョイント
ビリや煙草の葉を半分くらい出しチャラス(大麻樹脂)を混ぜて元に戻し吸う。これだけでも十分トリップするがスタッフを入れた後ジョイントを吸うと強いキックを生み出す。
スメック
スタッフ
ヘロインのスラッグ。その他パウダーも使う。粉も同じ。
スニッフ
スタッフの使い方のひとつ。二本のラインを作り細いパイプで交互に鼻の穴に吸い込む。鼻の粘膜から直接、脳に作用する。
ソヤビン
大豆を原料として作る料理素材。銀杏くらいの大きさで茶褐色。カレースープで煮込むと肉のような食感で大変美味しい。
タンダー
ヒンディー語。寒い、冷たいという意味。タンダー・パニと言えば冷たい水。
ダル
ダル豆のカレースープ。昼食はライスにサブジとダルを混ぜて食べる。夜はダルだけ、もの悲しい刑務所の夕食だった。
チェーシング
スタッフを少量シルバーペーパーの上に置いて下から火で焙り煙を細いパイプで吸い取る。スニッフより即効性がある。あとはジョイントで引っ張る。持続性ではスニッフだろう。
チャッキ
ヒンディー語。本来の意味は分かりません。
刑務所内の、例えば二房から五房へ替わった時「チャッキした」と言う。
チャパティ
練った小麦粉を薄く延ばし焼いたパン。インド北部はチャパティが主流だが南部ではライスだった。
チャッカル
刑務所内の屋外公会堂では有名な芸能人やミュージシャンによる慰問のショウが時々行われた。それをチャッカルと言う。
チャラス
大麻樹脂。ハシシとも言う。
チョウメン
焼きそば。フライド・ヌードル。
チョロ
ヒンディ語。行く。チョロバイ、行こうか。
乞食が煩い時には怒った顔でチョローィ、あっちへ行け。
トランジット・ビザ
二週間の通行ビザ。この期間内に第三国へ出国しなければならない。このビザは使いようによっては助かる。二回使うと1ヶ月だ。ぼくの場合、頻繁に使っていたがパスポートをチェックされ、今回が最後だとストップされた。パスポートの増ペイは記録に残る。白紙の新しいパスポートを発給してもらう方がベターだ。
パケ
保存と使用目的によってパケの形態が異なる。保存用はチャックが付いたビニール袋やカメラのフイルム・ケースに中パケとして保存する。小パケは旅の移動中に携帯用として作る。2センチ角の紙を対角線で三角形に折り、その中にスタッフを入れ両横と上面を折り込んで作る。ホテルを出発して目的地のホテルにチェック・インするまでの間に、スタッフが吸えるポイントを考えて小パケの個数を準備する。刑務所内ではこの一回分の小パケをアフリカン・シンジケートが売っていた。
バクシシ
ヒンディー語。喜捨の意。富める者が行うバクシシという行為にはヒンズー教の神が介在している。貧しい者に富を与える、それはバクシシをする個人に感謝を求めるのではない。富者はバクシシを行うことによって功徳を積む。バクシシは受け取ってもらう者が存在しなければ成り立たない。貧しい者はバクシシを受け取ってやる。だから貴方は功徳が積めるし神の祝福を得られる、という考えがバクシシではないかと思っている。乞食と違って刑務官や裁判所の下級役人が公然とバクシシを要求してくるが、この場合はワイロの要素を持っていたように思う。
バス
人から物を貰っていたり、器に物を入れている時、もう十分だよというときバス・バスと使う。
ババァ
同年代かそれ以上の年配の人を呼ぶ時に使う。インド人はぼくをジャパニーババと呼ぶ。
ビリ
長さ5㎝くらいのステッキ風に木の葉で巻かれた煙草。低カーストの人間が吸う強い煙草
プッシャー
ドラッグの売人。売人もそれぞれ取り扱うドラッグの種類によって異なる。スタッフの売人が多いがチャラスだけを売る売人もいる。その他、LSD、ガンジャ、コカイン、不明のタブレット等、欲しいドラッグを頼めば可能な限りアレンジしてくれる。それが奴等の商売だから・・・
ブラウンシュガー
タイで入手できるホワイト・ヘロインと異なって茶褐色をしている。産地はアフガニスタン。製造工程を見ることなど出来ないが不純物が多いので精選技術が十分でないのかもしれない。
ムナカッタ
日本語で書くとムナカッタとなるが最後のタは殆ど発音しない。刑務所内での面会を意味する。
メタドン・クリニック
タイではヘロイン中毒者が多い。通院で簡単に治せるクリニックがあると聞いていた。ぼくもそれで治そうと思っていたが刑務所に入れられてしまった。
メロ・ナム
メロとは自分、ナムは名前という意味。
モンパリ
殻つきのピーナッツ。インド人が好きな食べ物の一つ。リヤカーで売りに来るし列車の中でも売りに来る。食べた後の殻はそこいらに散乱している。
ラーク
数字の単位。十万。
力車、オート力車
ヒンディー語ではリクシャと発音する。調べてみると戦前、日本から人力車を輸入しそれが広がったとある。カルカッタでリクシャといえば今でもその形の人力車が使われている。それ以外では客が乗る台車部分を自転車に取り付けて走っている。オート力車は軽三輪車に改良されエンジンがついている。
最近、国内でドラッグに関する記事をよく目にする。大学生による大麻喫煙、軽い気持ちなのだろうが危ない。
ソフトからハードへ進む率は低くはない。
ドラッグを切って13年になる・・・心の傷は完全には癒えないだろう。